Razer 「Cobra Pro」徹底レビュー!FPS向けには微妙?メリット・デメリットを詳しく解説!

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出典:Razer公式

この記事は2023年に公開された内容です

ゲーミングマウスの進化は年々目覚ましく、各メーカーが新たな技術やデザインを取り入れて競争を繰り広げています。

その中でも、Razer 「Cobra Pro」は、高性能センサー、オプティカルスイッチ、ワイヤレス充電、RGBライティングなど、多機能を詰め込んだ意欲作として注目を集めています。

しかし、このマウスには賛否が分かれるポイントも多く、特に「重さ」や「ターゲット層の不明確さ」について議論が巻き起こっています。

FPS向けの軽量マウスを期待していたユーザーからは「なぜ77gもあるのか?」という声が上がる一方で、RGBライティングやワイヤレス充電を求めるユーザーには一定の評価を得ています。

この記事では、Razer 「Cobra Pro」の特徴や使用感を徹底的にレビューし、「どんなゲーマーに向いているのか?」という点を深掘りしていきます。

FPSプレイヤーとしての視点と、汎用的なゲーミングマウスとしての視点の両方から、このマウスの魅力と欠点を分析していきます。

 

目次

Razer 「Cobra Pro」の概要

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出典:Razer公式

Razer 「Cobra Pro」は、Razerの新しいゲーミングマウスシリーズ「Cobra」の上位モデルとして登場しました。

高精度センサーやオプティカルスイッチを搭載し、さらにワイヤレス充電やRGBライティングなど、多機能な仕様が特徴です。

しかし、その仕様ゆえに「どのユーザー層をターゲットにしているのか?」という疑問も浮かび上がっています。

ここでは、Cobraシリーズの位置づけ、「Cobra Pro」の特徴とスペック、価格とコストパフォーマンスについて詳しく解説します。

Razer Cobraシリーズとは?

Razer Cobraシリーズは、「Cobra」という名称を冠しているものの、実情は日本国内でも人気のある「Viper Mini」の形状を受け継いだシリーズとなっています。

Cobraシリーズには以下の2つのモデルがあります:

  • Cobra(有線モデル)
  • Cobra Pro(ワイヤレス & 上位モデル)

特に「Cobra Pro」は、「Viper Mini」のワイヤレス版を待ち望んでいたユーザーにとって興味を引く存在ですが、その一方で、追加された機能の影響で重量が増してしまったことが賛否を呼んでいます。

「Cobra Pro」の特徴とスペック

「Cobra Pro」は、多くのハイエンド機能を搭載しており、Razerのフラッグシップモデルである「Viper V2 Pro」「DeathAdder V3 Pro」に匹敵するスペックを備えています。

以下にその主な特徴をまとめます。

高性能センサーとスイッチ

  • Focus Pro 30K オプティカルセンサー
    • 最大30,000 DPI(カスタマイズ可能)
    • 高いトラッキング精度と応答性
  • 第3世代Razerオプティカルマウススイッチ
    • チャタリング(2重クリック)を防ぐ光学式スイッチ
    • メカニカルスイッチよりも高速な反応速度

ワイヤレス接続 & 高速ポーリングレート

  • Razer HyperSpeed Wireless(2.4GHz)対応
  • Bluetooth接続にも対応(デバイス間の切り替え可能)
  • 最大4,000Hzポーリングレート(別売りのドングルが必要)

デザイン & 機能性

  • 重量: 77g(軽量マウスの基準からすると重め)
  • 形状: Viper Miniを踏襲した小型左右対称デザイン
  • RGBライティング搭載(マウス底面が光るアンダーグロー仕様)
  • ワイヤレス充電対応(別売りの「Wireless Charging Puck」に対応)

このように、「Cobra Pro」はスペック的にはRazerの最上位クラスに近いマウスですが、多くの機能を詰め込んだ結果、「どの層を狙った製品なのか?」がやや曖昧になっています。

価格とコストパフォーマンス

「Cobra Pro」の価格は21,000円前後で、ワイヤレスマウスとしては「プロ向けモデル」の価格帯に位置します。

参考までに、他のRazerのハイエンドワイヤレスマウスと比較してみましょう。

マウスモデル価格 (目安)重量ポーリングレート特徴
Cobra Pro約21,000円77g4,000Hz対応 (別売)多機能・RGB搭載・ワイヤレス充電
Viper V2 Pro約21,000円58g4,000Hz対応 (別売)FPS向け超軽量モデル
DeathAdder V3 Pro約20,000円63g4,000Hz対応 (別売)大型・エルゴノミクスデザイン
Basilisk V3 Pro約22,000円112g1,000Hz多ボタン・エルゴノミクス
Viper Mini Signature Edition約40,000円49g4,000Hz対応 (別売)超軽量マグネシウム合金

