ゲーミングマウス市場は年々進化を遂げています。
高性能センサーや軽量化の工夫、ソフトウェアによる細やかなカスタマイズはもはや当たり前。
その中でも近年特に注目されているのが「通信技術の革新」です。
ELECOM GAMINGが新たに発表した「VM800」 は、従来の2.4GHz接続やBluetoothではなく、次世代の UWB(Ultra Wide Band / 超広帯域通信) を採用した点が最大のトピックとなっています。
これにより、干渉に強く、安定した接続環境を提供できるゲーミングマウスとして、発売前から話題を集めてきました。
さらに、サイズはMとLの2種類を展開し、手の大きさや持ち方に合わせて選べるのも大きな特徴です。
重量も60g前後と軽量化が徹底されており、前モデルからの進化をはっきりと感じられる仕上がりになっています。
この記事では、「VM800」の基本的な仕様や特徴を整理したうえで、実際の使用感や細部のデザイン、通信方式による違いについて深掘りしていきます。
これから購入を検討している方にとって、「どんなゲーミングマウスなのか」「どんな人に向いているのか」をイメージできるように、分かりやすくレビューしていきたいと思います。


ELECOM GAMING 「VM800」の概要と特徴

ELECOM GAMING 「VM800」は、従来の2.4GHzやBluetooth方式ではなく、次世代のUWB通信方式を採用した画期的なゲーミングマウスです。
軽量化やサイズ展開などの基本スペックに加えて、操作の安定性を重視した設計が特徴となっています。
ここでは、価格やラインナップ、軽量化の工夫、新しい通信技術について整理していきます。
クイックスペック一覧
項目 | 内容 |
---|---|
モデル展開 | VM800(Mサイズ)、VM800L(Lサイズ) |
カラー | ブラック/ホワイト |
サイズ | M:122 × 57 × 41mm|L:130 × 59 × 43mm |
重量 | M:約59g|L:約65g |
センサー | PixArt PAW3950 |
ポーリングレート | 最大8,000Hz(True 8K) |
接続方式 | 専用UWBワイヤレス(7.25–9.3GHz帯) |
通信距離 | 約1.5m(障害物に弱い) |
ソフトウェア | EGO(ボタン割当、DPI、角度補正など) |
価格とラインナップ
- 通常価格:およそ20,000円前後
- サイズ展開:
- Mサイズ(VM800) … 標準的な手の大きさにフィットしやすい
- Lサイズ(VM800L) … 手が大きいユーザーや、かぶせ持ちに最適
自分の手の大きさや持ち方に合わせて選べるのは、ゲーマーにとって嬉しいポイントです。
軽量化とサイズ展開
軽量化は「VM800」の大きな進化のひとつです。
- 無孔デザインで軽量化:
ハニカム構造を使わずに、ガスアシスト成形で内部に空間を作ることで強度を保ちつつ軽量化を実現。見た目がシンプルで、剛性もしっかりしています。 - サイズ差のバランス:
Mサイズが約59g、Lサイズが約65gと、サイズの割に重さの差は小さく、大型でも扱いやすい重量です。 - 持ち方の相性:
- Mサイズ … つかみ持ちやつまみ持ちに対応しやすい
- Lサイズ … かぶせ持ちやリラックスした操作スタイルに向く
新採用されたUWB通信方式
最も注目すべきは、UWB通信の導入です。
- メリット
- 2.4GHz帯に比べて電波干渉に強い
- 8,000Hzポーリングを“数字どおり”に安定して実現
- 配信環境や大会会場など、無線機器が多い場面で特に威力を発揮
- デメリット
- 通信距離が短く(約1.5m)、障害物に弱い
- ドングルは机の上・マウスの近くに設置するのが必須
まとめると、UWBは“遠くから自由に使う”というよりも、デスク周りで安定性を最大限に高めるための方式といえます。
こうした特徴から、「VM800」は「軽量かつ安定した操作を求めるゲーマー」に特化したモデルと言えます。
ELECOM GAMING 「VM800」のデザインと形状の使い心地

見た目は“無孔のミニマル軽量”。
内部はガスアシスト成形で剛性を確保しつつ、右側面に特徴的な起伏をもつ微エルゴ(左右対称寄りのわずかな右傾)シェイプです。
