ゲーミングマウス市場、特に1分1秒を争うハイエンドカテゴリーにおいて、「マグネシウム合金製マウス」というジャンルは、かつてはFinalmouse社が独占する聖域のような存在でした。
しかし、その潮流はここ数年で劇的に変化しました。その決定づけた立役者の一つが、高い技術力とコストパフォーマンスで市場を席巻した中国の新鋭メーカー「WLMOUSE」です。
前作「Beast X」シリーズにおいて、マグネシウム製かつ超軽量というコンセプトを一般層に普及させた同社が、満を持して投入した新作が今回レビューする「HUAN(フアン)」です。
多くのユーザー、そして私自身も長らく待ち望んでいた仕様、それは「穴のない(ソリッドシェル)金属マウス」であること。
これまで、金属という重い素材を使いながら40g〜50g台の軽量さを実現するためには、筐体全体を肉抜きする「ハニカム構造(穴あき)」が不可欠とされてきました。
しかし、HUANはその常識を技術力でねじ伏せました。
トップシェルを継ぎ目のないユニボディで成形し、穴を塞ぎながらも40g台後半という、現在の軽量マウスの「ゴールデンゾーン」に着地させています。こ
れは単なるデザイン変更ではなく、素材加工技術における一つのブレイクスルーと言っても過言ではありません。
しかし、HUANの進化は筐体だけにとどまりません。
デスク上で異彩を放つ「猫耳ドングル」や、最新鋭のMCU(マイクロコントローラーユニット)による8Kポーリングレートへの対応など、内部スペックにおいても一切の妥協がありません。
- 「金属マウス特有の剛性と高級感は欲しいが、穴あきデザインによる手触りの悪さは苦手」
- 「小型で、特につまみ持ち・つかみ持ちに特化したハイエンド機を探している」
- 「性能だけでなく、デスク周りを彩るユニークなガジェットとしての側面も重視したい」
もしあなたがこのように考えているなら、このマウスはあなたの探していた「最適解」になる可能性が高いでしょう。
この記事では、WLMOUSE HUANの実機を徹底的に使い込み、そのスペックの真偽、実際の操作感、そして購入前に知っておくべきソフトウェアの課題点まで、包み隠さず詳細にレビューしていきます。
WLMOUSE HUANの基本スペックと革新性

まずは、HUANがカタログスペック上でどのような位置付けにあるのか、そして前作や競合製品と比べて何が技術的に革新的なのかを深掘りしていきます。
待望の穴なしマグネシウム合金ボディ
これまで「軽量金属マウス」といえば、Finalmouse Starlight-12やBeast Xのように、筐体全体に無数の肉抜き穴が施されているのが常識でした。
これは金属の重量を削ぎ落とすための苦肉の策であり、軽量化のトレードオフとして、手触りの悪さや内部へのゴミの侵入といったデメリットを受け入れる必要がありました。
しかし、HUANはこの常識を覆しました。
- トップシェル: 完全なソリッド(穴なし)デザインを採用。
- デザインアクセント: 強度を落とさない範囲で、わずかに星型の装飾穴があるのみ。
- 重量: 実測で約48g〜49g前後。
穴を塞ぐことで懸念される重量増を最小限に抑えつつ、操作性を損なわない絶妙なバランスを実現しています。
穴がないことによるメリットは計り知れません。
手汗が内部基盤に浸入して故障するリスクの低減、クリーニングの容易さ、そして何より「指先に吸い付くようなグリップ感」が得られることです。
グリップテープに頼らずとも、金属表面のコーティングだけで十分な保持力を発揮する設計は、素材選びと加工精度の勝利と言えるでしょう。
金属筐体の成形難易度はプラスチックの比ではありませんが、WLMOUSEの製造技術が成熟していることの証左でもあります。
最新MCU搭載による8Kポーリングレート対応
ゲーミングマウスの頭脳にあたるMCU(マイクロコントローラーユニット)には、Nordic製の最新チップ「54H20」が採用されています。
2024年後半から一部のフラッグシップモデルで採用例が増え始めたこのチップは、次世代のスタンダードとなる高いポテンシャルを秘めています。
| 特徴 | ユーザーへの恩恵 |