Cobra Proの価格は明確なターゲットが不鮮明な割には「エントリーモデルとしては高価」という微妙な立ち位置になっています。

また、以下の点もコストパフォーマンスを考える上で重要です。

  • 必要のない機能が多い?
    → FPS向けに軽量なマウスを求めていた人にとっては、RGBやワイヤレス充電機能が不要なコスト増要因になっている。
  • ワイヤレス充電に追加コストがかかる
    → Wireless Charging Puck(約3,000円)や、専用マウスドック(約11,000円)が別売りのため、完全ワイヤレス環境を構築するには追加コストがかかる。
  • 4000Hzポーリングレートを利用するには別売りドングルが必要
    → 4,000Hzの恩恵を受けるためには、「Razer HyperPolling Wireless Dongle(約3,500円)」の購入が必要。

そのため、「FPS向けの軽量マウスを求める人」よりも、「RGBライティングや多機能なゲーミングマウスを好むユーザー」向けの製品になっていることがわかります。

 

Razer 「Cobra Pro」のデザインとビルドクオリティ

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出典:Razer公式

Razer 「Cobra Pro」は、Viper Miniの形状を継承しながらも、多機能なゲーミングマウスとしてデザインされています。

見た目や質感、ボタン配置などの細かい部分で工夫が施されていますが、その一方で賛否が分かれる点もあります。

ここでは、形状と持ちやすさ、表面コーティングと素材の質感、ビルドクオリティと耐久性の3つの視点から詳しく見ていきます。

形状と持ちやすさ

Viper Miniを継承したようなコンパクトな形状

「Cobra Pro」の形状は、Viper Miniのデザインを踏襲した左右対称型です。

小型でバランスの取れたフォルムであり、特に手が小さい人や、指先を使う持ち方をする人にフィットしやすい作りになっています。

特徴的なポイントとして、サイド部分が適度にくびれており、グリップ力を高める設計になっています。

この形状によって、指の引っ掛かりが良くなり、特に「つまみ持ち」や「つかみ持ち」に適しています。

持ち方との相性

「Cobra Pro」の形状は、以下のような持ち方に適しています。

つまみ持ち

  • サイドのくびれが指のフィット感を高める
  • ボタン位置が適切で、誤操作しにくい

つかみ持ち

  • 手のひらをマウス後部に当てることで安定したグリップが可能
  • 背が比較的高めで、指の支えが効きやすい

かぶせ持ち(大きな手の人には不向き)

  • マウス自体が小さいため、大きな手の人がかぶせ持ちをすると、はみ出しやすい

このように、比較的多くの持ち方に対応できる形状ですが、大型のマウスが好みの人には合わない可能性があります。

表面コーティングと素材の質感

グリップ力のあるマットコーティング

「Cobra Pro」の表面は、マットな質感のコーティングが施されており、適度なグリップ力があります。

このコーティングは、サラサラとした触感で、手汗がついても滑りにくくなっています。

メリット

  • サラサラとした感触で、長時間の使用でもべたつきにくい
  • 汚れが目立ちにくい

デメリット

  • 手汗を吸収しにくいため、湿気の多い環境ではグリップ感が低下することもある

サイドのラバーグリップ

「Cobra Pro」では、サイド部分にラバー素材が使われています

これによりグリップ力が向上していますが、長期使用を考えると問題点もあります。

グリップ感が高く、滑りにくい
ラバー素材は経年劣化しやすく、長期間使用すると剥がれる可能性がある

ラバーグリップは好みが分かれる部分で、長期使用すると剥がれてしまうリスクがあるため、通常のシェルと統一してほしかったという意見もあります。

サイドの光沢部分

サイドには、艶のあるプラスチックが使われており、指紋や皮脂が目立ちやすいという欠点があります。

表面のマットな質感と統一していた方が、より一体感のあるデザインになったのではないかと感じます。

ビルドクオリティと耐久性

堅牢な作りだが、一部軋みが気になる場合も

「Cobra Pro」のビルドクオリティは全体的に高く、強い力で握ってもシェルがたわんだり、ギシギシと音が鳴ることは少ないです。

マウスを振っても内部から異音がせず、しっかりとした作りになっています。

ただし、一部の個体では、サイドを強く押すとわずかに「キシキシ」とした音が鳴ることがあるという報告もあります。

個体差の可能性もありますが、品質管理のばらつきが若干あるかもしれません。

クリックやボタンのブレが少ない

「Cobra Pro」のボタン類は、クリック感やサイドボタンの感触など、細かく調整されており、ぐらつきや誤作動が少ない設計になっています。

メインスイッチ(オプティカルスイッチ)

