この記事は2024年に公開された内容です
ゲーミングデバイス市場で注目を集めるLamzu(ラムズ)が、初のゲーミングキーボードを発表しました。
その名も「Atlantis Pro Keyboard」。
ゲーミングマウス「Atlantis」シリーズで話題を呼んだLamzuが、キーボード市場にも本格参入です。
本機は、磁気スイッチを搭載したラピッドトリガー対応モデルで、超高速のキー入力を可能にする最新の技術を採用しています。
eスポーツプレイヤー向けのトップクラスの反応速度を誇り、デザイン性にもこだわり抜かれた一台です。
特に、CNCアルミニウムケースの高級感や、シリコンラバーキーキャップの独特なフィーリングが特徴的で、他のゲーミングキーボードとは一線を画す仕上がりとなっています。
この記事では、「Atlantis Pro Keyboard」の性能やデザイン、ゲーミング用途での使用感などを詳しくレビューしていきます。
さらに、ラピッドトリガーの動作検証や他の競合機種との比較も行い、実際にゲームでどのように活躍するのかを検証していきます。
ゲーマーにとって、キーボードの選択はパフォーマンスに直結する重要なポイント。
この記事が、あなたのキーボード選びの参考になれば幸いです。
Lamzu 「Atlantis Pro Keyboard」とは?

Lamzuは、ゲーミングマウス「Atlantis」シリーズで高い評価を受けた新進気鋭のデバイスメーカーです。
そのLamzuが手掛ける初のゲーミングキーボード「Atlantis Pro Keyboard」は、ラピッドトリガー機能を搭載した磁気スイッチ式の65%キーボードであり、eスポーツシーンに最適な設計が施されています。
ここでは、Lamzuのブランド背景や、「Atlantis Pro Keyboard」の主な特徴、そして競合製品との違いについて詳しく解説します。
Lamzuのブランドとキーボード市場への参入
Lamzuは、高品質なゲーミングマウスで一躍有名になったブランドです。
特に「Atlantis」シリーズは、軽量かつ独自のエルゴノミクスデザインが評価され、プロゲーマーやハイエンドユーザーの間で人気を博しました。
その後も「THORN」などの新製品を次々とリリースし、競争の激しいゲーミングデバイス市場で確固たる地位を築いてきました。
これまでゲーミングマウスに注力してきたLamzuが、今回初めてキーボード市場に参入。
しかも、通常のメカニカルキーボードではなく、ラピッドトリガーを採用した磁気スイッチ式のゲーミングキーボードを発表したことで、大きな注目を集めています。
なぜ、Lamzuはラピッドトリガー搭載のキーボードを選んだのか?
それは、同社の理念である「最高のゲーミングパフォーマンスを実現するデバイスを提供する」というコンセプトに基づいています。
一般的なメカニカルスイッチよりも圧倒的な入力速度と正確性を誇る磁気スイッチは、競技シーンにおいて有利に働きます。
特に、「VALORANT」のようなFPSゲームでは、キー入力の速さが勝敗を分ける要素となるため、ラピッドトリガー機能が大きな武器になるのです。
「Atlantis Pro Keyboard」の特徴とスペック
項目 | 詳細 |
---|---|
スイッチ方式 | 磁気スイッチ(ホールエフェクトスイッチ) |
アクチュエーションポイント調整範囲 | 0.2mm 〜 3.8mm(0.1mm単位で調整可能) |
ラピッドトリガー調整範囲 | 0.1mm 〜 3.6mm(キーごとに調整可能) |
キー配列 | 英語配列(US配列) |
レイアウト | 65%(68キー) |
キーキャップ | シリコンラバーキーキャップ(ABSトップ埋め込み) |
キーキャッププロファイル | XDAプロファイル(フラット&広いトップ面) |
ケース素材 | CNCアルミニウム |
接続方式 | USB-C(有線接続) |
ワイヤレス対応 | 非対応(有線のみ) |
キーリマップ | ソフトウェアでカスタマイズ可能 |
マクロ機能 | ソフトウェアで設定可能 |
RGBライティング | 18種類のプリセットエフェクト+カスタムモード |
プロファイル保存 | 可能(キーボード本体に設定を記憶) |
チルトスタンド | なし(固定角度) |
「Atlantis Pro Keyboard」の最大の特徴は、磁気スイッチによるラピッドトリガー機能の搭載です。
