ゲーミングマウスの世界は今、軽量化競争の真っただ中にあります。
そんな中、Pulsar(パルサー)から登場した「X2 CrazyLight」(エックスツー・クレイジーライト)は、従来の製品ラインとは一線を画す存在として注目を集めています。
Pulsarといえば、X2シリーズやXliteシリーズなど、筐体の剛性やトラッキング性能に優れた製品群で知られており、軽さよりもバランスを重視したモデルが多く展開されてきました。
ところが今回、CrazyLightという名のとおり、重量わずか35gという超軽量クラスのマウスを投入。
しかもただ軽いだけではなく、強度やクリック感、無線の安定性までも高次元で両立させており、既存の軽量ゲーミングマウスに新たな基準を示したと言っても過言ではありません。
この記事では、Pulsar 「X2 CrazyLight」の特徴やスペック、操作感、ソフトウェアの使用感などを詳細にレビューしていきます。
軽量マウスに求められる機動性はもちろん、ゲーム中の安定した操作や長時間使用での疲れにくさなど、多くのユーザーが気になるポイントについても検証しました。
35gという規格外の軽さは、果たして実用的なのか?
Pulsarが新たに提示する“超軽量×高剛性”の融合、その実力をチェックしていきましょう。

Pulsar 「X2 CrazyLight」の基本情報

項目 | 内容 |
---|---|
価格(参考) | 約16,000円 |
本体重量 | 約35g(ドットソール使用時) 約37~38g(標準ソール装着時) |
サイズ(X2 Miniと同一) | 長さ:約115mm/幅:約61mm/高さ:約36mm |
フォームファクター | 左右対称、小型サイズ、後コブ形状 |
持ち方の適性 | つまみ持ち ◎ / つかみ持ち ○ / 被せ持ち △ |
シェル構造 | 超軽量・肉抜き加工+内部補強リブ設計 |
スイッチ | Pulsarオプティカルスイッチ(改良型) |
センサー | Pulsar XS1(PixArt PAW3950ベースのカスタム) |
最大DPI | 26000 DPI(50刻みで設定可) |
MCU(無線チップ) | Nordic NRF52840(高安定・低遅延) |
ポーリングレート | 最大8000Hz(デフォルト1000Hz、8Kドングル同梱) |
接続方式 | 2.4GHzワイヤレス(USBドングル)/USB Type-C(有線充電) |
バッテリー容量 | 200mAh |
連続使用時間の目安 | 約11時間(8000Hz+MotionSync ON)/通常設定で20時間超 |
プロファイル管理 | ソフトウェア上で保存・呼び出し可能 |
同梱物 | 本体、8Kドングル、USB-Cケーブル、交換用ソール |
発売日・価格と付属品の内容
Pulsar 「X2 CrazyLight」は、2025年2月に発売されました。
価格は約16,000円と、近年の8Kポーリング対応ゲーミングマウスの中では比較的リーズナブルな設定です。
しかも、8000Hzドングルを同梱しており、別売りオプションだった高性能無線通信環境がすぐに利用できるのも大きな魅力です。
付属品一覧:
- X2 CrazyLight本体
- 8K対応USBドングル
- USB-Cケーブル
- 標準ソール(貼付済み)
- 交換用ドットソール
カラーバリエーションと筐体の特徴
「X2 CrazyLight」は、全5色展開となっており、個性に合わせたカラー選びが可能です。
本体シェルは「X2 Mini」と同一の形状で、左右対称設計を採用。
どちらかと言えばコンパクトなサイズ感ですが、掴み持ち・つまみ持ち両対応の汎用性あるフォルムとなっています。
本体サイズ:
項目 | 数値 |
---|---|
全長 | 約115mm |
幅(最大) | 約61mm |
高さ | 約36mm |
重量 | 約35~38g(構成により変動) |
軽量化を極限まで追求した設計ながら、高剛性を保っている点が最大の注目ポイント。
底面や側面には大胆な肉抜き加工が施されていますが、内部には「柱状の補強構造」が配置されており、耐久性の面でも不安はほとんど感じられません。
軽量化と剛性の両立への挑戦
「X2 CrazyLight」最大の特徴は、35gという極限の軽さと、優れた筐体剛性の両立です。
通常、軽量化を目指すと筐体の剛性が犠牲になる傾向があります。