  • プリトラベル(押し始めの遊び)が短めで、しっかりとしたクリック感
  • クリックのストロークがやや深め(押し込んでから戻るまでの距離が長い)

サイドボタン

  • プリトラベル、ポストトラベル(押した後の遊び)がほぼゼロ
  • 適度な重さがあり、誤操作を防ぎやすい

ホイール

  • 軽めの回転で、はっきりとしたノッチ感(刻み)
  • ホイールクリックはやや重ためで、誤爆しにくい

これらの点から、「Cobra Pro」のスイッチ類は非常に細かく調整されており、安定感のある操作感を実現しています。

 

Razer 「Cobra Pro」の使用感とパフォーマンス

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出典:Razer公式

Razer 「Cobra Pro」は、高性能センサーやオプティカルスイッチ、4000Hzポーリングレート対応といったスペックを備えており、ゲーミングマウスとしての性能は非常に高いです。

しかし、実際に使用してみると、クリック感や重量バランス、センサー性能などにおいて好みが分かれるポイントもいくつかあります。

ここでは、クリック感とスイッチの特性、センサー性能とポーリングレート、重量とバランスの影響の3つの視点から「Cobra Pro」の使用感を詳しく解説していきます。

クリック感とスイッチの特性

メインスイッチ:第3世代 Razer オプティカルスイッチ

「Cobra Pro」には、Razerが改良を重ねてきた第3世代オプティカルマウススイッチが搭載されています。

このスイッチは、従来のメカニカルスイッチと比べて「チャタリング(ダブルクリックの誤作動)が発生しない」という大きなメリットがあります。

クリックの硬さとストローク

  • クリックの硬さは標準的で、Viper Miniよりは若干重め
  • ストローク(押し込みの深さ)がやや長めで、押し込んだ後に戻るまでの距離がある
  • プリトラベル(押し始めの遊び)は少なめだが、ポストトラベル(押し切った後の遊び)は若干ある

光学スイッチの特徴:跳ね返りの弱さ

Razerのオプティカルスイッチは、メカニカルスイッチとは異なり、クリック後の跳ね返り(リセット時の反発力)が若干弱めになっています。

このため、押し込んだ後に指の力を抜かないと、ボタンの戻りが遅く感じることがあるのが特徴です。

クリック音の高さ

  • クリック音はやや高め(高周波な音が鳴る傾向がある)
  • 他のメカニカルスイッチ搭載マウスよりも「カチッ」という音が目立つ

全体として、オプティカルスイッチ特有のクセがあり、メカニカルスイッチに慣れている人には違和感を感じる可能性がある仕様になっています。

センサー性能とポーリングレート

Focus Pro 30K オプティカルセンサー搭載

「Cobra Pro」には、Razerの最上位センサー「Focus Pro 30K」が搭載されており、以下の特徴を持っています。

最大30,000 DPI(ソフトウェアでカスタマイズ可能)
99.8%のトラッキング精度
ガラス面でも問題なくトラッキング可能
スマートトラッキング機能搭載(マウスパッドの種類に応じて最適な設定を適用)

センサーの追従性やトラッキング精度は申し分なく、プロゲーマーでも安心して使用できるクラスの性能を誇ります。

ポーリングレート最大4000Hz対応(※別売りドングルが必要)