しかし、それだけではなく、デザインやビルドクオリティ、使い勝手にも徹底的にこだわった作りになっています。
以下に、主なスペックと特徴をまとめます。
■ 「Atlantis Pro Keyboard」のスペック一覧
- レイアウト:65%(68キー)
- スイッチ:磁気スイッチ(Rapid Trigger対応)
- アクチュエーションポイント調整範囲:0.2mm 〜 3.8mm
- ラピッドトリガー調整範囲:0.1mm 〜 3.6mm
- キーキャップ:シリコンラバーキーキャップ(ABSトップ埋め込み)
- ケース素材:CNCアルミニウム
- 接続方式:USB-C(有線接続)
- ソフトウェア対応:キーリマップ、RGBライティング、マクロ設定
- 重量:約1kg
■ 特徴①:ラピッドトリガー対応の磁気スイッチ
本機に搭載されている磁気スイッチ(ホールエフェクトスイッチ)は、一般的なメカニカルスイッチとは異なり、物理的な接点がなく、キーの押し込み量を感知する方式を採用しています。
この技術により、以下のような恩恵があります。
- キーの押し込み深さを0.2mm単位で調整可能(0.2mm 〜 3.8mm)
- リセットポイント(キーを離したときに反応がオフになる位置)を細かく調整可能
- ラピッドトリガーにより、キーを押した瞬間に入力、離した瞬間にリセット可能
- 摩耗しないため、耐久性が圧倒的に高い
特にラピッドトリガー機能は、キーをわずかに押すだけで入力をオンにし、指を少し浮かせるだけでリセットされるため、連続したキー操作が驚異的な速度で行えます。
FPSゲームでは、ストッピング(移動の停止動作)や連打が高速化し、正確な射撃をアシストしてくれます。
■ 特徴②:65%レイアウトによるコンパクトな設計
「60%キーボードは小さすぎるけど、フルサイズは大きすぎる…」そんなユーザーのために、「Atlantis Pro Keyboard」は65%レイアウトを採用しました。
- 矢印キーや一部のファンクションキーを確保しながら、コンパクトなサイズ感を実現
- FPSゲーマーにとって理想的な設計(キーボードを左側に寄せ、右手のマウス操作スペースを広げられる)
- 60%レイアウトと比べても、1キー分の横幅差しかないため、携帯性も確保
また、Fnキーの組み合わせにより、キーリマップやRGBライティングのカスタマイズが可能で、ユーザーの好みに応じた設定が行えます。
■ 特徴③:シリコンラバーキーキャップの採用
「Atlantis Pro Keyboard」のもう一つの大きな特徴が、シリコンラバーキーキャップの採用です。
- トップ部分にABSを埋め込んだ特殊構造
- しっとりとした触り心地で指馴染みが良い
- キーの側面が柔らかく、独特のフィードバックを提供
この設計により、通常のプラスチックキーキャップにはない「柔らかさ」と「グリップ力」を実現しました。
ただし、XDAプロファイルのキーキャップ形状のため、慣れていない人には若干の違和感がある可能性もあります。
競合製品との違い
「Atlantis Pro Keyboard」は、人気のラピッドトリガー対応キーボードと競合します。
特に比較されるのは以下のモデルです。
製品名 | アクチュエーションポイント | ラピッドトリガー | 重量 |
---|---|---|---|
Lamzu Atlantis Pro Keyboard | 0.2mm 〜 3.8mm | 0.1mm 〜 3.6mm | 約1kg |
Wooting 60HE Plus | 0.1mm 〜 4.0mm | 0.1mm単位で調整可能 | 約775g |
Razer Huntsman Mini Analog | 1.5mm 〜 3.6mm | 非対応 | 約700g |
Wooting 60HE Plusの方がラピッドトリガーの反応速度は速いですが、「Atlantis Pro Keyboard」はデザインやビルドクオリティ、キーキャップの独自性で差別化されています。
Lamzu 「Atlantis Pro Keyboard」のデザインとビルドクオリティ

Lamzu 「Atlantis Pro Keyboard」は、CNCアルミニウムケースの高級感あるデザインや、シリコンラバーキーキャップの独特な触り心地など、他のゲーミングキーボードとは一線を画すビジュアルとフィーリングを持っています。
特に、コンパクトな65%レイアウトを採用しながらも、頑丈なフレームやユニークな配色によって、スタイリッシュなデザインを実現しています。