トップはなだらかなバックハンプで、掌のどこに重心を置くかで握りの印象が変わります。
グリップ感とフィット感
- 右サイドの立体造形
薬指/小指の当たりどころを作る凹みがあり、指先が“迷子になりにくい”設計。- 指を寝かせる握り→側面の支えで横ブレが減る
- 指を立てる握り→グリップの基点が決まりドラッグ時の再現性が高い
- トップのハンプと手のひらの接触
中央〜やや後方にハンプのピーク。手前寄せで握るとかぶせ寄りの安定感、前方をつまむと軽快な取り回しに寄ります。 - 表面コーティング
マット寄りでサラッとした触感。ドライハンドは快適/汗ばむ手はやや滑りやすいため、必要に応じてグリップテープを検討。 - 底面ソールと“段差ガイド”
既定のソールが貼りやすく、歪みにくい座りを確保しやすい一方、極厚・異形ソールを貼る改造派には干渉する場合あり。
手のサイズ×握りの目安
手長の目安 | つまみ | つかみ | かぶせ |
---|---|---|---|
〜18cm | M:◯|L:△ | M:◯|L:△ | M:△|L:◯ |
18–20cm | M:◯ | M:◯ / L:◯ | L:◎ |
20cm〜 | M:△ | L:◯ | L:◎ |
※あくまで目安。右サイド造形の好みで体感は変わります。
サイドボタンやホイールの改善点
- サイドボタン
位置が“手前寄り”に最適化。親指の移動量が小さく、奥ボタンにも届きやすい。形状は横に長く、押下角度の許容が広いため手の大きさを問わず扱いやすい。 - メインボタン(オプティカル系)
クリックは浅めで戻りが速く、連打やトラッキング中のクリックに干渉しにくい。個体差はあるが、右のみ反響が出やすい個体も報告されるため、静音性重視なら店頭で確認が安心。 - スクロールホイール
ノッチ感はやや強めで、誤回転が起きにくい一方、作動音は大きめ傾向。- Lサイズ:比較的軽い力で回せる個体が多い印象
- Mサイズ:押し込み・回転が重めと感じる例もあり
いずれもホイールクリックのストロークはやや深めで、意図しない押下を避けやすい。
- センサー位置
中央やや後方。スワイプ終端の止め(ストッピング)と微調整が安定しやすい配置。
持ち方による相性の違い
- つまみ持ち
前方をつまむ握りだと、右サイドの凹みが“当たり”として働き操作基点が明確。小刻みなストレーフや視点微調整がしやすい。- 吸い付きが欲しい人はグリップテープ併用で安定感が増す。
- つかみ持ち
掌とマウスの接触を適度に保てるため、素早い持ち替えと追従の両立がしやすい。- Mは指先コントロール重視、Lは掌圧で“面”の安定を作りやすい。
- かぶせ持ち
Lサイズとの相性が非常に良い。バックハンプに掌根を預け、長時間の安定トラッキングがラク。- 反面、手を強く丸めるフォームだと右サイドの盛り上がりが小指に当たり、好みが分かれることも。
サイズ選択の指針(簡易フローチャート)
- かぶせ主体/長時間の安定性重視 → L
- つまみ・つかみ主体/軽快な切り返し重視 → M
- 指の置き場に常に迷う → Lの右サイド造形がハマる可能性大
- ホイール音の静かさ最優先 → 店頭で作動音を確認
「VM800」は、右サイドの指ガイドと微エルゴ形状で“掴みどころ”を与える設計が核。
軽量・無孔の一体感に、後方寄りのセンサー配置が合わさり、止めやすさと微調整の再現性に強みがあります。
一方で、ホイール音量や右側面の当たりは好みが分かれるため、ここだけは実機確認がベストです。
ELECOM GAMING 「VM800」の性能と機能の進化

ELECOM GAMING 「VM800」の大きな進化は、「通信の安定性」と「操作の精度」に直結する機能強化です。
センサー性能やポーリングレートの向上に加え、カスタマイズ性の高いソフトウェア、そして軽量化と耐久性の両立によって、前モデルから大きくステップアップしています。
センサー性能とポーリングレート
- PixArt PAW3950センサー
高速トラッキングと正確な応答性を実現。プロレベルのFPSにも耐えうる精度を備えています。 - True 8Kポーリングレート
- 1,000Hzから最大8,000Hzまで対応。
- 高レートになるほど入力の“粒度”が細かくなり、追従の滑らかさが向上。
- UWB通信との組み合わせ
- 2.4GHz帯の混雑を避け、高レートでも“数値通り”の応答を狙える設計。
