ゲーミングヘッドセットを選ぶ際、多くのユーザーが注目するのは「音質」や「装着感」、そして「マイク性能」です。
特に配信やボイスチャットが一般化した今、単にゲームの音を聞くだけでなく、自分の声をどれだけクリアに届けられるかは大きな判断基準になっています。
ロジクールが新たに投入した Logicool 「G522 LIGHTSPEED」 は、その点で大きな注目を集めているモデルです。
従来のゲーミングヘッドセットは「マイクはおまけ」と思われがちでしたが、本機は ブロードキャスト品質 を謳い、配信者やストリーマーにも十分対応できるマイク性能を搭載しています。
しかも価格は上位モデルである 「A50X」 の半額程度に抑えられており、コストパフォーマンスの高さも魅力です。
さらに本モデルは、
- LIGHTSPEEDによる低遅延ワイヤレス接続
- Bluetoothや有線接続にも対応
- 約290gという軽量設計
といった利便性を兼ね備えており、ゲーム用途から日常的な音楽視聴まで幅広く対応可能です。
この記事では、そんな「G522」を実際の使用感を踏まえてレビューしていきます。
音質やマイクの実力、EQによるチューニングの効果、そして長時間使用での快適さまで、ユーザーが知りたいポイントを詳しく掘り下げて解説していきます。

Logicool 「G522 LIGHTSPEED」の基本概要

デザインと外観の特徴
Logicool 「G522」は、シンプルさとゲーミングらしさを両立したデザインが特徴です。
落ち着いた色合いに加え、RGBライティングがアクセントとなり、デスク環境に合わせやすい外観になっています。
- 丸みのあるハウジング:柔らかい印象で普段使いにもなじむ
- 4ゾーンRGBライティング:左右それぞれカスタマイズ可能、グラデーション表示も対応
- 着脱式ブームマイク:配信・通話では装着、音楽用途では取り外して“ヘッドホン化”できる
- イヤーカップ内部の広さ:耳が触れにくく快適、ドライバーは斜め配置で定位感を高める工夫あり
- ファブリック素材のイヤーパッド:従来のスポーツメッシュより耐久性・通気性が向上
- サスペンション式ヘッドバンド:軽やかな装着感を実現。ただし調整幅はやや少なめ
見た目の派手さよりも「長く快適に使える実用的な設計」を重視している点が印象的です。
装着感と重量バランス
「G522」は「長時間つけても快適」であることを大きな強みとしています。
重量は約290gと軽量で、側圧も緩め。眼鏡使用者でもストレスなく装着できます。
- 重量:約290g → ワイヤレスRGB付きモデルとしては軽量クラス
- 側圧は弱め → 頭を締め付けず、長時間でも疲れにくい
- 通気性の高い布製イヤーパッド → 蒸れにくく、夏場や配信中も快適
- バンド調整幅は少なめ → 頭のサイズによってはフィット確認が必要
総じて「軽さ+緩めのホールド感」によって、6時間以上のプレイや配信でも負担を感じにくい設計です。
接続方式と対応デバイス
「G522」は3種類の接続方式を備え、幅広いデバイスに対応できる点が魅力です。
- LIGHTSPEED(2.4GHzドングル)
低遅延・高安定性で、FPSや配信に最適。PCやPSでのメイン利用に推奨。 - Bluetooth
マホ・タブレットで利用可能。マルチポイントは非対応で、切替式。 - USB-C有線
充電しながら使用でき、遅延を最小化したい時に便利。
さらに「Logi G HUB(PC)」や「モバイルアプリ」を利用すれば、以下の機能を細かく設定できます。
- EQ(プリセット:Default/Bass/Gaming/Gaming FPS/Media)
- Blue VO!CE(マイク用ノイズゲート・コンプレッサー・EQなど)
- RGBライティングの制御
- スリープタイマーやファームウェア更新
この柔軟性により、ゲーム用途はもちろん、音楽鑑賞や通話、配信にも幅広く対応できるヘッドセットとなっています。
Logicool 「G522 LIGHTSPEED」の音質とゲームでの使用感

FPSでの足音や定位感
「G522」の初期チューニングは中低域がやや厚め/上の輪郭は控えめ。
そのままでも戦えますが、FPSで「足音のエッジ」を強調したい人はひと工夫すると伸びます。
ドライバーを斜め配置しているため、前後や斜め方向の把握は素直で、設定を詰めると定位がカチッと締まります。