「Cobra Pro」は、通常の1000Hzに加え、2000Hz / 4000Hzの高ポーリングレートに対応しています。

ただし、4000Hzで動作させるには、別売りの「Razer HyperPolling Wireless Dongle(約3,500円)」が必要です。

ポーリングレートを上げるメリット

  • より細かいマウスの動きを正確にゲームに反映できる
  • 高フレームレート環境(240Hz以上のモニター)との相性が良い

4000Hzのデメリット

  • 消費電力が大きくなり、バッテリーの持ちが短くなる
  • 4000Hzをフル活用できる環境(モニターやPCスペック)が必要

特に、FPSや高速なマウス操作が求められるゲームでは、ポーリングレートを高めることでエイム精度が向上する可能性があります

一方で、ポーリングレートを4000Hzにするメリットを最大限に享受できるのは、ごく一部のユーザーとなるため、1000Hzで十分と感じる人も多いでしょう。

重量とバランスの影響

77gという重量の問題点

「Cobra Pro」の重量は77gで、最近の軽量ゲーミングマウスと比べるとやや重めです。

例えば、他のRazer製ゲーミングマウスと比較すると以下のようになります。

マウスモデル重量ポーリングレート用途
Cobra Pro77g4000Hz対応 (別売)多機能型・RGB搭載
Viper V2 Pro58g4000Hz対応 (別売)超軽量FPS向け
DeathAdder V3 Pro63g4000Hz対応 (別売)大型・エルゴノミクス
Basilisk V3 Pro112g1000Hz多ボタン・エルゴノミクス

FPS向けの超軽量マウスとしてはやや重すぎるのが、「Cobra Pro」の大きな弱点です。

重心バランス

  • 重心は若干前寄り(センサー位置の影響)
  • 後方に重みがないため、マウスの安定感が少し欠ける
  • 手首を軸にした細かいエイム調整にはやや不向き

重心バランス自体は悪くはないものの、軽量マウスに慣れている人にとっては、77gという重量がエイムのブレにつながる可能性があります。

また、ライティングやワイヤレス充電機能を搭載したことが重量増加の原因となっており、「なぜこの機能を搭載したのか?」と疑問に思うユーザーも多いようです。

 

Razer 「Cobra Pro」の機能とカスタマイズ性

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出典:Razer公式

Razer 「Cobra Pro」は、ゲーミングマウスとしての基本性能だけでなく、さまざまな追加機能が搭載された多機能モデルです。

RGBライティング、ワイヤレス充電、接続方法の選択肢など、カスタマイズ性の高さが特徴ですが、その一方で「本当に必要な機能なのか?」と疑問を持つユーザーも多いです。

ここでは、ワイヤレス充電とバッテリー寿命、ライティング(RGB)の美しさと影響、接続方法と利便性の3つの視点から、「Cobra Pro」の機能性を詳しく解説します。

ワイヤレス充電とバッテリー寿命

ワイヤレス充電対応(Qi規格 & Razer Wireless Charging Puck)

「Cobra Pro」は、ワイヤレス充電に対応しており、2種類の充電方法を選ぶことができます。

  1. Qiワイヤレス充電(汎用)
    • Qi規格対応のワイヤレス充電器に対応(ただし、別売の「Wireless Charging Puck」を装着する必要あり)
    • Razer以外のワイヤレス充電器でも利用可能(市販のQi充電パッドなど)
  2. Razer専用のマウスドック「Mouse Dock Pro」(別売:11,000円前後)
    • マグネット式でピッタリと装着し、充電がしやすい
    • 4000Hzポーリングレート対応のドングルが付属

充電のメリットとデメリット

ワイヤレス充電ができることで、ケーブル接続の手間を省ける
マウスを使わない時間にドックやパッドの上に置くだけで充電可能

ワイヤレス充電を利用するには「Wireless Charging Puck」(約3,000円)の追加購入が必要
充電機能を追加したことがマウスの重量増加(77g)の要因になっている
専用マウスドックは高額(11,000円)で、コストがかかる

このように、ワイヤレス充電は利便性の高い機能ですが、本格的に活用するには追加投資が必要です。

バッテリー寿命

「Cobra Pro」はワイヤレスマウスとして、バッテリー寿命も重要なポイントです。

Razerの公式発表によると、バッテリー持ちは以下のようになっています。

ポーリングレートバッテリー持続時間(RGBオフ)バッテリー持続時間(RGBオン)
1000Hz(標準)100時間以上約60時間
2000Hz約50時間約30時間
4000Hz約33時間約15時間

1000Hzで使用するなら、数日〜1週間は充電なしで使える
4000Hzで使用するとバッテリーの消耗が激しく、頻繁に充電が必要

ポーリングレートを上げると消費電力も大きくなり、4000Hzでは1日中プレイするとバッテリーが切れる可能性があるため、実際には1000Hzで使うのが現実的な選択肢になりそうです。