| 8Kポーリングレート | 有線・無線ともに最大8000Hzに対応。240Hz、360Hz、540Hzといった高リフレッシュレートモニター環境でのカーソル追従性が劇的に向上し、視点移動の滑らかさが別次元になります。 |
| 省電力性能 | 従来のチップと比較して電力効率が改善。高ポーリングレート時の激しいバッテリー消費をある程度緩和し、長時間プレイをサポートします。 |
| 信号処理の安定化 | 金属筐体は電波を遮断しやすいという課題がありますが、本機では特注のアンテナを採用し、最新MCUと組み合わせることで通信の安定性を確保しています。 |
| 低遅延処理 | クリック応答速度やセンサー処理の遅延を極限まで短縮。コンマ数秒を争う撃ち合いにおいて、ハードウェア由来の遅延を極小化します。 |
特に「8K対応」は、競技性の高いFPSタイトル(VALORANT、Apex Legends、Overwatch 2など)をプレイする層にとっては見逃せないポイントです。
PCスペックへの要求は高くなりますが、マウスの動きをより細かくPCへ伝達することで、マイクロフリックやトラッキングエイムの精度向上が期待できます。
ユニークな機能を持つ「猫耳ドングル」
HUANのパッケージを開けた瞬間、誰もが驚き、そして笑顔になるのが付属のレシーバー(ドングル)です。
従来のUSBメモリのような無骨な形状ではなく、なんと「猫の顔」を模した大型ドングルが付属します。
これは単なる飾りではなく、高機能なインターフェースとしての役割も担っています。
猫耳ドングルの詳細機能
- ディスプレイ搭載: 猫の目が瞬きをするアニメーションなどが表示され、デスクのマスコットとして機能します。
- カラーバリエーション: マウス本体色に合わせて、白、黒、ピンクなどの猫が付属。インテリアとしての統一感も考慮されています。
- 着せ替え可能: 特徴的な猫耳部分はシリコンカバーになっており、取り外してシンプルな半球型ドングルとして使用することも可能です。「可愛すぎるのはちょっと…」という硬派なゲーマーへの配慮も忘れていません。
- スマート機能: マウスに向かって話しかけることでDPIを変更する音声入力機能(現在は中国語のみ対応)や、将来的にはユーザー独自のGIF画像をアップロードして表示する機能も実装予定とされています。
「ゲーミングデバイスは無機質でクールであるべき」という固定観念を崩し、機能性と遊び心を融合させたこの試みは、WLMOUSEというブランドのユニークさを象徴しています。
もちろん、見た目だけでなく8K通信を行うための高性能レシーバーとしての機能もしっかりと果たしており、遅延のない通信環境を提供します。
WLMOUSE HUANのデザイン・形状とハードウェア品質

マウス選びにおいて最も重要な「形状(シェイプ)」と、所有満足度を左右する「ビルドクオリティ」について、細部まで観察し解説します。
Viper Mini SEを彷彿とさせる小型シェイプ
HUANの形状を一言で表すなら、「Razer Viper Mini Signature Edition (VMSE) のクローン、あるいはインスパイア系」と言えます。
小型マウスの名機として知られるViper Miniの形状をベースにしつつ、独自の微調整が加えられています。
サイズ感と特徴
- 全長: 約116mm(非常にコンパクト)
- 背の高さ: やや低めですが、お尻(後部)側にかけてなだらかな盛り上がりがあります。
- サイド形状: 中央がしっかりとくびれており(逆ハの字)、指の掛かりが非常に良い設計です。
この形状は、特に「つかみ持ち」と「つまみ持ち(指先持ち)」に特化しています。
全長が短いため、手のひらの腹(付け根)にマウスのお尻を当てて固定するスタイルでも、指先の自由度が損なわれません。
また、サイドのくびれが深いため、親指と薬指・小指で挟み込んだ際のリフトオフ(持ち上げ動作)が非常に安定します。
手が小さい日本人ユーザーや女性ゲーマーにとっても、「大きすぎて扱いにくい」と感じることはまずないでしょう。
逆に、手が大きく「かぶせ持ち」を好むユーザーにとっては、指がマウスからはみ出してしまうため、窮屈に感じる可能性があるサイズ感です。
ターゲット層が明確に絞られた、競技志向のシェイプと言えます。
新素材「ステンレスマグネシウム」の質感と剛性
WLMOUSEは今回、素材にも新たな挑戦を行っています。