- 初期状態の傾向
- 低〜中低域がふくよか → 爆発音や環境音は迫力あり
- 2.5–6kHz付近(足音の輪郭・衣擦れ・リロード)が少し後ろがち
- 仮想7.1よりステレオ出力推奨(輪郭のにじみを避けやすい)
- FPS向けおすすめ設定(要点)
- Windowsの「オーディオの強化」は無効
- ゲーム内オーディオはステレオ
- G HUBのEQはGaming / Gaming FPSを基点に微調整
- 接続はLIGHTSPEED(低遅延・高安定)
足音最適化のミニレシピ(目安)
- 80–150Hz:−1〜−3dB(重低音を少し整理)
- 2.5–4kHz:+2〜+4dB(足音のアタック)
- 6–8kHz:+1〜+3dB(残響・衣擦れの“気配”)
- 12kHz付近:+1〜+2dB(空気感を少し)
設定項目 | 推奨 | 期待できる効果 |
---|---|---|
出力方式 | ステレオ | 足音の輪郭/距離感が崩れにくい |
接続 | LIGHTSPEED | 操作と音の同期感が良い |
Windows強化 | オフ | こもり・過度な低域膨らみを回避 |
EQ | Gaming FPS+上記微調整 | 足音が前に出て方向が取りやすい |
爆発音やBGMが強いタイトルでは低域抑え目が有効。
逆に閑散系マップでは高域の持ち上げを1dB下げて耳疲れを防ぐ、など“ゲーム別プリセット”を作ると運用がラクです。
音楽・メディア再生での評価
初期チューニングは聴き疲れしにくい柔らかめのサウンド。
ボーカル帯域は素直で、刺さりが少ない一方、高音域の伸びや“きらめき”は控えめです。
Mediaプリセットに切り替えると中高域の見通しが良くなり、輪郭と躍動感が増します。
- 得意なところ
- 量感のある低域でポップスやEDMが聴きやすい
- 角の取れた高域で長時間BGM用途に向く
- EQの効きが素直なので、好みに合わせた作り込みがしやすい
- 気になるところ(割り切り)
- 解像感・分離は“オーディオ専用機”比では控えめ
- 高域の伸びは初期状態だとおとなしい → Media系EQで改善
用途別・簡易プリセットの目安
用途 | 低域 | 中域 | 高域 | ねらい |
---|---|---|---|---|
ポップス/ロック | +1〜+2dB(80–120Hz) | 0〜+1dB(1–2kHz) | +1〜+2dB(8–12kHz) | ノリとボーカルの抜け |
EDM/ヒップホップ | +2〜+3dB(60–100Hz) | 0dB | +1dB(10–12kHz) | キックの厚みと空気感 |
ジャズ/アコースティック | −1dB(80Hz) | +1〜+2dB(2–3kHz) | +1〜+2dB(10kHz) | アタックと倍音の艶 |
RGBをオフにするとバッテリー持ちが向上。
長時間再生では効果が大きいので、作業用BGM運用時は消灯がおすすめ。
EQ調整による音質改善効果
「G522」はG HUB(PC)とモバイルアプリのどちらでも細かなEQが可能。
バンド位置やQ幅を調整でき、意図通りに反映されやすいのが強みです。
初期音は“丸め”方向なので、中高域を少し持ち上げ、低域を整えるだけでゲームも音楽も化けます。
シーン別の具体例(数値は目安)
シーン | 周波数帯 | 目安ゲイン | Q幅の目安 | 効果 |
---|---|---|---|---|
FPS強化 | 90Hz | −2dB | 1.0 | 爆発/足音のマスキングを抑える |
3kHz | +3dB | 0.7 | 足音・リロードの輪郭を前へ | |
7kHz | +2dB | 1.0 | 衣擦れ/残響の気配で方向掴みやすく | |
12kHz | +1dB | 0.7 | 空気感を軽く追加 | |
メディア強化 | 80Hz | +1dB | 0.7 | 低域に芯を加える |
2kHz | +1〜+2dB | 0.7 | ボーカルの存在感を補強 | |
8–10kHz | +2dB | 0.7 | シンバル/倍音の抜けを付与 |
調整のコツ
- やりすぎない:±1〜3dBの範囲で“足りない所だけ”を動かす
- 帯域を重ねすぎない:近接帯域の大幅ブーストは飽和・耳疲れの原因に
- 音量バランス:EQ後は全体音量を少し下げてクリップ回避
- プリセットを分ける:タイトルごと/音楽用で保存し、ワンタップ切替