しかし本機では、以下のような構造的工夫により、これを見事に克服しています。
剛性向上のための構造:
- 側面:縦横に走る柱状リブでたわみを防止
- 底面:センサー周辺やソール取り付け部に縦支柱配置
- スイッチ周辺:上面パーツ削減でも操作安定性を確保
さらに、従来のX2シリーズよりもコーティングの質感を調整しており、ホワイトモデルはより明るくナチュラルな白味に、表面はややマットで滑りにくくなっています。
Pulsar 「X2 CrazyLight」の使用感とパフォーマンスの実力

本体の形状・サイズと持ちやすさ
Pulsar 「X2 CrazyLight」は左右対称型の小型フォームファクターを採用し、「X2 Mini」と完全に同一のシェルを使用しています。
そのため、つまみ持ち・つかみ持ちを得意とするマウス形状であり、被せ持ちにはやや小さめです。
◆ フィット感とフォーム特性
- 後方コブ型シェル:頂点がやや後方にあり、掌の後ろ側に引っかかりを持たせやすい
- 側面垂直設計:横面がまっすぐ立ち上がっているため、指の腹でしっかり支えやすく、滑りにくい
- 全長短め × 横幅広め:実際に握ると「タバコの箱をつまむような感覚」に近く、指先で精密操作したい人にフィット
◆ 使用スタイルとの相性
持ち方 | 相性 | 特徴 |
---|---|---|
つまみ持ち | ◎ 非常に快適 | 重心が低く、左右対称で指のポジションが安定 |
つかみ持ち | ○ 快適 | 背が低いが後コブが支えになる |
被せ持ち | △ 不向き | 手のひらを広く使う人にはサイズが物足りない |
◆ 実際の握り心地の印象
- 「癖のない形状」で違和感がなく、手に吸いつくような一体感を感じられる
- 手の小さいユーザーには特にベストマッチ。手が大きい人には「小さすぎる」と感じることも
クリック感・ホイール操作・ボタン配置
「X2 CrazyLight」は、従来のX2シリーズからクリック感が劇的に改善されています。
これは新たに採用されたPulsarオプティカルスイッチの成果です。
◆ 左右クリックの詳細
- 押下荷重が軽めで、浅めのストローク
→ フリックやタップ撃ちなど、高速入力に適応 - クリック前の“引っかかり感”がなくなり、スムーズに入力可能
- 明確な反発感があるため、入力タイミングの把握もしやすい
◆ サイドボタンの挙動
- 押し込み深めで、わずかな遊びあり
→ 間隔としては「Logicool G Pro X」系に近い - 配置はやや後方気味
→ 掴み持ちの場合、人によっては親指の可動が気になる
◆ ホイール操作の質感
- 回転は「軽め+ステップ感強め」
→ FPSにおける武器チェンやバニーホップにも対応しやすい - ホイールクリックは軽すぎず重すぎず、安定した感触
- 他マウスと比較しても誤操作の少ないバランス型
項目 | 内容/評価 |
---|---|
左右クリック | 軽快で反応良好。押しやすく疲れにくい |
サイドボタン | 明確なクリック感あり。やや後方寄りで個人差ある |
ホイール回転 | ステップ感強く、軽い操作でも精密に動作 |
ホイールクリック | 適度な重さで誤爆しにくく、使い勝手も良好 |
センサー性能と無線通信の安定性
「X2 CrazyLight」の内部には、同社カスタムの「XS1センサー(PAW3950ベース)」が搭載されています。
これにより、極めて低遅延かつ正確なトラッキング性能が実現されています。
◆ センサー精度と特徴
- 解像度は最大26000DPI(実用域は800~1600DPIが中心)
- LOD(リフトオフディスタンス)を0.7mmまで短縮可能
→ マウスの移動中にポインタが暴れにくくなる - トラッキングエラー・加速度による挙動不良はほぼゼロ
◆ MCUとポーリング性能
- 採用MCUはNordic NRF52840:
→ ゲーミングマウスのハイエンド機に多く採用される信頼性の高い無線SoC - ポーリングレートは最大8000Hz対応(要対応ドングル)
→ 1000Hzと比較して応答速度が1/8に高速化される理論上のアドバンテージ
◆ バッテリーと省電力性
使用モード | バッテリー持続時間(目安) |
---|---|
8000Hz + MotionSync ON | 約11時間(連続使用) |
通常モード(1000Hz) | 約25~30時間(環境により変動) |
