この記事は2024年に公開された内容です
ゲーミングデバイスの進化は日進月歩ですが、その中でも「ヘッドセット」の進化はとりわけ注目すべきポイントです。
そんな中、2024年末に登場したLogicool G 「ASTRO A50 X」は、まさに“ゲーミングヘッドセットの終着点”とも言える一台として話題を集めています。
旧モデル「ASTRO A50」は、発売当初からその圧倒的な音質と使い勝手の良さで、多くのゲーマーたちから高い評価を受けていました。
そして今回、その後継機として登場したのが「A50 X」。
ただのマイナーアップデートではなく、音質、接続性、マイク性能、デザイン性など、あらゆる面で飛躍的な進化を遂げたフラッグシップモデルです。
特に注目を集めているのは、ロジクールがASTROを完全買収し、同社の最新オーディオ技術「Pro-G グラフェンドライバー」を本モデルに搭載したこと。
これにより、従来のゲーミングヘッドセットでは味わえなかった高解像度の音場表現と、驚くほどクリアなマイク音質を実現しています。
また、HDMI 2.1パススルーに対応したベースステーションを採用することで、PlayStation 5やXbox Series Xとの高画質・高音質接続を可能にし、プロフェッショナルなゲーミング環境をより快適に構築することができます。
この記事では、そんな「A50 X」のスペックや機能性、実際の使用感を踏まえながら、
- 本当に5万円超えの価値があるのか?
- どんなユーザーに最適なのか?
を徹底的にレビューしていきます。
※旧モデル「ASTRO A50」は現在2024年10月発売の「Gen5」(第5世代)が流通していますが、この記事では2019年発売の「Gen4」(第4世代)と比較しています

Logicool G 「ASTRO A50 X」とは?

Logicool G 「ASTRO A50 X」は、2024年にロジクールから発売されたワイヤレスゲーミングヘッドセットのハイエンドモデルです。
旧モデルである「ASTRO A50」(Gen4)から約4年ぶりに登場した本製品は、機能・音質・デザインの全てにおいて大幅な進化を遂げています。
このセクションでは、「ASTRO A50 X」の概要と特徴を3つの視点から掘り下げていきます。
ASTRO A50(Gen4)の進化版としての立ち位置
旧型「ASTRO A50」(Gen4)は、当時から高性能ワイヤレスヘッドセットとしてゲーマーからの信頼が厚い製品でした。
その系譜を継ぐ「A50 X」では、以下のような点がアップグレードされています:
項目 | 旧型A50(Gen4) | 新型A50 X |
---|---|---|
接続方式 | USB(micro-B) | USB Type-C & HDMI 2.1 |
音質 | それなりに良好 | グラフェンドライバー搭載でハイレベル |
マイク性能 | 十分だが粗さあり | スタジオ品質クラスに到達 |
ベースステーション | 充電兼レシーバー | HDMIパススルー & デバイス切替対応 |
対応機器 | PC / PS4 / Xbox | PC / PS5 / Xbox / モバイル(Bluetooth) |
進化のポイント
- グラフェン素材を使用した「Pro-Gドライバー」によって音質が格段に向上
- PS5やXbox Series XでのHDMI 2.1パススルー対応
- マイク性能が飛躍的に向上し、外部マイク不要のレベル
- 新設計のベースステーションで自動充電+音声出力切り替え機能を搭載
ロジクールとの統合による変化
元々は独立ブランドだったASTROですが、現在はロジクール傘下となっており、その結果として得られた最大の恩恵が「音質テクノロジーの融合」です。
ロジクール×ASTROの融合による恩恵
- Pro-G グラフェンドライバー搭載(元はG PRO Xシリーズに採用されていた高性能ドライバー)
- G HUBソフトウェアによる統一管理が可能に(EQ調整、マイクイコライザ、ルーティング設定など)
- Logicool Gのサポートネットワーク利用可(日本語サポート、製品保証)
「ASTRO A50 X」はまさに、ロジクールの「音響技術」とASTROの「ゲーミング設計思想」が合体した完成形とも言えるモデルです。
価格に見合う価値はある?