それが「ステンレスマグネシウム合金」の採用です。
通常のマグネシウム合金とは何が違うのでしょうか。
メーカー情報および実機の感触から、以下のメリットが挙げられます。
- 硬度の向上: 従来の合金よりも傷がつきにくく、変形に強い特性を持っています。
- 耐食性の向上: 汗や湿気による酸化(腐食)に強く、塗装の剥げや劣化を長期的に防ぎます。金属マウスの弱点であった「錆び」への耐性が高められています。
- 質感の変化: 従来のBeast Xとは微妙に異なる、マットでありながら奥に光沢を感じさせる独特の風合いがあります。
実際に触れてみると、その「剛性感」には驚かされます。
サイドを全力で握り込んでも、トップシェルを強く押しても、軋み(きしみ)やたわみは一切ありません。
まるで一つの金属の塊を削り出したかのようなソリッドな感触です。
表面には適切なコーティングが施されており、金属特有の冷たさは感じつつも、不快なザラつきはなく、しっとりとした手触りに仕上がっています。
この「冷たくて硬い」感触は、プラスチック製マウスでは絶対に味わえないプレミアムな体験であり、一度慣れると病みつきになる中毒性があります。
メンテナンス性が向上したフラットな底面設計
前作Beast Xシリーズからの地味ながら大きな改良点が、底面(マウスソール側)のデザイン変更です。
前作ではデザイン重視の肉抜き穴や凹凸があり、ソールを貼る位置に制限がありました。
しかし、HUANではほぼフラット(平ら)な底面を採用しています。
特筆すべきは、「マウスソールガイド(貼る位置の枠・土手)」が完全に廃止されたことです。
通常、マウスの底面には純正ソールを貼るための溝がありますが、HUANにはそれがありません。
これにより、純正ソールだけでなく、汎用のドットソール(点ソール)や、他社製の大型ソールなど、ユーザーが好むあらゆる形状・サイズのソールを自由に貼り付けることが可能になりました。
「滑り」にこだわるコアゲーマーにとって、ソールの選択肢が無限に広がるこの変更は非常に歓迎すべきポイントです。
また、底面の穴がなくなったことで、センサー周りにホコリやゴミが溜まりにくくなった点も、メンテナンス性の向上に大きく寄与しています。
WLMOUSE HUANのパフォーマンスとソフトウェア設定

ここでは、実際にPCに接続して使用した際のパフォーマンス、スイッチの感触、そしてWebドライバーを用いた設定周りについて解説します。
オムロン製光学スイッチの打鍵感と応答速度
メインボタン(左右クリック)には、信頼と実績のあるオムロン製オプティカルスイッチが搭載されています。
クリック感(タクタイル感)
金属筐体との組み合わせにより、クリック感は非常に「クリスピー(歯切れが良い)」です。
「カチッ」という明確なフィードバックがありながら、一部のオプティカルスイッチにあるようなグニャっとした感覚は排除されています。
硬さは標準的かやや軽めで、タップ撃ちやスプレー時の連打もしやすい調整です。
また、金属反響音への対策も進んでおり、不快な高音ノイズは抑えられています。
応答速度と遅延
最新のMCUと光学スイッチの恩恵により、クリック遅延は極めて低く抑えられています。
検証データによると、クリック応答速度は約269マイクロ秒(0.269ミリ秒)という驚異的な数値を記録しています。
これは、現在市場最速クラスとされるLogitechの「G PRO X SUPERLIGHT 2 DEX」などと肩を並べるレベルであり、無線ゲーミングマウスの中でトップクラスの速さです。
FPSにおける「出会い頭の撃ち合い」において、ハードウェア由来の遅延を感じることはまずあり得ないでしょう。
その他ボタン
- サイドボタン:
メカニカルスイッチを採用。
カチコチとした明確なクリック感があり、配置も適切。
ただし、マウス自体が小型なため、持ち方によってはサイドボタンがやや前寄りに感じる場合があります。 - ホイール:
1ノッチごとの区切りがしっかりありつつ、回転はスムーズ。
スクロール時の誤爆の心配は少ない硬さです。
ホイールクリックも適度な反発があり、ピンなどの割り当てにも最適です。
Webドライバーでの設定とバッテリー管理の注意点