ライティング(RGB)の美しさと影響

アンダーグローRGBライティング

「Cobra Pro」には、「アンダーグローRGB」と呼ばれるライティング機能が搭載されています。

これは、マウスの底面部分に配置されたLEDが光る仕様で、デスク上に幻想的なライティング効果を演出します。

デスク周りの雰囲気をカスタマイズできる
Razer Synapseソフトウェアでカスタマイズ可能(色変更・エフェクト調整など)

RGBライティングのデメリット

FPS向けゲーミングマウスとしては不要な機能
ライティングをONにするとバッテリー消費が増加する

特に、例えばFPS向けのマウスとして考えたときに、RGBライティングのメリットはほぼないため、ライティングが不要な人にとってはただのバッテリー消耗要因になってしまいます。

ただし、「ゲーミングデバイスは光らせたい!」というRGBライティングを重視するユーザーには魅力的なポイントとなるでしょう。

接続方法と利便性

「Cobra Pro」は、以下の3つの接続方法に対応しています。

① Razer HyperSpeed Wireless(2.4GHz)

  • 低遅延 & 高速通信の2.4GHz接続
  • USBレシーバー(ドングル)をPCに挿すだけで簡単に接続可能
  • 最大1000Hz(別売りドングルで4000Hz対応)

FPSやeスポーツ向けの低遅延通信が可能
安定した接続で、遅延の心配が少ない
ドングルが必要

② Bluetooth接続

  • Bluetooth 5.0に対応し、ノートPCやタブレットとも接続可能
  • 2.4GHzよりは遅延が大きいが、作業用には十分

外出先でも気軽に接続できる
ワイヤレスドングル不要でシンプル
ゲームプレイ時は遅延が気になる場合がある

③ 有線接続(USB-Cケーブル)

  • 付属のSpeedflex USB-Cケーブルを使用して有線接続可能
  • 充電しながらプレイできるため、バッテリー切れの心配なし

バッテリーを気にせず使用できる
有線接続時は安定性がさらに向上
ケーブルが邪魔になる可能性がある


「Cobra Pro」は、「多機能なゲーミングマウス」としての魅力があるものの、競技向けに特化したマウスではないため、FPSプレイヤーにとってはオーバースペックに感じる部分があるのが課題です。

 

Razer 「Cobra Pro」を使用した私の体験談・レビュー

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Razer 「Cobra Pro」を実際に使用してみると、「多機能なゲーミングマウスとしての完成度の高さ」と「ターゲット層の不明確さ」という2つの印象が強く残りました。

私は主にFPSゲームをプレイするためにゲーミングマウスを選ぶことが多いのですが、「Cobra Pro」はFPS特化型というよりも、汎用性の高い「オールラウンド」なゲーミングマウスという印象でした。

ここでは、実際にゲームプレイ、日常使い、そして個人的に気になったポイントを交えて、「Cobra Pro」の使用感を詳しくレビューしていきます。

ゲームプレイでの使用感

FPSゲーム

「Cobra Pro」をFPSゲームで使用してみたところ、以下のようなポイントが気になりました。

高精度なセンサーでトラッキング精度は申し分なし

  • Focus Pro 30Kセンサーの動きは非常にスムーズで、細かいマウス操作にも正確に追従。
  • トラッキング精度が非常に高く、マウスパッドの種類を選ばず快適に動作する。

重量がFPS向けではない

  • 77gの重量は、最近の軽量マウスと比べるとやや重く、特に素早いエイム調整時に違和感を感じる
  • FPSでは「軽さ=素早い操作」に直結するため、Viper V2 Pro(58g)やG Pro X Superlight(63g)に比べると、どうしても取り回しが劣る。
  • 形状はViper Miniを継承しているが、ワイヤレス化+RGB+ワイヤレス充電機能の影響で約16gも重くなっている

クリックの反応は良好だが、押し込みの感覚にクセがある

  • オプティカルスイッチのクリックはクセになるような感触があり、クリック遅延はゼロに近い。
  • しかし、クリック後の跳ね返りが弱いため、長時間プレイしていると指が疲れることがある。
  • クリック音がやや高めなので、気になる人には不向き。