ここでは、本製品のデザイン面における特徴を細かく見ていきます。
CNCアルミニウムケースの高級感
CNCアルミニウム削り出しの高剛性ボディ
「Atlantis Pro Keyboard」の最大の特徴の一つが、CNCアルミニウムケースを採用していることです。
これは、一般的なプラスチック製のキーボードケースと比べて、以下のようなメリットがあります。
- 高剛性で耐久性が高い(曲げや歪みがほぼない)
- 重量感があり、デスク上で安定する(約1kgの重さ)
- プレミアムな質感で、高級感がある
キーボードを手に取ると、アルミニウム特有のずっしりとした重みを感じます。
これにより、激しくキーを叩いてもガタつくことがなく、安定したタイピングとゲームプレイをサポートします。
デザインの細部へのこだわり
CNCアルミケースには、エッジ部分の丁寧な面取り加工が施されており、角が鋭くなりすぎず、手触りも滑らかです。
さらに、ケースの側面や背面には、Lamzu独自の「Atlantis」モチーフが刻まれたメタルプレートが装飾されており、デザイン面でも洗練された印象を与えます。
また、ボトム部分にはしっかりとした滑り止めゴムが配置されており、デスク上での固定力も申し分ありません。
ただし、チルトスタンドが非搭載のため、角度調整はできません。
この点は、普段からキーボードの傾斜をカスタマイズして使っているユーザーにとって、やや不便に感じるかもしれません。
シリコンラバーキーキャップの使用感
これまでにない「シリコンラバーキーキャップ」の採用
「Atlantis Pro Keyboard」のもう一つの大きな特徴が、キーキャップの素材にシリコンラバーを採用している点です。
従来のゲーミングキーボードは、PBTやABSといったプラスチック素材のキーキャップが主流ですが、本製品はそれらとは一線を画した新しいアプローチを採用しています。
シリコンラバーキーキャップの特徴
- 表面がしっとりしており、グリップ力が高い
- 側面が柔らかく、押し心地が独特
- トップ部分にはABS素材が埋め込まれており、打鍵時の安定性を確保
- キーキャップ全体がLEDバックライトを透過するため、ライティングが映える
特に、指がキーキャップに吸い付くような感触は、他のキーボードでは味わえないユニークな体験です。
これにより、ゲーム中のキー入力が滑らずに安定し、正確な操作が可能になります。
しかし、XDAプロファイルの形状のため、キーのくぼみが深く、通常のOEMプロファイル(一般的なキーボードの形状)に慣れている人には違和感を感じる可能性があります。
また、FキーやJキーのポッチ(ホームポジションを示す突起)がやや強めに出ており、最初は違和感を覚えるかもしれません。
65%レイアウトのメリットと操作性
65%レイアウトとは?
「Atlantis Pro Keyboard」は、フルサイズやテンキーレス(TKL)よりもコンパクトな「65%レイアウト」を採用しています。
これは、矢印キーや一部のファンクションキーを保持しながら、サイズを極限まで小型化した設計です。
65%レイアウトのメリット
- キーボードの横幅を縮小し、マウスの操作スペースを広く確保できる(特にFPSゲーマーに最適)
- 60%キーボードにはない矢印キーや「Delete」「Page Up/Page Down」キーを搭載し、操作性を向上
- 持ち運びしやすく、デスク環境をスッキリと整理できる
一般的な60%レイアウトのキーボードでは矢印キーが省略されていることが多く、ゲーム用途には適していても、普段使いには不便なことがありました。
しかし、本機の65%レイアウトは、FPSゲーマーだけでなく、日常的な作業にも適応できる絶妙なバランスを実現しています。
FNキーによるカスタマイズ性
また、本機ではFNキーの組み合わせにより、ライティングやキーリマップの設定を簡単に変更可能です。
特に、FN2キーがデフォルトで表に出ており、RGBライティングの変更が即座に行える仕様になっています。
この点は、直感的に操作できる利便性として評価できます。
しかし、右側の「Ctrl」キーが省略されているため、特定の操作においてはカスタマイズが必要になる場合があります。
例えば、コピー&ペースト操作を多用する人にとっては、慣れるまで少し不便に感じるかもしれません。
総評:デザインとビルドクオリティの評価