「ASTRO A50 X」の最大のハードルとも言えるのが「価格」です。
公式価格:59,950円
Amazon販売価格:54,500円(2025年4月時点)
一般的なゲーミングヘッドセットと比較しても、かなり高価格帯に位置しています。
それでも“価値がある”と言える理由
- ワイヤレスながら、業務用コンデンサーマイクレベルの音質
- HDMI 2.1に対応し、次世代ゲーム機のパフォーマンスを最大限に活かせる設計
- ベースステーションによる複数デバイス間のスムーズな切り替えと自動充電
- Bluetooth接続対応で、スマホの音楽・通話も同時にミックス可能
逆にこんな人には不向きかも…
- 外出先などで使用したい人(※ベースステーションが必要なため持ち運び不可)
- とにかく軽さやコスパ重視の人(※重さ363gで価格は5万円超)
- PS5とPCの音声ミキシングを同時に行いたい人(※仕様上、標準では不可。裏技はあり)
製品の全体像まとめ(スペックハイライト)
項目 | 内容 |
---|---|
接続方法 | 無線(2.4GHz独自方式)/ Bluetooth / HDMI 2.1 |
対応デバイス | PC / PS5 / Xbox Series X |
ドライバー | Pro-G グラフェン素材採用 40mmドライバー |
マイク | 跳ね上げ式 高品質マイク(取り外し不可) |
重量 | 約363g |
バッテリー持続時間 | 最大20〜30時間(使用条件による) |
ベースステーション機能 | USBレシーバー+HDMIスイッチ+充電ドック |
Logicool G 「ASTRO A50 X」のデザインと装着感

Logicool G 「ASTRO A50 X」は、ハイエンドモデルにふさわしい高級感と、実用的な装着感を両立したデザインが特徴です。
前作「A50」の流れを汲みつつ、細部のアップデートや素材の改良が施されています。
高級感と質感のディテール
「ASTRO A50 X」は開封した瞬間から、「あ、これ高いやつだ…」と感じさせる質感と存在感があります。
デザイン上の注目ポイント:
- ✅ つや消しプラスチック+金属フレームのコンビネーション
→ 指紋が目立たず、傷つきにくいマット仕上げ。高級オーディオ機器のような印象。 - ✅ マイク部の金属加工と光沢感のある収音ヘッド
→ シルバーの反射がアクセントになり、全体に引き締まった印象をプラス。 - ✅ イヤーカップは布製で通気性良好&交換可能
→ 旧型と互換性あり、MODキットでレザー素材にも変更可能。
カラーバリエーション:
- ブラック
- ホワイト(今回のレビュー機) → ホワイトモデルは充電ドックも白で統一されており、白デスク環境にバッチリ合う。
重量バランスと長時間装着の快適性
高機能ゆえに重量は約363gと、軽量モデル(200g前後)と比べるとやや重めです。
しかし、装着時のバランスの良さと分散設計により、長時間使用でも疲れにくくなっています。
実際の使用感
- ✅ イヤーカップのクッション性が極上
- ✅ トップバンドも均等に圧を分散
- ✅ 側圧は最初やや強め → 時間と共に馴染む
項目 | 内容 |
---|---|
重量 | 約363g |
クッション素材 | 布製・低反発タイプ(交換可能) |
フィット感 | 側圧やや強め(後に馴染む) |
装着時の印象 | 重いのに不思議と快適、バランス設計◎ |
カラーバリエーションと見た目の印象
デザインの良さは、性能に直結しないように思われがちですが、実は使用体験に与える影響は非常に大きいです。
「ASTRO A50 X」はその点も抜かりありません。
デザインに関する評価まとめ:
- 派手すぎず地味すぎず、“プロフェッショナルなかっこよさ”を実現
- デスク上に置いてあるだけで「映える」
- 光沢パーツとマット仕上げの組み合わせが絶妙