MMORPG / MOBAゲーム

MMORPGやMOBAのようなゲームでは、「Cobra Pro」の多機能性が活きてきます。

サイドボタンの押し心地が抜群

  • プリトラベル、ポストトラベルが少なく、サイドボタンの感触が非常に良い。
  • クリック感はカチッとしつつも押しやすく、スキルの発動などが快適。

バッテリー持ちが良く、長時間プレイも問題なし

  • 1000Hzのポーリングレートなら最大100時間のバッテリー持続時間で、頻繁に充電する必要がない。

RGBライティングはほぼ不要

  • 確かにデスク上で光るのはカッコいいが、ゲームプレイに影響を与えるものではなく、実際にはただのバッテリー消耗要因になってしまう。

日常使いでの快適性

「Cobra Pro」を仕事や普段使いのPC作業にも利用してみたところ、ゲーム以外の用途では非常に快適に使えると感じました。

Bluetooth接続が便利

  • 2.4GHz接続だけでなくBluetoothにも対応しているため、ゲーム以外の作業ではBluetooth接続で省電力モードにできる。
  • ノートPCやタブレットとも簡単に接続できるので、ゲーム以外のシーンでも活用しやすい。

ワイヤレス充電は便利

  • 充電ドックがあれば、マウスを置くだけで充電できるのは思った以上に快適。
  • Qi対応なので、一般的なワイヤレス充電器でも使えるのが◎

クリック感が作業向け

  • メカニカルスイッチのようなカチカチした感じが少ないため、長時間の作業でも指が疲れにくい。
  • サイドボタンをショートカットキーとして使えるため、作業の効率がアップする。

サイズが小さめで、手が大きい人には合わない

  • Viper Miniの形状を継承しているため、手の大きい人にはフィットしづらい。
  • かぶせ持ちだと、手がはみ出してしまうことがある

個人的に気になったポイント

「Cobra Pro」をしばらく使ってみて、個人的に「ここが惜しい!」と感じたポイントをまとめました。

77gの重量が中途半端

  • 軽量マウスを求めるFPSプレイヤーには「重すぎる」し、多機能マウスを求める人には「それほど軽くない」。
  • あと10gほど軽くできれば、もっと多くのユーザーに受け入れられそうな気がする

ワイヤレス充電の利便性はあるが、コストがかかる

  • ワイヤレス充電を使うには、別売の「Wireless Charging Puck」(約3,000円)が必要
  • Razerのマウスドックは11,000円もするので、追加投資が必要
  • 追加投資の金額を考えると普通にUSB-Cケーブルで充電することを選んでしまいそう

「プロ向け」としての位置づけが曖昧

  • Razerの「Pro」モデルは通常、Viper V2 ProやDeathAdder V3 Proのように、軽量化されているものが多い。
  • しかし「Cobra Pro」は「Proモデルなのに重い」という矛盾があり、ターゲット層が不明確。
  • FPSプレイヤーにとっては不要な機能(RGB・ワイヤレス充電)を追加してしまったため、最適な選択肢とは言えない

まとめ:実際に使って感じたこと

良い点

  • 高精度センサーでトラッキング性能が素晴らしい
  • クリック感やサイドボタンの作りがしっかりしていて、操作しやすい
  • Bluetooth & ワイヤレス充電対応で、作業用としても優秀
  • バッテリー寿命が長く、1000Hzなら充電頻度が少ない

気になる点

  • FPS用マウスとしては重すぎる(77g)
  • ワイヤレス充電は便利だが、追加コストがかかる
  • RGBライティングはバッテリーの消耗が激しい
  • ターゲット層が曖昧で、結局「誰向け?」という印象が残る

 

Razer 「Cobra Pro」に関するQ&A

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Razer 「Cobra Pro」に関して、よく聞かれそうな質問とその回答をまとめました。

Cobra Pro」の特徴は何ですか?

「Cobra Pro」は、高精度センサー「Focus Pro 30K」を搭載し、ワイヤレス充電、RGBライティング、オプティカルスイッチ、最大4000Hzポーリングレート(別売りドングルが必要)などの機能を備えた多機能ゲーミングマウスです。

Cobra Pro」の重量はどれくらいですか?

「Cobra Pro」の重量は77gです。最近の軽量FPS向けマウス(Viper V2 Pro:58g、G Pro X Superlight:63g)と比べるとやや重めです。

FPS向けのマウスとして適していますか?