Lamzu 「Atlantis Pro Keyboard」は、プレミアムなCNCアルミニウムボディ、ユニークなシリコンラバーキーキャップ、ゲーマーに最適化された65%レイアウトを採用したデザイン重視のゲーミングキーボードです。
✅ メリット
✔ CNCアルミケースによる高級感と頑丈な作り
✔ シリコンラバーキーキャップの独特なフィーリング
✔ 65%レイアウトによるコンパクトさと操作性のバランス
✔ RGBライティングが鮮やかに映える設計
⚠ デメリット
✖ チルトスタンドがないため、角度調整ができない
✖ XDAプロファイルのキーキャップに慣れが必要
✖ 右側の「Ctrl」キーが省略されているため、一部の操作でカスタマイズが必要
Lamzu 「Atlantis Pro Keyboard」のキー入力とラピッドトリガーの性能

Lamzu 「Atlantis Pro Keyboard」の最大の強みは、磁気スイッチ(ホールエフェクトスイッチ)を採用し、ラピッドトリガー機能を搭載している点です。
これにより、キー入力の速度と正確性が向上し、特にFPSなどの精密なキー操作を要求されるゲームにおいて大きなアドバンテージを提供します。
ここでは、キー入力の基本仕様から、ラピッドトリガーの仕組み、そして実際の使用感や競合モデルとの比較について詳しく解説します。
アクチュエーションポイントの調整範囲と設定方法
アクチュエーションポイント(AP)とは?
アクチュエーションポイントとは、キーを押したときに入力がオンになる位置(押し込みの深さ)を指します。
一般的なメカニカルキーボードでは、このアクチュエーションポイントが固定されているのに対し、「Atlantis Pro Keyboard」では、ユーザーが自由に調整可能です。
本機では、アクチュエーションポイントの調整範囲が0.2mm 〜 3.8mmとなっており、わずか0.1mm単位で細かく設定できます。
- 0.2mmに設定 → 軽く触れただけで入力される(超高速反応)
- 3.8mmに設定 → しっかり押し込まないと入力されない(誤入力を防ぐ)
設定方法(ソフトウェア使用)
- Lamzu専用ソフトウェアを起動
- キーごとにアクチュエーションポイントを設定(全キー個別に調整可能)
- FPSゲームならWASDキーを0.2mm、他のキーを1.0mmにするなどのカスタマイズが可能
- 設定を保存し、即座に適用
また、キーごとに異なるAPを設定できるのも本機の強みです。
例えば、移動キー(WASD)だけを最短の0.2mmに設定し、それ以外のキーは誤入力を防ぐために1.0mm以上にする、といった使い方もできます。
ラピッドトリガーの動作検証と他モデルとの比較
ラピッドトリガーとは?
ラピッドトリガー(Rapid Trigger)とは、キーを押した瞬間に入力がオンになり、離した瞬間にリセットされる機能です。
通常のメカニカルスイッチでは、キーを押し込んだあと、一定の距離まで戻らないと再入力ができません。
しかし、ラピッドトリガー搭載の磁気スイッチでは、キーの移動をリアルタイムで検知し、即座にオン・オフの切り替えが可能になります。
ラピッドトリガーの設定範囲
- 0.1mm〜3.6mmの範囲で調整可能
- キーごとに異なる値を設定できる
- アップストロークとダウンストローク(押す・戻す)のポイントを別々に調整可能
競合モデルとの比較(応答速度検証)
本機のラピッドトリガー性能を、競合モデルであるWooting 60HE Plusと比較してみました。
製品名 | アクチュエーションポイント調整 | ラピッドトリガー調整 | 応答速度(ms) |
---|---|---|---|
Lamzu Atlantis Pro Keyboard | 0.2mm 〜 3.8mm | 0.1mm 〜 3.6mm | 28ms |
Wooting 60HE Plus | 0.1mm 〜 4.0mm | 0.1mm単位で調整可能 | 16ms |
Wooting 60HE Plusのほうがラピッドトリガーの応答速度は若干速いですが、「Atlantis Pro Keyboard」もゲームプレイにおいて十分な速さを持っています。
実際に「VALORANT」でテストしたところ、ラピッドトリガーを0.1mmに設定すると、キーをわずかに動かすだけで移動やストッピングが可能になり、反応速度の向上が実感できました。
特に、ストッピングの精度が向上し、ピクセル単位での移動調整が必要な場面でも素早く反応できるのが大きなメリットです。