- ロジクールGロゴがさりげなく主張し、ブランド感も強い
また、充電ドック(ベースステーション)とセットで並べると、デスクの美観が一段アップします。
特にホワイトモデルは白ベースのデスクセットアップとの相性抜群。
【デザインと装着感の要点まとめ】
特徴 | 内容 |
---|---|
デザイン | マット×光沢の高級感あるツートン仕上げ |
カラー | ブラック / ホワイト(モデルによりベースステーションも同色) |
装着感 | イヤーカップが極上の柔らかさ、トップの圧分散◎ |
重量 | 約363g(重めだがバランスでカバー) |
印象 | 見た目で満足感が高く、所有欲をくすぐる |
Logicool G 「ASTRO A50 X」の音質とマイク性能の驚異的進化

「ASTRO A50 X」は、ただの“ハイエンド”にとどまらず、「音質もマイクも、ワイヤレスの常識を壊した」とまで言われる革新的な完成度を誇ります。
以下の3つの観点から解説していきます。
グラフェンドライバーによる高解像度サウンド
「ASTRO A50 X」には、ロジクール独自の「Pro-G グラフェンドライバー」が搭載されています。
このドライバーは、高音域から低音域までの「粒の細かさ」「解像感」「定位感」において、他のヘッドセットを圧倒しています。
特徴まとめ:
- ✅ 高解像度なサウンド設計
→ 爆発音・足音・環境音がしっかり分離される - ✅ 中〜高音域の明瞭さが圧倒的
→ APEXやVALORANTなどFPSで敵の足音が正確に把握できる - ✅ 定位感・距離感の把握が非常に優れている
→ 足音の方向+距離(10m or 20m先)が音で分かる - ✅ RPGや音楽でも映えるサウンドバランス
→ BGMなどが“感動レベルで良い音”
音のチューニング傾向:
- 基本は「ハーマンカーブ」寄りの自然なチューニング
- 中高音に少しだけアクセントを加え、FPSに最適化
- 低音は出過ぎず、全体のバランスが非常に良い
評価ポイント | A50 Xの特徴 |
---|---|
解像度 | 非常に高く、音の分離が鮮明 |
中高音域 | クリアで細かなニュアンスも拾える |
低音域 | 適度な迫力、うるさくない |
定位感 | 距離感・方向感ともに非常に優秀 |
サウンド傾向 | 弱ドンシャリ・FPSに最適化 |
ワイヤレスマイクとは思えないクリアな音質
「ASTRO A50 X」最大の衝撃ポイントが“マイク音質”の異常なまでの高さです。
多くのレビューで「これ、本当にワイヤレス?」「外部コンデンサーマイクいらないかも」と絶賛されています。
マイク性能の強み:
- ✅ 跳ね上げ式マイクで自動ミュート対応
- ✅ 無加工でも放送・録音レベルの音質
- ✅ コンデンサーマイクに匹敵する自然で温かい音質
- ✅ Bluetooth同時接続も可能で、スマホ通話やBGMミックスもOK
🎙️ レビュー者の声(要約)
「今までRazerやSteelSeriesの上位モデルも試してきたけど、マイク音質だけでA50 Xが一強」「配信・会議・VCすべてに使える」
実際の比較結果(YouTuberによる実機テスト):
比較機種 | マイク評価 |
---|---|
「ASTRO A50 X」 | 圧倒的にクリア。ノイズなし。配信レベル |
Razer 「BlackShark V2 Pro」 | ややザラつきあり。十分だがA50 Xに負ける |
SteelSeries 「Arctis Nova Pro Wireless」 | 若干くぐもり感。A50 Xの透明感に劣る |
ライバル機種との比較
「ASTRO A50 X」と同価格帯の人気ゲーミングヘッドセットを以下にまとめてみました。
製品名 | 価格帯 | 音質 | マイク | 特徴 |
---|---|---|---|---|
ASTRO A50 X | 約5.5~6万円 | ◎ | ◎ | HDMI 2.1対応、ベースステーション付 |