Windows側の強化オフ、ゲーム側はステレオ、G HUBのスリープ(無音)タイマーを長めにして、復帰遅延や音の途切れを予防すると快適です。
Logicool 「G522 LIGHTSPEED」のマイク性能の実力

ブロードキャスト品質のマイクとは
「ブロードキャスト品質」という言葉の肝は、可聴帯域の広さ・ノイズの少なさ・声の輪郭の明瞭さの3点です。
「G522」はここを“ヘッドセット内蔵マイク”としては高水準で押さえています。
- 基本仕様の要点
- A/D変換:16bit/48kHz
- マイク帯域:約70Hz–20kHz(“抜け”に効く高域まで伸びる)
- 指向性:無指向(オムニ)(設置自由度が高い反面、環境音も拾いやすい)
- サイドトーン(モニタリング):明瞭で、自声の聞き取りやすさに寄与
- 音の傾向(素の状態)
- 低域は過度に膨らまず、中域の輪郭が素直
- 高域の“空気感”が確保され、くぐもりにくい
- ただし、初期ゲインがやや低めに感じる個体もある(後述のBlue VO!CEやソフト側で補正)
ヘッドセットとしては帯域の広さが頭一つ抜け、クリアで配信・録音にも使える入口性能。
無指向ゆえの“周囲音の拾い”には対策が必要です。
Blue VO!CEによる音質カスタマイズ
「G522」はBlue VO!CE対応。
EQ/ノイズゲート/コンプレッサー/ディエッサー/デポッパー/NRなどを一括管理できます。
標準のBroadcaster 1/2、FM Station、Radio等のプリセットは、配信向けの即戦力。
- まず試したい流れ(5分で仕上げ)
- プリセット選択:Broadcaster 1 もしくは 2 を基点に
- ゲイン整え:入力ピーク−6〜−3dB付近に収まるよう調整
- ノイズゲート:開放(Open)−45〜−50dB/クローズ(Close)−55〜−60dB
- コンプレッサー:比率2.5:1、スレッショルド−18〜−22dB、メイクアップで出力を合わせる
- EQ微調整:
- 120Hz −1〜−2dB(近接膨らみ抑制)
- 2–3kHz +1〜+2dB(明瞭度)
- 6–8kHz +1dB(歯擦音と存在感のバランス)
- 環境ノイズ対策(オムニ対処)
- キーボードやクリック音が乗る場合:ゲートをやや厳しめ/NR(ノイズリダクション)を軽く
- 破裂音(ポップ)が出る:ポップガード/ウィンドスクリーンを追加、口から2–3cmオフ軸で装着
- 稀に加工感・電子音っぽさを感じる:NRや強いプリセットを弱める/Blue VO!CEを一時OFFし素の音で比較
- よくある疑問に短答
- 「声が小さい」→ 入力ゲイン↑+コンプのメイクアップでバランス取り
- 「サー音が気になる」→ ゲートとハイパス(80–100Hz)を併用
- 「高域が耳に刺さる」→ 6–8kHzを−1〜−2dB、ディエッサーを軽く
Blue VO!CEは“やりすぎない”が鉄則。
−2〜+2dBの小幅調整と、ゲート開閉の自然さを優先すると“生っぽい良さ”が残ります。
上位モデル(A50Xなど)との比較
「上位機」基準で見ても、「G522」のマイクは配信・通話品質で堂々と並べる土俵にあります。
違いは“仕上げ方”と“機能の幅”。
観点 | G522 LIGHTSPEED | A50X など上位機 |
---|---|---|
基本音質 | 広帯域でクリア。素のままでも十分に聞かせる | 自然で厚み。僅差でナチュラルさに分があるケース |
Blue VO!CE | フル対応(EQ/ゲート/コンプ/De-esser ほか) | 非対応機も多い(ソフト依存で調整) |
取り回し | 着脱式ブーム/強力サイドトーンで扱いやすい | モデル依存。サイドトーンの音量や質は千差万別 |
環境耐性 | 無指向ゆえ設定次第で周囲音が乗りやすい | 指向性設計や筐体で環境耐性が高い場合あり |
価格感 | 中位帯で入手性◯ | 上位帯。筐体・ドライバー含め総合力で優位 |
- 実用視点の結論
- 配信・会議・VC用途:「G522」はコスパと仕上げ自由度で非常に有力。Blue VO!CEで“放送向けの聴感”まで一気に持っていける。
- “素音の自然さ”重視:上位機はわずかにナチュラルだが、配信越しでは差が埋まりやすい場面も。
- 環境ノイズが大きい:「G522」はゲート/NR/マイク位置の最適化が鍵。静音スイッチやデスク環境の工夫も効果大。