※ 使用環境によっては最大値に届かないケースあり。ゲームによっては8000Hzが不安定になる場合もあるため、用途に応じた設定の切り替えが望ましいです。
使用感・性能の総合印象
Pulsar 「X2 CrazyLight」は、単なる“超軽量マウス”にとどまらず、操作性・安定性・感度調整の細かさに優れたバランス型モデルです。
本体剛性やホイール精度も妥協がなく、“実戦投入できる軽さ”を体現しています
長時間のゲームプレイでも手首や指の疲労を大幅に軽減
動作遅延が極めて少なく、FPS・MOBAなど幅広いジャンルで活躍
Pulsar 「X2 CrazyLight」のソフトウェアとカスタマイズ性

ソフトウェアUIと基本設定項目
Pulsarのソフトウェアは、インストール型のWindows用アプリケーションです。
「X2 CrazyLight」に関しては、旧来のUIに近い簡素な画面レイアウトですが、設定可能な機能に違いはありません。
◆ ソフトウェアの基本構成
セクション | 機能概要 |
---|---|
メイン画面 | ボタン割り当て・プロファイル設定 |
パフォーマンス | DPI設定、ポーリングレート、LOD、モーションシンク、デバウンスタイムなど |
マウスパラメーター | 感度、スクロール速度、ダブルクリック速度、ウィンドウズ設定との連携 |
ライティング | DPIインジケーターLEDのON/OFF、固定色設定 |
マクロ | 簡易マクロ設定、割り当て |
UIは直感的でシンプルなため、複雑なメニューに迷うことなく設定が可能です。
また、プロファイルの保存・読み込みにも対応しており、ゲーム別の最適セッティングも一括管理できます。
ポーリングレートやLOD設定の調整
◆ ポーリングレート(Polling Rate)
- デフォルト:1000Hz
- 最大値:8000Hz(付属ドングル使用時)
- 対応設定:125Hz / 250Hz / 500Hz / 1000Hz / 4000Hz / 8000Hz
注意点:
- 8000Hzに設定すると、一部のゲームでは動作が不安定になる場合あり
- 高ポーリング設定時は、バッテリーの消耗が早まる(1000Hz比で2~3倍速)
◆ LOD(リフトオフディスタンス)
- 設定値:1mm(デフォルト) / 0.7mm(低)
- 0.7mmにすると、マウスを持ち上げた際のポインタの揺れが最小化され、FPSゲームなどで高精度のエイムコントロールが可能に
◆ モーションシンク(Motion Sync)
- センサーの出力とPCの更新周期を同期させる機能
- オンにするとトラッキング精度が向上する一方で、わずかに遅延が増加
- シビアなFPSでは「オフ推奨」、MMOやRPGでは「オン推奨」
◆ デバウンスタイム
- 設定値:1~10ms(デフォルト2ms)
- 小さくするとクリック遅延が減るが、「ダブルクリック誤認」のリスクが増加
- 1ms or 2msが最もバランスが良い
DPI・マクロ・ライティング設定の柔軟性
◆ DPI設定
- 最大6段階までプリセット可能(100~26000DPI、50刻み)
- 各段階に色設定可能 → 裏面LEDで現在のDPIを視認可能
- 不使用のDPIは無効化しておくと、誤操作防止になる
◆ マクロ設定
- 簡易的ながらキーストロークやディレイ入力を記録・割り当て可能
- 複雑な連続入力よりも、「リロード」「スキル割り当て」などが用途の中心
◆ DPIエフェクト(ライティング)
- 底面LEDで現在のDPI段階を色分け表示
- 常時点灯/固定色にすることも可能(例:青・赤・緑)
- ライトOFFでバッテリー節約ができ、夜間の視認性向上にもつながる
◆ 実用上のポイント・総評
- UIは地味ながらも必要な機能が簡潔にまとまっており実用的
- センサーやMCUのポテンシャルを最大限に引き出す細かな調整が可能
- 競技ゲーマーも納得できる「応答性重視」チューニングに向いた構成
私の体験談:Pulsar 「X2 CrazyLight」を実際に使って感じたこと・レビュー

Pulsar 「X2 CrazyLight」を数週間、複数のジャンルのゲームや日常のPC作業に導入して使用してみました。
第一印象としては「ここまで軽さと実用性を両立させたマウスは稀」という驚きがあり、使用感は極めて快適でした。