- 大会や配信環境など無線機器が多い場面でも安定性を発揮。
用途別おすすめ設定(目安)
ジャンル | DPI設定 | ポーリングレート | 特徴 |
---|---|---|---|
FPS/TPS | 800–1,200 | 4,000–8,000Hz | 高速かつ精密なエイム |
MOBA/RTS | 1,200–1,600 | 2,000–4,000Hz | 操作レスポンスと安定性の両立 |
MMO/日常作業 | 1,200–1,600 | 1,000–2,000Hz | バッテリー効率重視 |
ソフトウェアとカスタマイズ性
専用ソフト「EGO」によって、細かい調整が可能です。
- DPI調整:5ステージ保存、100刻みで微調整可能。
- ポーリングレート:1,000〜8,000Hzを選択。
- ボタンスキャンレート:クリック応答のスキャン頻度を個別で設定でき、バッテリーと応答性のバランスを調整可能。
- センサー角度補正:±90°まで補正でき、手のクセをソフト側で調整可能。
- マウスパッド最適化:自動/手動キャリブレーション対応。より正確な操作を求めるなら手動設定がおすすめ。
- ボタン割り当て:最大3キーの同時入力を登録可能(例:Ctrl+Shift+A)。
特に「角度補正」「ボタンスキャンレート独立設定」は他社には少ない特徴で、競技ゲーマーにとって細部の最適化が可能になります。
バッテリー持ちと耐久性
- バッテリー持ち
- 1,000Hz設定で約100時間。
- 高レートに設定すると消耗は早まるため、用途に合わせた調整が必要。
- 耐久性
- ガスアシスト成形で軽量ながら剛性を確保。筐体の“たわみ”や“きしみ”が少なく、ホールレス設計でも安心感があります。
- ソール部分は段差ガイド付きで、貼り付け時の歪みを防ぎ、安定した滑走感を維持。
「VM800」は、単なる軽量マウスではなく、次世代通信方式(UWB)による安定性とTrue 8Kポーリングによる応答性を武器に進化したモデルです。
ソフトウェアの細やかな調整機能や高いビルドクオリティも加わり、競技志向のゲーマーはもちろん、安定したワイヤレス環境を求めるユーザーにも安心してすすめられる1台といえるでしょう。
ELECOM GAMING 「VM800」を使用した私の体験談・レビュー

ここからは、実際に「VM800」を使用して感じた点を整理してお伝えします。
■ サイズ違いによる使い心地
Mサイズ(約59g)
- 軽量で切り返しがスムーズ。
- つまみ・つかみ持ちとの相性が良く、短時間のプレイに向く。
- 長時間使うと手の大きい人は掌の支えがやや足りない印象。
Lサイズ(約65g)
- 掌をしっかり支え、かぶせ持ちで安定感が抜群。
- 長時間のトラッキング操作に強く、止め動作も正確。
- 小指側の盛り上がりが気になる人もいるため、握り方によって好みが分かれる。
👉 まとめ:
- 軽快さ・切り返し重視 → Mサイズ
- 安定性・長時間プレイ重視 → Lサイズ
■ 通信とポーリングの体感
- 2.4GHz機器が多い環境でも、UWBは干渉の影響をほとんど受けない。
- 8Kポーリングでは動作が非常に滑らか。ただし、安定して体感できるのは机上設置+短距離が前提。
- 常用は2K〜4Kポーリングが快適でバッテリー効率も良好。8Kは大会や練習環境で最大限の精度を求めるときに有効。
■ ボタンやホイールの操作感
- メインクリック:浅めで反応が速い。長時間でも疲れにくいが、音はやや大きめ。
- サイドボタン:手前寄りに配置され、親指の移動が少なく押しやすい。
- ホイール:ノッチ感は強めで誤操作しにくい。ただし作動音が大きめで、静音重視の人は注意。
■ ソフトウェア調整の実用ポイント
- おすすめ初期設定例
- DPI:1000〜1200
- ポーリング:2000〜4000Hz
- ボタンスキャン:2000〜4000Hz
- LOD:低め+手動調整
- 角度補正:手首のクセで線が斜めになる人には便利。
- 3キー同時割り当て:録画開始やマクロのショートカットに活用できた。
■ 良かった点と気になった点
良かった点
- UWB通信による安定したレスポンス
- 無孔で軽量ながら剛性感のある作り
- 指の置き場が決まりやすい右サイドの形状
- 独自のカスタマイズ機能(角度補正・独立スキャン設定など)