ゲーミングにおける使用感とメリット・デメリット
ゲーミング用途でのメリット
✅ 超高速反応でストッピング精度が向上
✅ キーごとのアクチュエーションポイント調整が可能
✅ ラピッドトリガーにより、キーのリセットが瞬時に行われる
✅ FPSだけでなく、MMOやMOBAでも素早い操作が可能
特に、「VALORANT」などでは、キー入力のわずかな遅延が勝敗を左右するため、ラピッドトリガーによるストッピングの正確性は、競技プレイヤーにとって非常に重要です。
また、アクチュエーションポイントを調整することで、「Apex Legends」や「Fortnite」のようなバトルロイヤルゲームでも、細かいキャラクター操作を調整できるメリットがあります。
デメリット
⚠ 誤入力しやすくなる可能性がある(特に0.2mm設定時)
⚠ 標準設定のままだと、ラピッドトリガーの効果を最大限発揮できない(ソフトウェア調整が必須)
⚠ 一般的なメカニカルスイッチと比べると、操作感に慣れが必要
特に、0.2mm設定にすると、キーに軽く触れただけで入力されるため、誤入力が発生しやすくなる点には注意が必要です。
実際、テストプレイ中に「指が少し触れただけで入力されるため、誤入力してしまう場面があった」というケースがいくつか発生しました。
この問題を回避するために、WASDキーだけを0.2mmに設定し、それ以外のキーは1.0mm以上にするカスタマイズを推奨します。
総評:キー入力とラピッドトリガーの評価
✅ メリット
✔ アクチュエーションポイントが細かく調整可能
✔ ラピッドトリガーにより、FPSゲームでの操作精度が向上
✔ キーごとに個別設定できるため、誤入力を最小限に抑えられる
⚠ デメリット
✖ 設定次第では誤爆しやすくなる
✖ ラピッドトリガーの恩恵を最大限得るにはカスタマイズが必要
Lamzu 「Atlantis Pro Keyboard」を使用した私の体験談・レビュー

Lamzu 「Atlantis Pro Keyboard」を実際に使ってみた結果、ゲーミングキーボードとして非常に高い完成度を誇る製品だと感じました。
特に、ラピッドトリガーの効果とシリコンラバーキーキャップの独特な使用感は、他のキーボードでは味わえない体験でした。
ここでは、ゲームプレイ・タイピング・設定カスタマイズの3つの視点から、私の体験談を詳しくお伝えします。
FPSゲームでの使用感
私は普段からFPSゲームをプレイしており、特に「VALORANT」のような正確なキー操作が求められるタイトルでテストしました。
ラピッドトリガーの恩恵を実感
まず、ラピッドトリガーを最短の0.1mm設定にしてみたところ、キーを少しでも押せば入力がオンになり、すぐにリセットされるという動作を確認しました。
実際にゲーム内で試すと、以下のようなメリットがありました。
✅ ストッピング精度の向上
- 「VALORANT」ではストッピング(移動を止めて正確に射撃する動作)が非常に重要です。
- 通常のキーボードでは、キーを押し込んだ後に戻る時間がある程度必要ですが、ラピッドトリガーのおかげで移動→射撃のレスポンスが格段に向上しました。
- 特に、デュエリスト(レイナやジェット)を使う際に、ピークからのエイム調整がよりスムーズに行えたと感じました。
✅ アクチュエーションポイントの個別調整でプレイスタイルを最適化
- WASDキーは0.2mmの最短設定、その他のキーは1.0mm設定に変更しました。
- これにより、移動は素早く反応しつつ、誤爆を防げる絶妙なバランスに調整できました。
競合モデル(Wooting 60HE Plus)との比較
「Atlantis Pro Keyboard」とWooting 60HE Plusを並行して使用してみました。
応答速度に関してはWootingのほうがわずかに速いですが、実際のプレイではその差は感じにくく、Lamzuのほうがシリコンキーキャップの影響で安定したフィードバックを得られると感じました。
タイピングでの使用感:ラバーキーキャップの影響
ゲーミング用途だけでなく、日常のタイピングでも試してみました。
シリコンラバーキーキャップの独特な感触
- 通常のABSやPBTとは異なり、シリコンラバーキーキャップは指にしっとりと馴染む感触でした。
- 長時間のタイピングでも指が疲れにくく、特に滑りやすい環境(汗をかいた状態など)でも快適に使えました。
- ただし、キーの表面が若干粘着質に感じることがあり、慣れるまでは違和感がある可能性もあります。