以下、感じたことを詳しくお伝えします。
◆ 圧倒的な軽さがもたらす「動かしやすさ」
手に持った瞬間からわかるのが、その異次元の軽さ(約35g)です。
特に、マウスを持ち上げて再配置する動作(リフト動作)が頻繁に発生するつまみ持ちやFPSプレイ時には、手首や指への負担が確実に減少しました。
実感したメリット
- ローセンシでのプレイ中にリフトの「引っかかり感」がない
- 長時間使っても手の疲労感が格段に少ない
- 軽さゆえの「加速的な動き」ではなく、「意図した通りのコントロール」が可能
◆ クリック感は“軽さの中に芯がある”印象
クリック感には明らかな進化を感じました。
軽い力で反応しますが、しっかりと反発があるため、入力時に「今押した」という確かな感覚があります。
使用中に感じたこと
- バースト撃ちなど、素早い連打がしやすい
- 誤クリックを起こさないギリギリの絶妙な反発力
- ホイールの回転も細かく制御でき、スキル切り替えやリロードにも安心感
◆ 剛性に対する不安が“良い意味で”裏切られた
初めは「35gという軽さは剛性が心配だ」と思っていましたが、実際に使用してみると、想像以上にしっかりした作りであることが分かりました。
使用中に試したこと
- わざと強めに握ってみたが、筐体がたわむ感覚は一切なし
- 底面の構造が工夫されており、センサー周辺の安定性も保たれている
- 外見からは想像できないほど頑丈に作られている
◆ 使用中に気になった細かな点
もちろん、完璧な製品というわけではなく、使用していて「少し気になるな」と思う点もありました。
気になったポイント | 所感 |
---|---|
サイドボタンの配置 | 自分の握り方ではやや奥に感じ、親指を伸ばす必要があった |
ホイールクリックの柔らかさ | 押し込みが少し軽く、誤爆が起きやすい場面もあった |
コーティングの滑りやすさ | 手が乾燥しているとやや滑りやすく感じるため、グリップテープがあると安心 |
これらは個人差や持ち方のクセによる部分も大きいため、万人が同じ印象を持つとは限りませんが、購入を検討している方には参考になるかと思います。
◆ ゲーム以外の用途でも軽さの恩恵が大きい
「X2 CrazyLight」は、ゲーム以外のオフィス作業や動画編集、ブラウジングでもその性能を十分に発揮しました。
- ポインタの追従が滑らかで小さなターゲットにもピンポイントで合わせやすい
- マウス操作の負荷が軽いため、長時間作業でも集中力を保ちやすい
- 高精度なセンサーによりズレがなく直感的な操作が可能
◆ 総評:超軽量を“特別な武器”に変える完成度
正直なところ、「軽いだけのマウス」は過去にも何度か使用してきましたが、「X2 CrazyLight」は“軽さを活かすための工夫が詰まった完成品”という印象を受けました。
- FPSを中心とした正確なトラッキングが求められるゲームで強く真価を発揮
- 本体剛性や操作感など、実用性において一切妥協がない
- 手が小さい人・軽量志向のゲーマーには間違いなく刺さる一台
Pulsar 「X2 CrazyLight」に関するQ&A

Pulsar 「X2 CrazyLight」に関して、よく聞かれそうな質問とその回答をまとめました。
本当に35gなの?どこまで軽くできているの?
はい、付属のドットソール使用時で約35g、標準ソール装着時でも実測で38g前後です。極限まで肉抜きされた構造に加え、底面パーツの削減や内部補強の工夫によって、剛性を保ちながらこの軽さを実現しています。
軽いけど壊れやすくないの?
「X2 CrazyLight」は軽量でありながらも筐体の強度は非常に高く設計されています。特に側面と底面には補強用の“柱構造”があり、強く握ってもたわみにくいのが特徴です。
「X2 Mini」と何が違うの?
サイズや形状は「X2 Mini」と同一ですが、重量・クリック感・底面構造が大きく異なります。「X2 CrazyLight」はより軽量で、クリックも軽快かつ滑らかに改良されています。また、底面はさらなる軽量化のために部品が省かれ、視覚的にもスケルトン構造に近い見た目になっています。
グリップテープは必要ですか?
手汗をかく方や乾燥肌の方には、グリップテープの併用を推奨します。表面はやや滑りやすい質感があるため、確実なホールド感を求めるなら追加した方が快適です。
8000Hzってどんなメリットがあるの?