HUANは、PCにソフトウェアをインストールする必要がない「Webドライバー」方式を採用しています。
Google ChromeやEdgeなどのブラウザで専用サイトにアクセスするだけで、すべての設定が可能です。
ソフトを常駐させる必要がないため、PCのリソースを圧迫しません。
【主な設定項目】
- ボタン割り当て変更(キーボードキーやマクロの設定も可能)
- DPI設定(50〜26000DPIまで詳細に調整可能)
- ポーリングレート変更(125Hz〜8000Hz)
- LOD(リフトオフディスタンス)調整(1mm / 2mm)
- デバウンスタイム設定(0ms〜15ms)
- モーションシンクのON/OFF
- リップルコントロール、アングルスナップ等の補正機能
⚠️注意点:バッテリー表示のバグ
現状のファームウェアにおいて、多くのユーザーから報告されているのが「バッテリー残量表示の不具合」です。
具体的には、「さっきまで40%と表示されていたのに、数分後に見たら5%になっていた」といった、急激な減少(あるいは表示のズレ)が発生することがあります。
これは新しいMCUの電圧管理アルゴリズムが最適化されていないことに起因する可能性があります。
まるで劣化したスマートフォンのような挙動を示すことがあるため、ソフトウェア上の「残り◯%」という数字を過信せず、こまめに充電する運用が求められます。
また、ホイールのLEDインジケーター(赤点滅など)で物理的に判断する方が確実かもしれません。
競技用モードとバッテリー持続時間のバランス
ソフトウェア内には、パフォーマンスを極限まで引き出すための特別なモードが用意されています。
- ハイパー競技モード: 消費電力を犠牲にして、センサーの追従性を優先するモード。
- ビースト競技モード: さらに消費電力を上げ、MCUの処理能力をフル活用して応答速度を高めるモード。
これらのモードと高ポーリングレート(4000Hz/8000Hz)を併用すると、確かにカーソルの動きは極めて滑らかになりますが、バッテリー消費は激増します。
一般的な使用(1000Hz、競技モードOFF)であれば数日は持ちますが、競技モード+4K/8K設定では、実働時間が大幅に短くなる(例えば数時間〜半日程度など)ことを覚悟する必要があります。
「ここぞという大会やランクマッチ」では競技モードをONにし、普段使いや練習時はOFFにする、といった使い分けが重要になります。
WLMOUSE HUANを使用した私の体験談・レビュー

ここでは、一人のゲーマーとしてWLMOUSE HUANを実際に使用し、感じたことを主観を交えてレポートします。
スペックシートだけでは分からない「感覚的な部分」をお伝えします。
開封して最初に感じた金属筐体の「冷たさ」と「密度」
パッケージを開封し、HUANを手に取った瞬間に感じたのは、強烈な「金属の冷感」でした。
プラスチック製マウスの場合、室温が低くても「常温」という感じですが、マグネシウム合金のHUANは明確に「冷たい」のです。
しかし、これは不快な冷たさではなく、高級オーディオ機器や高級時計に触れた時のような、所有欲を満たす冷たさです。
プレイ中に手が熱くなっても、マウスがヒートシンクのように熱を逃がしてくれる感覚があり、手汗の抑制にも一役買っていると感じました。
そして、何より感動したのが「密度感」です。
約49gという軽さなのに、穴が塞がれているおかげで、中身がぎっしり詰まっているような錯覚を覚えます。
Beast Xのようなスカスカした軽さも衝撃的でしたが、HUANの「凝縮された塊(かたまり)感」は、道具としての信頼性を強く感じさせてくれました。
FPSゲームでのエイム操作とリコイル制御の実感
実際に『VALORANT』と『Apex Legends』をプレイしてみました。
私は普段「つかみ持ち」でプレイしていますが、HUANの形状は私の手に完璧にフィットしました。
- トラッキング(追いエイム):
金属特有の表面加工のおかげで、指先が乾燥していても滑ることがありません。
敵を追いかける際、指先に適度な摩擦感が伝わり、非常にコントロールしやすかったです。
8Kポーリングレートに設定すると、高リフレッシュレートモニター上での視点移動が「ヌルヌル」になり、残像感が減ったように感じました。 - リコイル制御:
サイドの深いくびれのおかげで、マウスを下に引く動作(リコイル制御)が非常に安定します。
マウスが手の中で暴れることがなく、常に一定のポジションをキープできました。
特にフルオート武器のリコイルコントロールにおいて、マウスの剛性が手ぶれを抑制してくれるような安心感があります。
クリック音の静音化と金属特有の反響音の変化
金属製マウスで懸念していた「金属反響音(ピンギー音)」についてですが、HUANではかなり改善されていると感じました。
穴あきモデルでは、クリックするたびに「カーン、カーン」という高い音が響きがちでしたが、HUANは穴がない分、音が内部で吸収されているのか、「カチッ、コツッ」という落ち着いた音になっています。これならVC(ボイスチャット)にクリック音が入り込む心配も少なく、深夜のプレイでも家族に迷惑をかけにくいでしょう。
猫耳ドングルの視認性とデスク上のアクセント
話題の猫耳ドングルですが、実際にデスクに置くと予想以上の存在感があります。
Webドライバーを使って、猫の表情を変更したり、アニメーションを切り替えたりするのは楽しい体験でした。
ゲームに疲れた時、ふとドングルを見ると猫が瞬きをしている…というのは、意外な癒やし効果があります。
ただ、実用面で言うと「もっと情報を表示してほしい」というのが本音です。
現在は表情のみですが、ここに「正確なバッテリー残量(数値)」や「現在のDPI」が常時表示されるようになれば、神デバイスになると感じました。
今後のファームウェアアップデートでの機能拡張に強く期待したいポイントです。
ソフトウェアの挙動とバッテリー管理の実情
素晴らしいハードウェアに対して、ソフトウェア(ファームウェア)の挙動にはいくつか「クセ」があると感じました。
前述したバッテリー表示の急激な変動に加え、「スリープモードの挙動」も気になりました。
PCをシャットダウンして一晩放置した際、マウスが自動でスリープに入らず、翌朝バッテリーが空になっていたことがありました。
これは設定でスリープ時間を調整したり、使用後は物理スイッチをOFFにしたりすることで対処していますが、やはり自動で賢く管理してほしいところです。
このあたりは、新チップへの最適化がまだ途上である印象を受けます。
体験談の総括
細かな不満点(主にソフト面)はありますが、それを補って余りある魅力がハードウェアにあります。
特に「穴のない金属ボディの触り心地」は、一度体験するとプラスチック製マウスには戻れないほどの中毒性があります。
ゲームプレイ中の手汗の不快感も少なく、常にドライで清潔な状態を保てる点も、長期使用における大きなメリットだと実感しました。
WLMOUSE HUANに関するQ&A

WLMOUSE HUANに関して、よく聞かれそうな質問とその回答をまとめました。
Mac(macOS)でも設定変更は可能ですか?
はい、可能です。
HUANは専用ソフトウェアをインストールする必要がなく、Google ChromeやEdgeなどのブラウザ上で動作する「Webドライバー」を採用しています。そのため、WindowsだけでなくmacOSやLinux環境からでも、ブラウザ経由でDPIやポーリングレート、LEDの設定変更が可能です。
PS5やXboxなどのコンソール機(CS機)で使用できますか?
基本的なマウスとしての動作は可能です。
ただし、PS5などのコンソール機は高ポーリングレート(4000Hz/8000Hz)に対応していないケースがほとんどです。PC以外の機器で使用する場合は、あらかじめPC(またはWebドライバーが使える環境)でポーリングレートを「1000Hz」以下に設定してから接続することを推奨します。
マグネシウム合金は錆びたり変色したりしませんか?
HUANには高品質なコーティングが施されており、さらに新素材「ステンレスマグネシウム」の採用により耐食性は向上しています。
しかし、金属製品である以上、汗や皮脂を長期間放置するとコーティングの劣化や腐食の原因となります。使用後は眼鏡拭きのような乾いた柔らかい布で優しく拭き取ることをおすすめします。アルコール除菌シートの多用はコーティングを傷める可能性があるため注意してください。
前作「Beast X」シリーズと「HUAN」、どちらを買うべきですか?