Arctis Nova Pro Wireless | 約4.5〜5万円 | ○ | ○ | ノイズキャンセル、ハイレゾ対応 |
Razer BlackShark V2 Pro | 約1.5万円 | △ | ○ | 軽量モデル、価格抑えめ |
Corsair Virtuoso XT | 約3~4万円 | ○ | △ | 有線&Bluetooth両対応 |
💡 結論:「ASTRO A50 X」は「音+マイク+多機能」すべてがトップクラス
→ とくに配信・VC・実況重視の人には最強の一台
【音質とマイク性能の要点まとめ】
評価項目 | 内容 |
---|---|
ドライバー | Pro-G グラフェンドライバー(高解像度) |
音質傾向 | 弱ドンシャリ、FPSやRPGにも最適 |
定位・距離感 | 超高精度。敵の位置や距離まで把握できる |
マイク | ワイヤレスとは思えない透明感。外部マイク級 |
Bluetooth | スマホとの同時接続でBGMや通話も同時利用OK |
Logicool G 「ASTRO A50 X」のゲームでの使用感と対応環境

Logicool G 「ASTRO A50 X」は、ゲーミングヘッドセットとして設計されている以上、やはり“ゲーム中にどれだけ快適か”が最重要ポイントです。
ここでは、
- 各ジャンルごとの使用感
- 接続環境と注意点
- ドックステーションの便利さとクセ という3つの軸で詳しく解説していきます。
FPS・RPGなどジャンル別の評価
「ASTRO A50 X」は、FPSでもRPGでも“そのゲームの魅力を最大限引き出してくれる”よう設計されています。
✅ FPSでの使用感(APEX / VALORANT など)
- 足音、リロード、銃声の位置と距離が的確に把握可能
- グレネードの爆発音と敵の足音が混ざらず、音の分離感が優秀
- APEXやVALORANTでは、「音を頼りに索敵できる」レベルの精度
- サウンドによる戦術的アドバンテージが実感できる
🎮 使用者の声:「敵が壁を登る音や煙の中の足音まではっきり分かる」「音だけで位置と行動が予測できた」
✅ RPG・レース・MMOでの使用感(FINAL FANTASY XIV / グランツーリスモ7など)
- ロビー音楽や環境音が広がりと奥行きを持って聞こえる
- ゲームの世界観を没入させるようなサウンドデザインに適している
- VCが必要なMMOでも、マイクの品質でストレスフリーな会話が可能
🎵 評価:「ゲームののBGMが“感動レベル”」「VC中に“マイク変えた?”と聞かれた」
PS5・Xbox・PCそれぞれの接続と注意点
「ASTRO A50 X」は、マルチデバイス対応が魅力の一つ。ベースステーションを使って、PS5 / Xbox / PCと簡単に切り替えて使用できます。
🌟 接続早見表:
デバイス | 接続方式 | 対応内容 | 注意点 |
---|---|---|---|
PC | USB Type-C × 2(電源+通信) | フル機能・G HUB使用可 | 接続に2本必要。Type-C電源供給必須 |
PS5 | HDMI 2.1 + USB | 高音質(24bit)+VC | HDMI必須。USBも同時接続必要 |
Xbox Series X/S | HDMI 2.1 + USB | 高音質(24bit)+VC | PS5と同様にHDMI/USBの2系統必須 |
スマホ | Bluetooth | 通話・音楽再生 | 音ゲー用途は遅延注意 |
🔌 接続の「落とし穴」ポイント
- HDMI 2.1ケーブルは同梱されていない → 別途購入が必要
- HDMIとUSBの両方を繋がないとマイクが動作しない
- PC・PS5の同時音声ミックスはデフォルトで非対応 → ただし、「Xboxモード裏技接続」で回避可能
ドックステーションの利便性とクセ