8000Hzでは、理論上の遅延が1000Hzの1/8まで軽減されます。実際には人間の体感で差を感じにくい場面もありますが、トラッキング精度や入力応答性にこだわる競技ゲーマーにとっては大きなアドバンテージになります。
ソフトウェアは日本語に対応していますか?
現時点では英語のみ対応ですが、UIが非常にシンプルで、マウス設定に詳しくない方でも直感的に操作できます。DPI設定・ボタン割当・ライティングなども、数クリックで完了できます。
電池の持ちはどれくらい?
使用環境により異なりますが、8000Hz+MotionSync ONでは約11時間の連続使用が目安です。1000HzやMotionSync OFFであれば、20時間以上の持続も可能です。
他社の軽量マウスと比べて、どんな人におすすめ?
「X2 CrazyLight」は、「軽いマウスが欲しいが、性能にも妥協したくない」という人にぴったりです。手の小さい方やつまみ持ちユーザー、長時間プレイで疲れを感じやすい人には特におすすめです。
マウスのソールは交換できますか?
「X2 CrazyLight」には交換用のドットソールが付属しており、自分の滑りの好みに合わせて選ぶことができます。標準ソールよりも滑りやすくなりますので、ローセンシ環境や滑走重視の方に適しています。
有線接続でも使用できますか?
USB Type-CケーブルでPCと接続すれば有線マウスとしても使用可能です。バッテリー切れ時の応急利用にも便利ですし、ドライバのインストール時などに安定した通信環境を確保する手段としても活用できます。
ホイールストレイフやジャンプ操作に適していますか?
非常に適しています。ホイールのステップ感がしっかりしており、軽い回転でも正確に操作できる設計なので、ホイールストレイフやバニーホップなどにも問題なく対応できます。
左利きでも使えますか?
本体形状は左右対称なので、左手操作にも対応可能です。ただし、サイドボタンが右側にのみ配置されているため、完全な左利きユーザーにとっては一部操作に制約があるかもしれません。
Windows以外のOSでも使えますか?
マウス本体はMacOSやLinuxでも動作可能です。ただし、専用ソフトウェアがWindows専用となっているため、DPIやポーリングレートの詳細設定・マクロ登録などはWindows環境で行う必要があります。
ゲーム以外にも使えますか?作業用途はどう?
もちろん可能です。軽量で手の動きに負担がかからないため、長時間の資料作成やデザイン作業、動画編集などにも向いています。ポインタの動きが滑らかなので、細かい作業がしやすいのもメリットです。
普段60g前後のマウスを使っている人でも違和感はありますか?
初めの数時間は「軽すぎる」と感じるかもしれませんが、慣れると高精度なエイムと疲労軽減の恩恵を強く実感できます。軽量マウス初心者にとっても、「X2 CrazyLight」は形状・性能ともに扱いやすい入門機になり得ます。
Pulsar 「X2 CrazyLight」レビューのまとめ

Pulsar 「X2 CrazyLight」は、ゲーミングマウス市場の中でも稀有な存在です。
“軽さ”と“完成度”をどちらも極限まで高めた製品であり、見た目のシンプルさとは裏腹に、非常に洗練された機構とユーザー体験が詰まっています。
◆ 「35gの衝撃」は、単なる軽量化に留まらない革新だった
Pulsar 「X2 CrazyLight」は、数字だけを見ると「とにかく軽いゲーミングマウス」という印象を持つかもしれません。
しかし、実際に使ってみるとその認識は大きく変わります。
このマウスは“ただ軽い”のではなく、“軽くて使える”どころか“軽くて圧倒的に操作しやすい”製品として仕上がっています。
特に感じたのは、重量の軽さがエイム操作や細かなマウスコントロールに直結しているということ。F
PSでのトラッキング、MOBAでのスキル発動、MMOでの長時間作業など、どのシーンでも一貫して「疲れにくく、正確に扱える」恩恵を体感できました。
◆ トップレベルの操作性を支える、緻密な設計
マウスの軽さというのは、単に「パーツを削った結果」では意味がありません。
「X2 CrazyLight」では、以下のような技術的な裏付けと工夫によって、軽量化とパフォーマンスを高次元で両立しています。
技術面の秀逸さ
- 内部の“支柱構造”による側面・底面の剛性強化