「軽さ」重視ならBeast X、「質感とメンテナンス性」重視ならHUANです。
Beast Xは穴あき構造による究極の軽さ(約39g〜)が魅力ですが、HUAN(約48g)は穴がないため指先のグリップ感が良く、ホコリや手汗が内部に入りにくいというメリットがあります。また、剛性感(握った時の硬さ)はHUANの方が強く感じられます。
猫耳ドングルの画面に好きな画像を表示できますか?
現時点(発売初期ファームウェア)では、プリセットされたアニメーションの変更のみ可能です。
メーカー発表によると、将来的にはGIF画像のアップロード機能などが実装される予定ですが、現段階ではまだ利用できません。今後のファームウェアおよびWebドライバーのアップデートをお待ちください。
バッテリー残量の表示がおかしいのですが故障ですか?
現在、多くの個体でバッテリー残量表示が不安定になるバグが報告されています(例:40%から急に数%になるなど)。
これはハードウェアの故障ではなく、ファームウェア側の電圧読み取りアルゴリズムの問題である可能性が高いです。Webドライバー上の数値はあくまで目安とし、マウスホイールのLEDインジケーター(赤点滅など)で充電タイミングを判断することをおすすめします。
純正ソール以外のマウスソールに張り替えることはできますか?
はい、非常に張り替えやすい設計です。
HUANの底面はフラットで、ソールを貼るためのガイド枠(土手)がありません。そのため、純正サイズに限らず、汎用のドットソールや大型のソールなど、好みの形状のソールを自由に貼り付けることができます。
Bluetooth接続には対応していますか?
いいえ、対応していません。
WLMOUSE HUANは、競技シーンでの遅延の少なさを最優先に設計されているため、接続方式は「付属ドングルを使用した2.4GHz無線接続」と「USBケーブルによる有線接続」の2種類のみです。 Bluetoothは便利ですが、ゲーミング用途としては遅延や安定性に劣るため、ハイエンドマウスでは省略されることが一般的です。
ガラス製マウスパッドとの相性はどうですか?
非常に良好です。
搭載されているセンサーはガラスパッド上でも問題なく追従します。また、HUANは底面がフラットで汎用ソールが貼りやすいため、ガラスパッドと相性の良い「点ソール(ドットソール)」や、少し抵抗感のあるソールに張り替えるなどの微調整が容易です。 ただし、金属筐体なので、マウスを激しく叩きつけるような操作をするとパッド側を傷つける恐れがあるため、取り扱いには注意してください。
手汗をかきやすいのですが、付属のグリップテープは貼ったほうがいいですか?
まずはそのまま使ってみることをおすすめします。
HUANの表面コーティングは非常に優秀で、多少の手汗であれば逆にグリップ力が増すような感触があります。 それでも滑ると感じる場合や、金属の冷たさが気になる場合、あるいはマウスのサイズをコンマ数ミリ大きくしたい場合に、付属のグリップテープを使用すると良いでしょう。専用にカットされたテープが付属しているので、買わずに試せるのは嬉しいポイントです。
設定にある「モーションシンク(Motion Sync)」はオンにするべきですか?
好みが分かれますが、基本は「オン」推奨です。
モーションシンクは、センサーの読み取りタイミングとPCへのデータ送信タイミングを同期させ、トラッキング(視点移動)をより滑らかにする機能です。 基本的にはオンにすることで綺麗なAIM操作が可能になりますが、ごくわずかな遅延(体感できないレベルですが)が発生するという理論上のデメリットもあります。極限の反応速度を求めるプロプレイヤーの中にはオフにする人もいますが、一般的にはオンの方が恩恵を感じやすいでしょう。
Webドライバーの設定画面は日本語に対応していますか?
はい、対応していますが、翻訳精度は完璧ではありません。
Webドライバーは言語設定で日本語を選択可能です。ただし、一部のメニューが英語のままだったり、翻訳が少し不自然(直訳調)だったりする箇所があります。 とはいえ、「DPI」や「LOD」などの専門用語はそのまま使われているため、ゲーミングマウスの設定に慣れている方であれば、操作に迷うことはないレベルです。
猫耳ドングルはPC本体の裏側に直挿ししてもいいですか?