「ASTRO A50 X」最大の特徴のひとつが、多機能ドックステーションです。
これは、ただの充電器ではなく、USBレシーバー+HDMIスイッチャー+音声ハブの役割を果たします。
✅ 優秀ポイント
- 置くだけで自動充電:ゲーム後にポンと戻すだけ
- HDMIパススルー(2.1対応)で高画質&高音質出力
- モニターとスピーカーの音声切り替えが物理的にできる(ヘッドセット外すと音がモニターへ)
⚠️ 注意点・クセ
- ヘッドセットを使っている間、HDMI出力から音声がカットされる → キャプチャーボード併用時は「音が取れない」問題が発生
- PS5とPCを同時に扱いたい人は標準仕様では不便 → 裏技:Xboxモード+PC接続で“両方の音”を聞ける方法あり(G HUBは使えなくなる)
【ゲームでの使用感と対応環境の要点まとめ】
項目 | 評価・内容 |
---|---|
FPS対応 | 足音・距離感・方向把握が超優秀。勝率に影響するレベル |
RPG/BGM系 | 音場が広く、臨場感◎。環境音・BGMも美しく響く |
対応機器 | PC、PS5、Xbox、Bluetooth全対応(HDMI接続推奨) |
接続難易度 | やや高め。USB&HDMIの同時接続が必要 |
ドックステーション | 自動充電・音声切替など超便利。ただしクセもあり |
Logicool G 「ASTRO A50 X」を使用した私の体験談・レビュー

「ASTRO A50 X」は、“人生で一番高いヘッドセット”でした。
「5万円オーバーのヘッドセットって正気か?」と自分でも思いましたが、ゲームも配信も本気で取り組むようになった今、“音”と“マイク”の品質がどれだけ快適さに直結するか”を痛感していたのです。
🎧 第一印象:重い。でも、その理由に納得した。
箱から出して最初に感じたのは「お、ちょっと重いな……?」という感覚。
でも、装着してみてすぐに印象が一変。
頭全体に重さが均等に分散されているので、実際の重量よりも軽く感じます。
イヤーパッドの柔らかさがとにかく心地よくて、「これは長時間でも疲れにくいやつだ」と確信。
実際、休日に8時間ぶっ通しでAPEXとVALORANTを回しても、耳が痛くならない。
外したときにこそ疲労感の少なさを強く感じることができました。
🎮 FPSで“聞こえる力”が戦局を変えた
FPSを本気でプレイしている方ならわかると思いますが、「音の情報」は勝敗を分けます。
「ASTRO A50 X」では、これがとんでもなくクリアに聞こえる。
例えばAPEXでは、
- 敵がレイスでポータルを張った瞬間の“音の尾”
- ジャンプタワーの着地音
- 壁の向こうのジップラインの音
これらが全部、しっかり方向と距離で把握できました。
とあるマッチでは、味方がダウンしたあと、壁の奥で「シュッ」とする音を聞いて、「レイス来るな」と身構えた結果、不意打ちを完全に読んで返り討ちにできたんです。
これは“プレイヤースキル”ではなく、ヘッドセットによる環境の違いで勝てた瞬間でした。
🎙️ マイク音質が“外部マイク要らず”の域へ
もっと驚いたのはマイク性能です。
私は配信時、いつもYAMAHAのZG01とSHUREのMV7という割と本格的なセットで音声を整えていたのですが、試しに「ASTRO A50 X」のマイクで録ってみたら、「これそのままで全然使えそうだな」となったのが正直な感想。
VC中に友人から「今日マイク変えた?なんかめちゃくちゃ聞きやすい」と言われたときは軽く感動しました。
無加工の状態でここまで自然でクリアな音が出るワイヤレスマイクは初体験でした。
しかも、ミキサー機能で自分の声とゲーム音をバランスよくミックスできるので、Discordでの通話や録画のときも音量調整に苦労しないのがありがたい。
⚙️ 接続のクセにはちょっと苦労。でも“裏技”が神だった
ただし、良いことばかりではありません。