XDAプロファイルの影響
- XDAプロファイルはキーのトップが広く、全体的にフラットな形状をしているため、通常のOEMプロファイル(一般的なキーボードのキー形状)に慣れている人には少し違和感があるかもしれません。
- キーのくぼみが少ないため、タッチタイピングをする際に指の位置を微調整する必要があると感じました。
設定カスタマイズの自由度
「Atlantis Pro Keyboard」は、専用ソフトウェアを使って多くのカスタマイズが可能です。
キーごとの設定が可能
- アクチュエーションポイントとラピッドトリガーの調整をキーごとに行えるのは大きな強みでした。
- 例えば、「Shiftキーは誤入力を防ぐために1.5mm」「スペースバーはすぐ反応するように0.5mm」など、用途に応じた設定ができる点は非常に便利です。
RGBライティングのカスタマイズ
- 18種類のプリセットエフェクト + カスタムモードを搭載しており、ライティングのカスタマイズ性も高いです。
- ただし、RGBの輝度を最大にすると目が痛くなるほど明るいため、普段使いでは少し下げるのがオススメです。
ファームウェアアップデートの対応
- Lamzuは比較的新しいブランドですが、継続的にファームウェアアップデートを提供する姿勢があるため、今後の機能向上にも期待できます。
使ってみて感じたメリット・デメリット
✅ メリット
✔ ラピッドトリガーの効果をしっかり実感でき、ゲームでの操作精度が向上
✔ シリコンラバーキーキャップの独特なフィーリングが新鮮
✔ 65%レイアウトで矢印キーや一部のファンクションキーを確保しながらコンパクト
✔ CNCアルミニウムケースの高級感と安定性
✔ キーごとの細かいカスタマイズが可能
⚠ デメリット
✖ ラピッドトリガーの設定次第では誤爆が起きやすい(特に0.2mm設定時)
✖ XDAプロファイルの形状に慣れが必要
✖ チルトスタンドがなく、角度調整ができない
✖ RGBの最大輝度が明るすぎるため、適度に調整が必要
Lamzu 「Atlantis Pro Keyboard」に関するQ&A

Lamzu 「Atlantis Pro Keyboard」に関して、よく聞かれそうな質問とその回答をまとめました。
「Atlantis Pro Keyboard」は無線接続に対応していますか?
本機は有線専用(USB-C接続)のキーボードです。現在のところ、ワイヤレスモデルは発表されていません。競技用ゲーミングキーボードとして、遅延のない安定した接続を実現するために有線接続のみの仕様となっています。
どのOSに対応していますか?
WindowsとMacの両方に対応していますが、専用ソフトウェアはWindows専用です。Macでも通常のキーボードとして使用できますが、キーリマップやアクチュエーションポイントの調整はWindowsでのみ行うことができます。
ラピッドトリガーはどんなゲームで効果を発揮しますか?
FPS(VALORANT、Apex Legendsなど)で特に効果を発揮します。ラピッドトリガーは、キーを押し込む深さに関係なく、わずかに押すだけで反応し、指を浮かせると即座にリセットされるという仕組みです。これにより、以下のようなアクションがスムーズに行えます。
- ストッピングが正確になる(FPSでの移動停止が速くなる)
- ピストルやセミオート武器の連射がしやすくなる
- キーを素早く押したり離したりする操作(バニーホップやタップストレイフ)が容易になる
一方、MOBAやMMOなどのゲームではラピッドトリガーの恩恵はあまり感じられないかもしれません。
キーごとにラピッドトリガーの設定は変更できますか?
可能です。専用ソフトウェアを使うことで、キーごとに異なるアクチュエーションポイントやラピッドトリガーの設定を適用できます。
仕事や普段のタイピング用途にも使えますか?
使えますが、設定次第ではタイピングしづらいと感じる場合があります。ラピッドトリガーの設定を最短(0.2mm)にしていると、キーに少し触れただけで入力されるため、誤入力が多発する可能性があります。そのため、普段使いでは1.0mm以上のアクチュエーションポイントに設定するのがオススメです。また、XDAプロファイルのキーキャップは一般的なOEMプロファイル(標準的なキー形状)とは異なるため、慣れるまでに少し時間がかかるかもしれません。
キースイッチの感触はどんな感じですか?