「G522」のマイクは「ヘッドセットだから」の妥協が少ないのが強み。
素音のクリアさ+Blue VO!CEの可搬性で、“買ってすぐ配信に出せる”完成度に到達しやすい一台です。
Logicool 「G522 LIGHTSPEED」を使用した私の体験談・レビュー

ここでは、実際に Logicool 「G522 LIGHTSPEED」 をゲーム・配信・音楽再生などで使ったときの体験を整理してお伝えします。
ゲームでの使用感
まずはFPSとMMOでの体験です。
- FPS(VALORANT/Apexなど)
- 初期EQのままでは低音がやや強く、足音は聞こえるものの輪郭が少し丸い印象。
- G HUBで「Gaming FPS」プリセットを適用すると、中高域が強調されて敵の動きがはっきり。
- 具体的な調整は「100Hz −2dB」「3kHz +3dB」「7kHz +1〜2dB」で定位感が向上。
- MMO(長時間VC)
- 側圧が弱めで、眼鏡をかけていても長時間プレイに耐えられた。
- 6時間以上のレイドでも蒸れは少なく、布製イヤーパッドの恩恵を感じた。
- マイクのミュートボタンが物理式で、咄嗟に切り替えられるのが便利。
ゲーム | 良かった点 | 改善が必要だった点 |
---|---|---|
FPS | EQ調整で足音が鮮明に、定位感が良好 | デフォルトでは低音が膨らみ気味 |
MMO | 側圧が緩く快適、蒸れにくい | 頭の大きさ次第でバンド調整幅が物足りない場合あり |
配信・通話での体験
「G522」の大きな特徴はマイク品質です。
素の音も十分クリアですが、Blue VO!CEを使うことで一段上のレベルに仕上げられます。
- 素の音質:こもり感が少なく、中域中心で聞き取りやすい。
- Blue VO!CE利用時
- 「Broadcaster 1」を基点に調整すると配信で通用する音質に。
- ゲインを−6〜−3dB付近で安定させ、コンプレッサーを軽くかけると声が自然にまとまる。
- ノイズゲートを−48〜−58dBで設定すると、キーボード音をある程度カット可能。
注意点として、NR(ノイズリダクション)を強くかけすぎると加工感が出るため、控えめ設定が無難でした。
音楽・動画視聴
普段使いとしてもチェックしました。
- 初期設定のままでは柔らかく落ち着いた音質で、長時間BGM再生に向く。
- 「Media」プリセットに変更し、2kHzを+1dB、10kHzを+2dBにするとボーカルの抜けと高域のきらめきが改善。
- オーディオ専用機には及ばないが、ヘッドセット用途としては十分。
バッテリーと運用の工夫
- RGBライティングをオンにした状態で半日以上使うと、残量は50%前後まで低下。
- ライティングをオフにし、スリープ設定を長めに変更すると大幅に改善。
- 無音時に音が遅れて復帰することがあったが、スリープのしきい値を長めにすると解消。
快適性・フィット感
- 重量は約290gで軽量。側圧が緩く、長時間装着しても疲れにくい。
- 眼鏡使用者でも痛みが出にくく、耳周りが快適。
- ただしバンドの調整幅は少なく、頭の形によってはフィット感に差が出る可能性あり。
総合的な印象
- 強み:長時間でも快適な装着感、EQ調整で化ける音質、高性能なマイク
- 注意点:初期音は丸めでEQ必須/Blue VO!CEは設定次第で加工感あり
- 結論:小さな設定調整を加えるだけで「配信にも使える高コスパ機」へと化ける
👉 全体を通して感じたのは、「買ってそのままでも使えるが、少し手を加えるだけで一気に上のクラスに近づく」という点です。
ゲーミングヘッドセットにありがちな“マイクはおまけ”という印象を払拭し、実用的かつ快適な一台でした。
Logicool 「G522 LIGHTSPEED」に関するQ&A

ここでは、Logicool 「G522 LIGHTSPEED」 を検討している読者が抱きそうな疑問に答える形で整理しました。
FPSで足音はしっかり聞こえますか?
デフォルトのEQでは中高域が少し控えめで、足音が“ぼやけ気味”に感じる場合があります。
ただし、G HUBで「Gaming FPS」プリセットに切り替えたり、3kHzを+2〜3dBほど持ち上げると足音が前に出て、定位感も向上します。設定次第で十分に実用的なレベルになります。
マイクの音質は配信用に使えますか?