私の環境はPC+PS5のデュアル運用なのですが、最初は“同時に音を鳴らす方法”がわからず困惑しました。
標準のPS5モードでは、PCの音が聞こえなくなってしまう。
「これって無理なの?」と思っていたところ、調べて見つけたのが“Xboxモード裏技接続”。
この方法にすると、
- PS5のHDMI音声はA50 Xで再生できる
- PCのDiscord音声や音楽も聞ける
- マイクもPC側に認識される(=配信・会議もOK)
という、まさに理想のオールインワン環境が完成しました。
この接続方法を知ってからというもの、ヘッドセット1台であらゆるゲームと仕事を切り替えられる快適さにどっぷり浸かっています。
🧩 デスクに“住所がある”快感
ベースステーションの存在も、思った以上に便利でした。
ゲームを終えたら、ヘッドセットを置くだけで自動充電。
わざわざケーブルを挿す手間がなくなり、毎日がちょっとラクになる小さな幸せがあります。
さらに、白いデスクにホワイトモデルが映えていて、インテリアとしても満足度高し。
「散らからない、見た目も良い、毎回同じ場所に戻せる」ということは、地味だけど超大事だと思います。
📝 最終的な感想
確かに値段は高い。
買うときはさすがに非常に迷いました。
でも今は、「もっと早く買っておけばよかった」と本気で思っています。
「ASTRO A50 X」は、ただの“音がいいヘッドセット”ではなくて、ゲームも配信も仕事も、快適に楽しくしてくれる“相棒”です。
これからのゲーム環境をアップグレードしたい人には、自信を持っておすすめできる製品でした。
Logicool G 「ASTRO A50 X」 に関するQ&A

Logicool G 「ASTRO A50 X」 に関して、よく聞かれそうな質問とその回答をまとめました。
PS5とPCを同時に使いたいんですが、両方の音を聞けますか?
標準ではできませんが、“裏技”で可能です。
デフォルトの仕様では、PS5モードとPCモードが排他的で切り替えが必要です。ただし、「Xboxモード」に切り替えてType-CをPCに接続することで、PCのDiscordなどとPS5の音を同時に聞くことが可能になります(※ただしこの方法ではG HUBは使用不可)。
「ASTRO A50 X」のマイクは本当に外部マイク並みですか?
ワイヤレスとは思えないレベルです。
実際に配信や会議で使っているユーザーからは「マイク変えた?」と聞かれるほどの音質。無加工でも放送・収録に耐えうるレベルの音質が得られます。外部マイク+インターフェースが不要になるほどです
ベースステーションがないと使えませんか?
基本的にベースステーションが前提の設計です。
「ASTRO A50 X」は、専用のベースステーションで無線通信と充電を兼ねているため、本体単体では使用できません。外出先で使いたい場合には不向きで、据え置き使用が前提です。
どんなゲームジャンルに向いていますか?
FPSからRPG、レースゲームまで幅広く対応しています。
- FPS(APEX / VALORANTなど):音の定位と距離感が超優秀
- RPG / MMO:BGMや環境音の臨場感が抜群
- レースゲーム:音楽とエンジン音の迫力に驚きます
万能型ですが、特に「音の正確さが命になるFPS」には最適です。
マイクは取り外し可能ですか?
マイクは取り外しできません。
跳ね上げ式のブームマイクで、上げるとミュート、下げるとオンになります。取り外すことはできませんが、その分安定感があり、使用時のポジションがブレません。
Bluetooth接続だけで使用できますか?
限定的には可能ですが、機能制限があります。
Bluetooth単体接続でスマホの音楽再生や通話には使えますが、ゲーム用途では遅延が大きく不向きです。また、G HUBの設定や本格的なゲーム音声とのミックスはベースステーションを通す必要があります。
なぜHDMI 2.1対応なの?普通のUSB接続ではダメ?