気になった点
- ホイールの作動音は大きめ
- ドングル設置の自由度が低く、机上設置が必須
- 右サイドの形状は握り方によって合う合わないが出やすい
体験談まとめ
実際に「VM800」を使ってみると、UWB通信の恩恵による安定感は想像以上に大きく、特に無線機器が多く稼働している環境でも入力の途切れや反応の乱れをほとんど感じませんでした。
机の上にドングルを設置するという前提条件さえ守れば、ポーリングを高めに設定しても安定して動作し、プレイ中の安心感につながります。
サイズについては、Mは軽さと取り回しやすさが際立ち、短時間の切り返し動作や軽快なプレイに向いている一方で、Lは掌全体をしっかり支える形状が長時間のプレイに適しており、止めや追従の精度を求める操作に強みを感じました。
クリックやサイドボタンの操作性は全体的に良好ですが、ホイールの作動音がやや大きい点は好みが分かれる部分です。
ソフトウェアによる細かな調整機能も便利で、角度補正やスキャンレート設定を活用すれば自分のスタイルに合わせたチューニングが可能でした。
総じて、「VM800」は軽さ、安定性、カスタマイズ性を兼ね備えた完成度の高いゲーミングマウスであり、条件さえ整えれば競技的なシーンでも安心して使える存在だと感じました。
ELECOM GAMING 「VM800」に関するQ&A

ここでは、ELECOM GAMING 「VM800」に関してユーザーが疑問に思いそうな点をQ&A形式で整理しました。
UWB通信って本当に必要ですか?
普通の自宅環境であれば2.4GHz接続でも問題ない場面が多いですが、ワイヤレス機器が密集する大会会場や配信環境では干渉による不安定さが起きやすくなります。UWBはそうした場面で安定性を高めるための技術で、安定性を重視する人にとっては大きなメリットになります。
ホイール音が大きいと聞きましたが、どの程度ですか?
ホイールのノッチ感がしっかりしている分、回転時の音はやや大きめです。静かな環境で使う場合は気になる人もいるかもしれませんが、誤回転を防ぎやすいというメリットもあります。
バッテリーの持ちはどのくらいですか?
公称で1,000Hz設定時に約100時間が目安です。8,000Hzに設定すると消耗が早まりますが、それでも1日数時間の使用なら数日は持ちます。用途に合わせてポーリングレートを調整するのが現実的です。
ソフトウェアの使いやすさはどうですか?
専用ソフト「EGO」は直感的に操作でき、DPI設定やポーリングレート変更はもちろん、角度補正やマウスパッド最適化といった上級者向けの調整も可能です。最初はシンプルに使い、慣れてきたら細かく調整すると良いでしょう。
有線接続はできますか?
付属のケーブルは主に充電用ですが、ケーブルを繋いだ状態でも使用可能です。ただしVM800は軽量さとワイヤレス安定性を重視したモデルなので、基本はワイヤレス運用が前提となります。
他社の有名ゲーミングマウスと比べて何が強みですか?
最大の特徴はUWB通信による安定性と、最大8,000Hzまで対応するポーリングレートです。軽量でホールレスのデザインながら剛性感が高く、さらにソフトウェアによる細かい調整機能も備えている点は、他社製品との差別化要素といえます。
ドングルの設置場所はどこが最適ですか?
デスク下やPC背面だと障害物により接続が不安定になる場合があります。机の上にUSB延長ケーブルで設置し、マウスとの距離を1.5m以内に保つのがベストです。
長時間の使用でも疲れにくいですか?
Mサイズは軽さと取り回しやすさで短時間のプレイに向き、Lサイズは掌全体を支える形状で長時間の使用に適しています。自分の手の大きさとプレイスタイルに合ったサイズを選べば、疲労感はかなり軽減されます。
ソフトウェアで設定した内容は本体に保存されますか?
基本設定(DPIやポーリングレートなど)は本体に保存されるため、他のPCに接続しても設定を引き継げます。ただし一部のライティングやドングル関連設定は環境依存となる場合があります。
ゲーム以外の用途でもメリットはありますか?
高解像度ディスプレイやマルチモニター環境で細かい作業をする際に、8Kポーリングの滑らかな追従性は役立ちます。イラスト制作や映像編集など、精密なカーソル操作が必要な作業でも恩恵を感じられるでしょう。
ワイヤレスの遅延は感じますか?