FPSゲームにも使えますが、最適とは言えません。

  • メリット:センサー精度が高く、オプティカルスイッチで遅延がない
  • デメリット:77gと比較的重めで、軽量マウスを求めるFPSプレイヤーには向かない

FPS向けの軽量マウスを探しているなら、Viper V2 ProやG Pro X Superlightの方が適しています。

ワイヤレス充電はできますか?

可能ですが、別売りの「Wireless Charging Puck」(約3,000円)が必要です。

  • Qi規格対応のワイヤレス充電器を使えば充電できます。
  • Razer専用の「Mouse Dock Pro」(約11,000円)を使うと、より便利に充電できます。

バッテリーの持ちはどれくらいですか?

ポーリングレートとRGB設定によって異なります。

ポーリングレートバッテリー持続時間(RGBオフ)バッテリー持続時間(RGBオン)
1000Hz100時間以上約60時間
2000Hz約50時間約30時間
4000Hz約33時間約15時間

4000Hzで使用するとバッテリー消費が激しくなるため、通常は1000Hzで使用するのが現実的です。

「Cobra Pro」はBluetoothに対応していますか?

対応しています。

  • Bluetooth接続なら、ワイヤレスドングルなしでノートPCやタブレットにも接続可能です。
  • ただし、Bluetooth接続では遅延が発生しやすいため、ゲームプレイには2.4GHzのHyperSpeed Wireless接続を推奨します。

ポーリングレート4000Hzで使用するにはどうすればいいですか?

別売りの「HyperPolling Wireless Dongle」(約3,500円)を購入する必要があります。

  • これを使用することで、最大4000Hzのポーリングレートに対応可能になります。
  • ただし、4000Hzではバッテリー消費が激しく、持続時間が大幅に短くなります(約15~33時間)。

Cobra Proのクリック感はどんな感じですか?

Razerの第3世代オプティカルスイッチを搭載しており、クリック遅延がなく、チャタリング(2重クリック)も発生しません。

  • クリックの硬さ:標準的だが、やや重め
  • クリック音:やや高め(カチッという音が目立つ)
  • 押し込みの深さ:ストロークがやや長めで、クリック後の跳ね返りが弱い

どんな持ち方に適していますか?

「Cobra Pro」はViper Miniの形状を踏襲したコンパクトな左右対称デザインのため、以下の持ち方に適しています。

つまみ持ち
つかみ持ち
かぶせ持ち(特に手が大きい人には不向き)

Viper Miniと同じく、比較的小さめの手の人や指先を使った持ち方をする人に最適な形状です。

RGBライティングはカスタマイズできますか?

可能です。

  • Razer Synapseソフトウェアを使って、RGBライティングの色やエフェクトを自由にカスタマイズできます。
  • アンダーグローライティングが特徴で、マウスの底面が光る仕様になっています。

ただし、RGBライティングをオンにするとバッテリー消費が増えます。

有線で使用できますか?

USB-Cケーブルを接続すれば有線マウスとしても使用できます。

  • 充電しながら使用できるので、バッテリー切れを気にせずプレイ可能です。
  • 付属の「Speedflexケーブル」は柔らかめで、抵抗感が少ない作りになっています。

 

Razer 「Cobra Pro」レビューのまとめ

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Razer 「Cobra Pro」は、高性能なセンサー、オプティカルスイッチ、ワイヤレス充電、RGBライティングなど、多くの機能を詰め込んだゲーミングマウスです。

しかし、その多機能ゆえに、どの層のユーザーに向けたマウスなのかが曖昧になっている部分があります。

ここでは、「Cobra Pro」の総合評価として、「どんな人に向いているのか?」、「どんな人には向いていないのか?」を整理し、最終的な結論をまとめていきます。

「Cobra Pro」の総合評価

「Cobra Pro」の最大の魅力は、「多機能なオールラウンドゲーミングマウス」であることです。

しかし、その一方で「FPS向けの軽量ゲーミングマウス」として考えると、重量や余計な機能が足を引っ張っていると感じる部分もあります。

以下のポイントを総合的に評価してみます。

✅ 良い点(メリット)