ボックスステム仕様のリニアスイッチで、滑らかで軽い押し心地です。本機には、雷蛇(Raijer)製の磁気スイッチが搭載されており、以下の特徴があります。
- 押し始めが軽く、スムーズなリニアフィードバック
- ボックスステムのため、キーのぐらつきが少ない
- デフォルトでファクトリールブ(工場潤滑)済みで、引っかかりがない
一般的なメカニカルキーボードのリニアスイッチ(赤軸)よりも、押し込み時の抵抗が少なく、滑らかにキーが沈み込む感覚です。
RGBライティングのカスタマイズはできますか?
可能です。18種類のエフェクトがプリセットされており、カスタムモードもあります。専用ソフトウェアを使うことで、色・輝度・エフェクト速度の調整が可能です。ただし、最大輝度にすると非常に明るく、目が疲れることがあるため、適度に調整するのがオススメです。
ソフトウェアは使いやすいですか?
必要最低限の機能は備えていますが、UIが少し分かりにくい部分があります。
- アクチュエーションポイントやラピッドトリガーの設定はしやすいが、フォントやUIデザインがやや洗練されていない
- マクロ機能はシンプルな構成で、多機能ではない
- RGBライティングの調整項目がやや少ない(キーごとの個別設定は不可)
とはいえ、基本的なカスタマイズ機能はしっかり搭載されており、使いこなせば問題なく設定できるレベルです。
キースイッチの交換(ホットスワップ)は可能ですか?
本機は磁気スイッチ専用設計のため、通常のメカニカルキースイッチ(Cherry MX互換スイッチなど)には対応していません。
シリコンラバーキーキャップは汚れやすいですか?
他のキーキャップに比べてホコリや皮脂が付着しやすいです。
- シリコン素材のため、通常のABSやPBTキーキャップよりも指紋や油分が目立ちやすい
- 汚れが気になる場合は、定期的にアルコールシートで拭くと清潔に保てる
Lamzu 「Atlantis Pro Keyboard」レビューのまとめ

Lamzu 「Atlantis Pro Keyboard」は、ゲーミング性能、デザイン、カスタマイズ性を兼ね備えた革新的なゲーミングキーボードです。
特に、ラピッドトリガー機能を搭載した磁気スイッチ、CNCアルミニウムケースの高級感、シリコンラバーキーキャップの独特な打鍵感など、他のゲーミングキーボードとは一線を画す特徴を持っています。
この記事を通して、このキーボードの特徴や実際の使用感、ゲーミングにおけるメリット・デメリットを詳しく解説しました。
最後に、総括として、本機の特長を振り返り、どのようなユーザーに適しているのかを整理します。
「Atlantis Pro Keyboard」の総評
キーボードの強み
✅ ラピッドトリガー機能搭載の磁気スイッチで、超高速入力が可能
✅ CNCアルミニウムケースによる頑丈な作りと高級感のあるデザイン
✅ シリコンラバーキーキャップが新感覚の打鍵フィードバックを提供
✅ キーごとのアクチュエーションポイントとラピッドトリガーの個別調整が可能
✅ 65%レイアウトで矢印キーやファンクションキーを確保しつつコンパクト
✅ RGBライティングが派手で美しく、カスタマイズ性も高い
気になる点・注意点
⚠ 誤入力の可能性がある(アクチュエーションポイントを最短にするとキーに触れるだけで入力される)
⚠ XDAプロファイルのキー形状に慣れが必要(一般的なOEMプロファイルとは異なる)
⚠ チルトスタンドがないため、角度調整ができない
⚠ ソフトウェアのUIがやや分かりにくい(機能は充実しているが、改善の余地あり)
⚠ 日本語配列(JIS)がないため、日本語入力に慣れている人にはやや不便
「Atlantis Pro Keyboard」はどんな人にオススメか?