→ たわみ・歪みが極めて少ないため、高速操作中も安心感あり - 新設計のPulsarオプティカルスイッチ
→ 軽いタッチで明確な反応。疲れにくく、連打にも強い - センサーにはPulsar XS1を搭載
→ PixArt PAW3950ベースの高性能センサーで、高速トラッキング・低LOD対応 - 無線チップはNordic製NRF52840を採用
→ 通信の安定性が非常に高く、8000Hzポーリングにも対応
これらの要素が相互にかみ合うことで、「35gという軽量ボディ」でもプロユースに耐えうる強靭な操作性を実現しているのです。
◆ ソフトウェアでの微調整が実用性を後押し
Pulsarのソフトウェアは非常にシンプルながら、ユーザーの求める細かな調整がしっかりできる点も好印象でした。
- DPI段階設定 × 色分け表示 → プレイスタイルに応じた切替がしやすい
- ポーリングレート変更 → 高負荷時・通常時のバッテリー管理に対応可能
- デバウンスタイム・Motion Sync・LOD調整 → 精度重視の競技環境にも最適化可能
特にMotionSync機能や、0.7mmという極小LODの設定が可能であることは、ローセンシユーザーやAIM精度を突き詰める層にとって非常に強力なアドバンテージになるでしょう。
◆ 気になった点もあったが、“伸びしろ”と受け止められる範囲
実使用において、いくつか気になった部分も存在しました。たとえば以下のような点です。
懸念点 | 内容と対応案 |
---|---|
表面が滑りやすい(特にホワイト) | 手汗や乾燥時に滑りやすさを感じることがあり → グリップテープで解消可能 |
サイドボタンがやや後ろ寄り | 親指が届きづらい人もいる → 掴み持ちスタイルで注意。慣れで対応可能 |
ホイールクリックが少し柔らかめ | 誤爆の可能性があるが、使用環境によっては問題にならない → ここは個人差 |
しかし、これらはあくまで使用者のスタイルや手の大きさに依存する要素であり、致命的な欠点ではありません。
むしろこのクラスの軽量マウスとしては非常に完成度が高く、ほとんどのユーザーにとって不満は感じにくいはずです。
◆ どんなユーザーにおすすめか?
以下のようなゲーマーやユーザーには、「X2 CrazyLight」は非常に魅力的な選択肢となります。
おすすめのユーザー像 | 理由・特徴 |
---|---|
軽量マウスを探しているプレイヤー | 最軽クラスでありながら安定性・剛性も兼備 |
FPSやVALORANT、Apexなど精密な操作を要する人 | LODの短さ・高DPI精度・8000Hz対応で追従性が非常に高い |
小型〜中型マウスが手に馴染む人 | X2 Miniサイズと同一形状のためフィットしやすい |
長時間プレイ・作業で手首や指の疲れを軽減したい人 | 軽さと自然な形状により、疲労を極限まで抑えられる |
◆ Pulsar 「X2 CrazyLight」レビューの総括
Pulsar 「X2 CrazyLight」は、ゲーミングマウスの中でも特に革新的な存在だと感じました。
わずか35gという驚異的な軽さは、ただのスペック上の数字ではなく、実際の使用感に直結する快適さと操作性の向上をもたらしています。
軽量化のためにシェルを大胆に肉抜きしながらも、内部に柱構造を取り入れることで、耐久性と剛性を見事に維持している点は、他の軽量マウスにはない大きな特長です。
クリック感においても、従来モデルからの大幅な改善が見られ、軽くて素早い操作が可能なだけでなく、しっかりとした反発とフィードバックも感じられるため、長時間のプレイでもストレスがありません。
さらに、センサーの精度や無線の安定性、最大8000Hz対応のポーリングレート、そしてソフトウェアによる細かなチューニングなど、あらゆる面で抜かりのない作り込みが印象的でした。
もちろん、表面の滑りやすさやサイドボタンの配置など、人によって好みが分かれる部分もありますが、それらを補って余りある完成度の高さが、この製品にはあります。
ゲーミングマウスに「軽さ」と「実用性」の両立を求めるなら、「X2 CrazyLight」はまさにその理想を体現した一台と言えるでしょう。
次世代の軽量ゲーミングマウスの基準を塗り替える存在として、Pulsar 「X2 CrazyLight」は、今後も多くのユーザーに選ばれることになるはずです。

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