  1. 高性能センサー「Focus Pro 30K」搭載で、トラッキング精度が非常に高い
    • 99.8%のトラッキング精度
    • マウスパッドを選ばずスムーズな操作が可能
    • ガラス面でも動作する優れたセンサー
  2. オプティカルスイッチでクリック耐久性が高く、チャタリングの心配なし
    • クリック遅延が少なく、FPSやMOBAゲームに最適
    • 耐久性が高く、長期間の使用にも耐える
  3. ワイヤレス充電対応で利便性が高い
    • 別売の「Wireless Charging Puck」を使えば、Qi対応充電器でワイヤレス充電が可能
    • 専用マウスドック(別売)を使えば、充電しながら高ポーリングレートで使用可能
  4. バッテリー寿命が長い(1000Hz時は最大100時間)
    • 一般的なゲーミングマウスと比べても長時間使用できる
    • RGBをオフにすれば、さらに長時間のプレイが可能
  5. RGBライティングが美しく、カスタマイズ性が高い
    • デスク環境を華やかにするアンダーグローライティング
    • Razer Synapseで細かいカスタマイズが可能
  6. 3種類の接続方法(2.4GHzワイヤレス / Bluetooth / USB-C)
    • BluetoothでノートPCやタブレットとも接続可能
    • 有線接続すればバッテリー切れの心配なし

❌ 気になる点(デメリット)

  1. FPS向けゲーミングマウスとしては重すぎる(77g)
    • Viper V2 Pro(58g)やG Pro X Superlight(63g)と比べると、明らかに重い
    • FPSゲームでは軽さが重要なため、77gは操作性に影響を与える
  2. ワイヤレス充電やRGBが不要な人にとっては、無駄な機能
    • ワイヤレス充電を使わない人には、ただの重量増加要因
    • RGBライティングをオフにすればバッテリー寿命は延びるが、それなら最初から不要では?
  3. 「Proモデル」なのに軽量化されていない
    • Razerの他のProシリーズ(Viper V2 ProやDeathAdder V3 Pro)は軽量化が進んでいる
    • Cobra Proは「Pro」と名がつくにも関わらず、16gも重くなっている
  4. ワイヤレス充電や4000Hzを活用するには追加コストがかかる
    • 「Wireless Charging Puck」(約3,000円)を別途購入しないとワイヤレス充電ができない
    • 4000Hzで使用するためには、「HyperPolling Wireless Dongle」(約3,500円)が必要
    • 専用マウスドック「Mouse Dock Pro」は約11,000円と高額
  5. ターゲット層が不明確
    • FPS向け軽量マウスが欲しい人には向かない
    • 多機能マウスが欲しい人には、Basiliskシリーズなどの方が適している
    • 結果として、「誰向けなのか?」が分かりづらい

「Cobra Pro」はどんな人に向いている?

✅ 向いている人

  • FPS以外のゲーム(MMORPG / MOBA / RTSなど)もプレイする人
  • ワイヤレス充電を活用したい人
  • RGBライティングを楽しみたい人
  • Bluetoothや2.4GHz接続を使い分けたい人
  • ゲーミングマウスとしてだけでなく、普段の作業にも使いたい人
  • 多少の重量増加を気にしない人

❌ 向いていない人

  • FPS特化の軽量ゲーミングマウスを求める人
  • 不要な機能にお金を払いたくない人
  • シンプルで競技向けのマウスが欲しい人
  • 4000Hzの高ポーリングレートをメインで活用したい人(追加コストがかかるため)
  • とにかく軽いマウスが欲しい人(Viper V2 ProやG Pro X Superlightの方が適している)

Razer 「Cobra Pro」レビューの総括

Razer 「Cobra Pro」は、高性能センサーやオプティカルスイッチ、ワイヤレス充電、RGBライティングなどを搭載した多機能ゲーミングマウスです。

トラッキング精度の高さや安定したクリック感、バッテリーの持ちの良さなど、使い勝手の面では優れたポイントが多く、FPS以外のゲームや日常使いにも適しています。

一方で、77gという重量は軽量ゲーミングマウスを求めるFPSプレイヤーにはやや不向きであり、ワイヤレス充電やRGBといった機能を必要としないユーザーにとってはコストが無駄に感じられるかもしれません。

全体として、「Cobra Pro」は「競技向けの軽量マウス」ではなく、「多機能で幅広い用途に使えるワイヤレスゲーミングマウス」としての位置づけが強い製品です。

FPS特化のマウスを求めるならViper V2 Proのような軽量モデルが適していますが、RGBやワイヤレス充電を活用しながらゲームも作業も快適にこなしたい人には魅力的な選択肢となるでしょう。

高機能と多用途性を兼ね備えた「Cobra Pro」。

自分のプレイスタイルに合うかどうかを考えながら、最適なゲーミングマウスを選んでみてください。

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