高音質・高解像度のためです。
HDMI 2.1経由にすることで、最大24bit/48kHzの音声+4K/120fpsなどの高画質出力に対応します。USB接続のみだと、音声ビットレートが落ちる(16bit)ため、音質面での差が出ます。
イコライザー設定は初心者でも扱えますか?
初心者でも安心です。
Logicoolの「G HUB」ソフトを使えば、プリセットを選ぶだけの簡単設定が可能。さらに、自分で細かくカスタマイズしたい中〜上級者向けに、グラフ型EQや他人の設定をダウンロードできる機能もあります。
バッテリーの持ちはどうですか?
実測で20〜30時間程度もちます。
公称値としては最大30時間。実際に長時間プレイしていても、途中でバッテリー切れを起こすことはほとんどありません。また、使い終わったらベースステーションに置くだけで自動充電されるため、バッテリー切れの不安は少ないです。
他のヘッドセットと比べて、なぜこんなに高いんですか?
「音質+マイク+多機能性」を全部詰め込んだからです。
- グラフェンドライバーによる超高解像度の音
- スタジオクラスのマイク品質
- HDMIパススルーやBluetooth同時接続など、環境構築の自由度 これらすべてを兼ね備えているのは、「ASTRO A50 X」だけ。価格は高いですが、「これ1つで全部完結する」と考えると、コスパの良さも実感できる製品です。
「ASTRO A50 X」は有線接続できますか?
いいえ、有線接続には対応していません。
「ASTRO A50 X」は完全ワイヤレス設計のヘッドセットで、使用にはベースステーションを介した無線接続が必要です。有線ヘッドホンのように3.5mmジャックやUSBで直接接続することはできません。
イヤーパッドやヘッドバンドは交換できますか?
交換可能です。
「ASTRO A50 X」のイヤーパッドはマグネット式で簡単に取り外し可能。旧型(A50)用のMODキットもあるため、レザー素材や遮音性重視のイヤーパッドに変更可能です。ヘッドバンド部分はユーザー交換には非推奨ですが、修理対応が可能な場合もあります。
PS4にも対応していますか?
一応接続は可能ですが、フル機能は活かしきれません。
PS4はHDMI 2.1未対応なので、HDMIパススルーによる高音質出力の恩恵は制限されます。USB接続のみでも動作しますが、24bit音源などの高品質再生やパススルーは非対応になります。PS5以降での使用が推奨です。
外で使うことはできますか?
残念ながら、基本的に“外使用は非推奨”です。
ベースステーションと電源供給が必須なため、持ち運び用途には不向きです。ノートPCやスマホでもBluetooth接続は可能ですが、ヘッドセット単体での使用には制限が多く、音ゲーなど遅延の影響も大きいです。
通話・VC中にBGMを流すことはできますか?
Bluetoothを活用すれば可能です。
「ASTRO A50 X」はBluetoothと本体音声の同時再生が可能なので、スマホと接続すればBGMを流しながらVCに参加することもできます。G HUBのルーティング機能を使えば音量バランスも細かく調整可能です。
付属のケーブルが特殊らしいけど、市販のものでも代用できますか?
原則として、付属ケーブルの使用を推奨します。
「ASTRO A50 X」の付属ケーブルは給電用と通信用に分かれた二股タイプ。電力供給量や安定性の面から、市販のケーブルだと動作が不安定になる可能性があります。純正のケーブルを使うのが安心です。
音に遅延はありますか?