✅ 特にオススメできるユーザー
- FPSプレイヤー(VALORANT、CS:GO、Apex Legendsなど)
- ストッピング精度が向上し、スムーズな動作が可能に
- ラピッドトリガーにより、移動や射撃がスピーディに行える
- ラピッドトリガー対応のゲーミングキーボードを探している人
- Wooting 60HE Plusと比較検討しているが、デザインや65%レイアウトを重視する人
- コンパクトな65%レイアウトの高級感あるキーボードが欲しい人
- デスクスペースを広く確保しつつ、フルサイズに近い操作感を求める人
- 新しいタイプのキーキャップ(シリコンラバーキーキャップ)を試してみたい人
- 独特のしっとりとした質感が好きな人にはピッタリ
⚠ オススメしにくいユーザー
- オフィスワークや長時間のタイピングをメインに考えている人
- ラピッドトリガーが敏感すぎて、誤入力が発生しやすい(設定変更で調整は可能)
- メカニカルスイッチの「カチッとした感触」を好む人
- 磁気スイッチはスムーズなリニア感があるため、クリック感を求める人には向かない
- 日本語配列(JIS配列)のキーボードを求める人
- 本機は英語配列(US配列)のみで、日本語配列は存在しない
競合モデルとの比較:「Atlantis Pro Keyboard」 vs Wooting 60HE
Lamzu Atlantis Pro Keyboardを語る上で、最大の競合モデルは「Wooting 60HE Plus」 です。両者の違いを表にまとめました。
特徴 | Lamzu Atlantis Pro Keyboard | Wooting 60HE Plus |
---|---|---|
価格 | 約$159.99 | 約$174.99 |
アクチュエーションポイント調整 | 0.2mm 〜 3.8mm(0.1mm単位) | 0.1mm 〜 4.0mm(0.1mm単位) |
ラピッドトリガー調整 | 0.1mm 〜 3.6mm | 0.1mm 〜 4.0mm |
キーキャップ | シリコンラバーキーキャップ(XDAプロファイル) | PBTキーキャップ(標準OEMプロファイル) |
ケース素材 | CNCアルミニウム | プラスチック(軽量設計) |
レイアウト | 65% | 60% |
カスタマイズ性 | 高い(キーごとに細かく設定可能) | 高い(Wootilityソフトウェアが強力) |
■ 選び方のポイント
- 反応速度を最重視するなら「Wooting 60HE Plus」(わずかに速いラピッドトリガー)
- デザインと高級感を重視するならLamzu 「Atlantis Pro Keyboard」(CNCアルミボディ&シリコンキーキャップ)
- 矢印キーやFnキーを確保しつつコンパクトにしたいなら「Atlantis Pro Keyboard」(65%レイアウトの利点)
どちらも非常に優秀なゲーミングキーボードですが、デザイン性やシリコンキーキャップを試したいならLamzuを選ぶ価値があるでしょう。
Lamzu 「Atlantis Pro Keyboard」レビューの総括
結論として、「FPSをプレイするなら非常にオススメできるキーボード」です。
特に、ラピッドトリガーの効果を実感したい人や、コンパクトなゲーミングキーボードを探している人に最適です。
✅ オススメな人
✔ FPSプレイヤー(VALORANT、CS:GO、Apexなど)
✔ ラピッドトリガー対応のキーボードを探している人
✔ 高級感のあるアルミ製キーボードが好きな人
⚠ 注意が必要な人
✖ 角度調整が必要な人(チルトスタンドなし)
✖ XDAプロファイルのキー形状に慣れていない人
✖ 日本語配列(JIS)を求める人
Lamzu 「Atlantis Pro Keyboard」は、ラピッドトリガー対応の磁気スイッチやCNCアルミニウムケース、シリコンラバーキーキャップなど、革新的な仕様を備えたゲーミングキーボードです。
特に、アクチュエーションポイントやラピッドトリガーの細かい調整が可能で、FPSプレイヤーにとって理想的な反応速度と操作精度を実現しています。
65%レイアウトを採用することで、コンパクトながら矢印キーやファンクションキーを確保し、ゲームだけでなく日常使いにも適した設計になっています。
一方で、XDAプロファイルのキー形状には慣れが必要であり、チルトスタンドがないため角度調整ができない点は人によってはデメリットとなるかもしれません。
ソフトウェアのUIには改善の余地があるものの、カスタマイズの自由度は高く、ライティングやマクロ設定も豊富に用意されています。
高級感のあるデザインと先進的な機能を兼ね備えたこのキーボードは、特にFPSプレイヤーや新しい使用感を求めるユーザーにとって魅力的な選択肢となるでしょう。デザイン性、機能性、実用性のバランスが取れたこのモデルは、ゲーミングキーボードの新たな可能性を感じさせる一台です。
あなたのプレイスタイルに合った設定を見つけて、最高のパフォーマンスを発揮してみてください。
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