使えます。素の状態でもクリアですが、Blue VO!CEを利用するとノイズゲート・コンプレッサー・EQを簡単に適用でき、配信でも通用する音質になります。特に「Broadcaster 1/2」プリセットを基点に微調整すると、声が聞き取りやすく自然な仕上がりになります。
長時間装着しても疲れませんか?
約290gと軽量で、側圧も緩めのため長時間でも快適です。布製イヤーパッドは蒸れにくく、眼鏡使用者でも痛みが出にくい構造です。ただし、バンドの調整幅が少ないため、頭の大きさや形によってはフィット感に差が出る可能性があります。
有線とワイヤレスで音質や遅延に違いはありますか?
有線接続では安定性が高く、遅延はほぼゼロ。LIGHTSPEEDワイヤレスも遅延は約30ms程度と体感では問題にならないレベルです。Bluetooth接続は利便性は高いですが、ゲーム用途ではわずかに遅延を感じることがあるため、主に音楽や動画再生向きです。
バッテリーはどのくらい持ちますか?
RGBライティングをオフにすれば最大90時間程度持ちます。ライティングをオンにすると40時間前後まで短くなります。長時間の使用が多い人は、RGBをオフにしてスリープ機能を有効活用するとバッテリー寿命を伸ばせます。
他モデル(A50XやG PRO X)との違いは?
- A50X:音質・マイク品質ともに最高クラス。ただし価格は約5万円前後。
- G PRO X:Blue VO!CE対応だが、マイク自体の解像度はG522より控えめ。
- G522:A50Xに近いマイク品質を半額以下で実現し、音質もEQで大きく改善可能。
コストパフォーマンスを重視しつつ、配信や通話で使えるマイクを求めるなら「G522」が有力候補になります。
「G522」はスマホやタブレットでも使えますか?
はい、Bluetooth接続に対応しているためスマホ・タブレットで利用可能です。動画視聴や音楽再生、通話でも問題なく使えます。ただしマルチポイント接続には非対応なので、PCとスマホを同時に繋いでシームレスに切り替えることはできません。
ノイズキャンセリング機能(ANC)はありますか?
アクティブノイズキャンセリング(ANC)は非搭載です。その代わり、布製イヤーパッドの密閉感で一定の遮音性があります。外音を完全に遮断したい人には不向きですが、蒸れにくく長時間快適に使えるというメリットがあります。
マイクは取り外せますか?
はい、ブームマイクは着脱可能です。ゲームや通話時には装着、音楽や映画鑑賞では取り外して通常のヘッドホンとして使用できるため、見た目もスッキリします。
「G522」の弱点はありますか?
大きく分けて2点あります。
- デフォルト音質はやや丸め → EQ調整を前提にした方が良い。
- バンドの調整幅が少ない → 頭の形や大きさによってはフィットに差が出る。
これらを理解した上で購入すれば、大きな不満なく使えるはずです。
長時間配信してもマイクの品質は落ちませんか?
長時間の使用でも品質は安定しています。実際に数時間の連続VCや配信でも音が劣化することはありません。ただし、環境音を拾いやすい特性があるため、静音キーボードやノイズゲートの設定を併用するとより安定します。
有線接続中に充電しながら使えますか?
はい、USB-C接続をすれば充電しながら利用可能です。長時間配信や大会のように「電池切れを絶対避けたい」シーンでも安心です。
G HUBを使わなくても使えますか?
使えます。ただし、デフォルト設定では音質が平坦で、マイクも素の状態になります。G HUBを使えばEQ調整やBlue VO!CE設定が可能になるため、性能を最大限に活かしたい場合はインストールを推奨します。
音楽鑑賞にも向いていますか?
長時間聴きやすい柔らかめの音質で、BGMや動画視聴には快適です。ただし、高解像度のオーディオヘッドホンと比べると繊細さは劣るため、「ゲーム+日常使い両立」を重視する人向きです。
イヤーパッドは交換できますか?
はい、交換可能です。長期間使用してヘタリや汚れが気になる場合は交換用パーツを購入すればリフレッシュできます。布製なので耐久性はあるものの、数年単位で見れば替えを用意すると安心です。
周囲の音を拾いやすいって本当ですか?
はい、「G522」のマイクは無指向性なので環境音も拾いやすい傾向があります。
対策としては、
- Blue VO!CEでノイズゲートを設定
- ポップガードを追加
- 口から2〜3cm離して少し斜めに配置
といった工夫をすると改善します。
マルチデバイスの切り替えはスムーズですか?