いいえ、絶対に避けてください。
PCケースの裏側はノイズが多く、マウスとの距離も遠くなるため、通信が不安定になる最大の原因です。特にHUANのような4K/8K対応マウスは、膨大なデータを高速で通信するため、電波環境に非常に敏感です。 必ず付属のケーブルを使用してドングルをマウスパッドのすぐ近く(マウスから20〜30cm以内)に設置してください。猫耳ドングルはデスク上のインテリアにもなるので、見える場所に置くのが正解です。
WLMOUSE HUANレビューのまとめ

WLMOUSE HUANはどのようなユーザーに適しているか
WLMOUSE HUANは、以下のようなユーザーにとって「終わりのマウス(End Game)」になり得るポテンシャルを秘めています。
- 小型マウス愛好家: Viper MiniやStarlight-12 Smallのサイズ感が好きな人。
- 金属マウスの剛性が好きな人: プラスチックのたわみが許せない人。
- 「穴あき」が嫌いな人: 集合体恐怖症の方や、手触りを重視する人。
- 最新スペックを求める人: 8Kポーリングレートや最新センサーを試したい人。
Beast Xシリーズなど他モデルとの比較・選び分け
WLMOUSE内での選び分けは非常にシンプルです。
| モデル | おすすめな人 | キーワード |
| Beast X (無印/Max/Mini) | 1gでも軽いマウスが欲しい人。派手な肉抜きデザインが好きな人。 | 究極の軽量化 |
| HUAN | 剛性、手触り、メンテナンス性を重視する人。穴あきが苦手な人。 | 密度と実用性 |
重量差は数グラムありますが、実際に持ってみると「重い」とは感じず、「中身が詰まっている」というポジティブな感覚の違いになります。
純粋な軽さ競争から一歩抜け出し、「道具としての質の高さ」を追求するならHUANがおすすめです。
金属製マウスとしての完成度とビルドクオリティ
新素材ステンレスマグネシウムの採用により、質感と耐久性は市場に出ているマグネシウムマウスの中でもトップクラスです。
軋みのないユニボディ、フラットな底面、鮮明なクリック感など、ハードウェアとしての作り込みに妥協は見られません。
約26,000円という価格は決して安くはありませんが、加工精度の高さ、塗装の質、そしてスイッチやホイールの調整具合を見れば、その価格に見合うだけのコストが掛かっていることが分かります。
現状の課題と今後のファームウェアへの期待
ハードウェアが優秀な反面、バッテリー管理やスリープ挙動などのソフトウェア面には改善の余地があります。
これらは今後のアップデートで修正される可能性が高いため、メーカーのサポート体制に期待したいところです。
WLMOUSEはコミュニティの声を聞く姿勢を持ったメーカーなので、改善は時間の問題かと思われますが、購入直後は多少の「ご愛嬌」を受け入れる寛容さが必要かもしれません。
所有欲を満たすパッケージと付属品の魅力
製品そのものだけでなく、パッケージングも豪華です。
専用の化粧箱、豊富な付属品(グリップテープ、交換用ソール、ガラスソールなど)、そして可愛らしい猫耳ドングル。
これらは、開封した瞬間からユーザーをワクワクさせる演出に満ちています。
単なる入力機器としてだけでなく、所有すること自体に喜びを感じさせてくれる製品作りは、今のゲーミングデバイス市場において重要な要素です。
WLMOUSE HUANレビューの総括:小型ハイエンドマウスとしての実力
WLMOUSE HUANは、2025年以降のスタンダードになり得る「穴なし金属マウス」の傑作です。
その形状、剛性、クリック感、そしてパフォーマンスは、競技シーンで戦うゲーマーにとって強力な武器となります。
「軽さ」だけを追求する時代が終わり、「質感」と「実用性」を兼ね備えたデバイスが求められる今、HUANはその最前線を走るマウスです。
もしあなたが、今のマウスのプラスチック特有の感触や、穴あきマウスのメンテナンスの面倒さに不満を持っているなら、HUANへの乗り換えを強くおすすめします。
その冷たく、硬く、そして精密な金属の塊を握った瞬間、あなたのエイム感覚は新たなステージへと引き上げられるかもしれません。
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