実使用では遅延はほぼ体感できません。特にUWB通信と高ポーリングレートの組み合わせにより、応答速度は有線に匹敵するレベルといえます。
左利きでも使いやすいですか?
基本的には右手用に設計されていますが、左右対称に近い形状のため左手でも使用可能です。ただしサイドボタンが左側に配置されているので、左利きユーザーはやや操作性に制限があります。
充電しながらゲームをしても大丈夫ですか?
付属のケーブルを接続すれば充電しながら使用できます。ワイヤレス特有の軽快さは損なわれますが、ケーブル自体は柔らかめで、予備の有線マウスとしても違和感なく扱えます。
初心者でも使いこなせますか?
初期状態でも十分に使いやすく、ソフトウェアを入れなくても動作します。DPIやポーリングレートを自分で細かく設定できるのは上級者向けですが、必要になったときに少しずつ覚えていけば問題ありません。
ELECOM GAMING 「VM800」レビューのまとめ

ELECOM GAMING 「VM800」は、UWB通信 × True 8Kポーリング × PAW3950という骨太な組み合わせで、ワイヤレスの“不安定さ”を土台から抑えにいく設計が魅力です。
無孔の軽量シェルや右サイドの指ガイド、角度補正や独立スキャンレートを備えたソフトウェアなど、性能と実用ディテールの両面で抜けがありません。
いっぽうで、ドングルの机上設置が前提になる点、ホイールの作動音、右側面の起伏が合う/合わないといった“好み”に寄る要素は注意点です。
総合すると、通信の安定性と入力の密度を最優先する人に強く刺さる一台です。
「VM800」の要点(メリット/留意点)
良いところ
- 混雑環境でも崩れにくいUWB通信とTrue 8Kの実効性
- 無孔×軽量でも剛性が高く、操作時の一体感が強い
- 右サイドの指ガイドで握りの再現性が高い
- EGOによる細かな詰め(角度補正、ボタンスキャン独立、3キー同時割当)
気になるところ
- 机上・至近へのドングル設置が必須(距離・障害物に弱い特性)
- ホイール音は静音派だと好みが分かれる
- 右側面の起伏は握り方次第で当たりが出る場合あり
どんな人に向く?/向かない?
向いている人 | 注意/向かない人 |
---|---|
大会・配信・無線機器密集環境で安定性重視 | デスク下や離れた場所にドングルを置きたい |
入力の“密度”と追従性を高めたい(高レート運用) | 静音ホイールを強く求める |
握りの再現性を重視(右サイドの指ガイドがハマる人) | 手を強く丸めるフォームで小指側の当たりが気になる人 |
サイズ選びの指針
手の大きさ/持ち方 | 推しサイズ | ねらい |
---|---|---|
〜中型/つまみ・つかみ主体 | M | 軽快な切り返しと指先コントロール |
大きめ/かぶせ主体 | L | 掌で支える安定感と止めやすさ |
迷う場合(指の置き場に不安) | Lを試す | 右サイド造形で“置き場”が決まりやすい |
はじめての設定:3つだけ押さえる
- ドングルは机上・見通し良好・1.5m以内(USB延長活用)
- 手動でパッド最適化 → LOD低めから調整
- 1,000Hz → 2〜4K → 8Kの順に段階的に上げ、挙動と電池持ちを確認
購入前チェックリスト
- 自分のデスクでドングルを机上に出せるか
- ホイールの作動音は許容できるか(店頭で要確認)
- 握りのフォームと右サイドの当たりの相性
ELECOM GAMING 「VM800」レビューの総括
ELECOM GAMING 「VM800」は、従来のワイヤレスマウスが抱えていた不安定さを打ち破るために誕生した挑戦的なモデルでした。
UWB通信の導入によって干渉に強い安定性を実現し、8Kポーリングレート対応による滑らかな追従性も加わったことで、ワイヤレスながら有線に迫る操作感を提供しています。
軽量化や形状の工夫、ソフトウェアによる細やかなカスタマイズも相まって、ただの新作ではなく“次世代を見据えたマウス”という印象を強く残しました。
もちろん、ホイールの作動音や右サイドの形状といった好みが分かれる部分はありますが、それを補って余りある完成度と可能性を備えています。
総じて「VM800」は、安定性と応答性を重視するゲーマーにとって強力な選択肢となり得る一台です。
もしあなたが「ワイヤレスでも妥協のない性能」を求めているなら、このマウスは確実に検討すべき存在でしょう。


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