スムーズですが「同時接続」はできません。PCで使った後にスマホで使う場合は、側面のスイッチでBluetoothとLIGHTSPEEDを切り替える形になります。
耐久性はどうですか?
プラスチック部分は指紋が付きにくく、ヘッドバンドも布製で柔軟性があります。極端に強い力をかけなければ数年単位で使える設計です。イヤーパッドは布製なので蒸れにくい反面、飲み物などの汚れには注意が必要です。
Logicool 「G522 LIGHTSPEED」レビューのまとめ

Logicool 「G522 LIGHTSPEED」 は、「長時間の快適さ」「実用的なワイヤレス運用」「ヘッドセットとしては頭一つ抜けたマイク品質」が三本柱。
初期チューニングは穏やかで、EQとBlue VO!CEを少し整えるだけで“配信でも通る音”に化けるのが最大の魅力です。
総評
- 快適&万能型。ゲーム/通話/配信/日常使いを1台でこなす“軸足”になれるヘッドセット。
- 素の音は丸め。EQ前提で考えると満足度が大きく跳ね上がる。
- マイクはクラス随一。Blue VO!CEの調整幅で仕上げやすい。
強み・弱み(要点整理)
観点 | 強み | 留意点(弱み) |
---|---|---|
音質(ヘッドホン) | 疲れにくい穏やかなチューニング/EQの効きが素直 | 初期は中高域が控えめ→EQで補うと◎ |
マイク | 広帯域でクリア/Blue VO!CEで放送向けに仕上げやすい | 無指向ゆえ環境音を拾いやすい→ゲート/NRで対策 |
快適性 | 約290gの軽さ/緩めの側圧/通気性の布パッド | バンド調整幅は少なめ→フィット確認推奨 |
接続 | LIGHTSPEED/BT/USB-Cの三刀流 | BTは同時マルチポイント非対応 |
運用 | 物理操作が直感的/サイドトーン良好 | ANCは非搭載/RGBオン時はバッテリー消費増 |
こんな人におすすめ/おすすめしにくい
おすすめ
- FPSはもちろん、配信・会議も同じ1台で済ませたい
- 長時間装着の快適性(軽さ・蒸れにくさ・側圧の穏やかさ)を重視
- ソフト(G HUB/Blue VO!CE)で自分好みに調整するのが苦ではない
おすすめしにくい
- ANC必須/騒音環境での遮音を最優先したい
- EQなしの初期音だけで鋭い解像感を求める
- 大きめ/小さめの頭囲で、バンド調整幅に不安がある(事前試着推奨)
初期セットアップのチェックリスト(効果が大きい順)
- Windowsの「オーディオの強化」をOFF
- ゲームの出力はステレオ(仮想7.1はまず無効で検証)
- G HUBでEQプリセットを選択(FPS=“Gaming FPS”、メディア=“Media”)
- Blue VO!CEは“Broadcaster 1/2”を起点にゲイン・ゲート・コンプを軽めに調整
- スリープ(無音タイマー)はやや長めに/RGBは必要時のみでバッテリー最適化
Logicool 「G522 LIGHTSPEED」レビューの総括
「G522」は、“ヘッドセット=マイクは妥協”という常識を崩す1台。
そのままでも万能に使えますが、小さなチューニングで“上位機の使用感”に近づく伸び代が魅力です。
- 快適さ・実用性・価格バランスを重視する人に強くすすめられる選択肢。
- 「1台でゲームも配信も。しかも長時間ラクに」──この要望に最も素直に応えてくれます。
Logicool 「G522 LIGHTSPEED」は、ヘッドセットに求められる快適性と汎用性、そして配信にも通用するマイク性能を兼ね備えた一台でした。
ゲーム用途では定位感や足音の明瞭さをEQ調整で引き出すことができ、音楽や動画鑑賞でも長時間聴き疲れしない落ち着いたサウンドを楽しめます。
さらに、軽量設計と通気性の高いパッドは長時間の使用でも快適さを維持し、配信や通話ではBlue VO!CEを活用することで高品質な声を届けられる点も大きな魅力です。
高価な上位モデルに匹敵するマイク品質を半額以下で手に入れられるコストパフォーマンスも見逃せません。
多少の調整を前提とすれば、ゲーミングから日常使いまで幅広く活躍する“頼れる相棒”となるでしょう。
あなたのゲーム環境や配信スタイルを一段引き上げてくれる存在として、「G522」は間違いなく検討する価値のあるヘッドセットです。

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