基本的にゲーム用途では“体感する遅延はなし”です。
ベースステーションとの無線通信は低遅延設計。FPSや音ゲーでも問題ないレベルです。ただし、Bluetoothのみの接続(スマホ等)では若干の遅延が発生しますので、使用目的に応じて接続方法を選びましょう。
Logicool G 「ASTRO A50 X」レビューのまとめ

Logicool G 「ASTRO A50 X」は、単なる「ハイエンドゲーミングヘッドセット」という枠を超えて、“ゲームも仕事も快適にこなせる音響ギア”として完成度の高い製品です。
価格は5万円台と決して安くはないものの、実際に使用してみると、それに見合うどころか“納得感すら上回る”クオリティに驚かされました。
✅ 「ASTRO A50 X」の総合評価
項目 | 評価 | コメント |
---|---|---|
音質 | ★★★★★ | FPSもRPGも映える高解像度サウンド。距離・方向の把握も◎ |
マイク性能 | ★★★★★ | 外部マイクいらず。会議・配信でも十分なクリアさ |
装着感 | ★★★★☆ | 若干重めだが装着バランスが優秀で快適 |
デザイン | ★★★★★ | 高級感あり。白黒両モデルとも映える |
接続性 | ★★★★☆ | 多機能だが少し設定が複雑。裏技も必要な場面あり |
コスパ | ★★★★☆ | 高価格だが性能でしっかり元が取れる感覚あり |
📌 メリットとデメリットまとめ
✅ メリット
- 圧倒的な音質(FPS向き/RPGでも没入感あり)
- コンデンサーマイク並の音質で外部マイク不要
- HDMI 2.1対応でPS5/Xbox環境を最大限活用
- デバイス間の切替・自動充電など操作性が非常に良い
- Bluetooth併用でスマホ通話・音楽も同時利用可能
⚠️ デメリット
- 価格が高い(定価:約54,500円)
- 重さは若干感じる(約363g)
- HDMI・USB同時接続が必要なため配線が複雑
- PCとPS5音声の同時ミックスは標準機能では非対応(裏技必須)
- ドックステーション運用前提のため持ち運びに不向き
🎯 こんな人におすすめ
タイプ | 理由 |
---|---|
FPSプレイヤー | 足音・リロード・爆発音の分離が優秀で戦術的に有利 |
配信者・YouTuber | マイクがスタジオ級。外部マイクの代替に最適 |
ガジェット好き | デスクを美しく整えつつ高性能を求める人に◎ |
シムレーサー | 頭の動きが激しくてもマイク位置がブレない |
VCを多用する人 | 会話相手にクリアな声を届けられるマイク性能 |
❓ 購入前に気をつけたいポイント
- HDMI 2.1対応ケーブルは別売り → 必ず購入を忘れずに
- PS5/PCの同時使用は工夫が必要(Xboxモード活用の裏技あり)
- 設置スペースや配線を事前にチェック。ドックは場所を取る
💡 Logicool G 「ASTRO A50 X」レビューの総括
Logicool G 「ASTRO A50 X」は、ゲーミングヘッドセットというジャンルにおいて、現時点でほぼ完成形といっても過言ではないクオリティを誇る製品です。
音質面では、FPSで重要な足音や銃声の方向・距離感を精密に捉えることができ、RPGやレースゲームでも、音の立体感と没入感をしっかり体感できました。
特筆すべきはマイク性能で、これまでのワイヤレスヘッドセットでは考えられなかったほどクリアな音質を実現しており、外部マイクが不要になるほどの完成度です。
これにより、ゲーム中のVCはもちろん、配信やビジネス会議でも活躍の幅が広がります。
接続や設定には多少クセがありますが、その分柔軟性が高く、裏技的な方法を活用すれば、PCとPS5の音を同時に扱うなど、理想的なゲーム環境も構築可能です。
HDMI 2.1パススルーによる高音質・高画質対応も含め、次世代コンソール機との親和性も高く、今後のゲーム体験をさらに豊かにしてくれるでしょう。
価格は確かに高額ですが、それだけの価値があると断言できる製品です。
特に、音とマイクに一切の妥協をしたくない本気のゲーマー、配信者、またはゲームを通じて誰かとしっかりコミュニケーションを取りたい人にとって、「ASTRO A50 X」は確かな選択肢になります。
ワイヤレスヘッドセットの常識を覆すこの一台、ぜひその手で、そしてその耳で体感してみてください。
きっと、もう後戻りできなくなるほどの快適さと驚きを味わえるはずです。

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