この記事は2024年に公開された内容です
BenQ 「ZOWIE U2」は、ゲーミングマウス市場で長年の実績を持つZOWIEブランドの最新モデルです。
従来のZAやFKシリーズの無線版が登場するのではと予想されていた中、まったく新しいシェイプのワイヤレスゲーミングマウスとして発表されました。
ZOWIEといえば、競技シーンで高い評価を得ているECシリーズやSシリーズなどの形状に定評がありますが、今回の「U2」はそのどれとも異なる独自のデザインを採用しています。
人間工学に基づいた左右対称形状で、掴み持ちに特化した設計となっているのが特徴です。
また、ZOWIEとしては珍しく、初登場時からワイヤレスモデルとしてリリースされている点も注目に値します。
重量は約60gと、穴なしボディでありながら非常に軽量に仕上げられています。
センサーにはPAW3395を採用し、高精度なトラッキング性能を備えています。
さらに、専用の「エンハンスドワイヤレスレシーバー」によって安定した接続を実現し、充電ドックとしての機能も兼ね備えているため、利便性も向上しています。
この記事では、そんな「ZOWIE U2」のデザインや形状、使用感、接続性などを詳しくレビューしていきます。
ZOWIEファンはもちろん、新しい形状のゲーミングマウスを探している方にも参考になる内容となっています。

BenQ 「ZOWIE U2」の特徴

項目 | 仕様・詳細 |
---|---|
形状 | 左右対称型(掴み持ち向け) |
寸法 | 長さ 124mm × 幅 65mm × 高さ 38mm |
重量 | 約 60g |
コーティング | マットコーティング(グリップ力高いが汚れやすい) |
センサー | PixArt PAW3395 |
DPI設定 | 400 / 800 / 1000 / 1200 / 1600 / 3200 / 6400 / 12000 |
最大速度 | 650 IPS |
最大加速度 | 50G |
リフトオフディスタンス(LOD) | 3段階調整可能 |
ポーリングレート | 125Hz / 500Hz / 1000Hz |
接続方式 | 2.4GHzワイヤレス(USBレシーバー使用) |
レシーバー | エンハンスドワイヤレスレシーバー 付属 |
バッテリー持続時間 | 約 70時間(1000Hz設定時) |
充電時間 | 約 2時間 でフル充電 |
充電方法 | USB Type-Cケーブル or エンハンスドワイヤレスレシーバー |
クリックスイッチ | Huano Transparent Blue-Pink Dot |
ソール(マウスフィート) | PTFE素材(厚さ0.5mm) |
専用ソフトウェア | 不要(ZOWIE伝統のドライバーレス設計) |
BenQ 「ZOWIE U2」は、これまでのZOWIEマウスとは一線を画す新しい形状と設計を採用したゲーミングマウスです。
これまでのZOWIE製品と比べて、形状、質感、重量バランス、接続方式など、さまざまな面で進化が見られます。
ここでは、「U2」の特徴を細かく解説していきます。
新形状のデザインとシェイプ
「U2」はZOWIEが開発した新しい左右対称型のゲーミングマウスで、主に「掴み持ち」を意識した設計になっています。
これまでのSシリーズやZAシリーズとは異なり、前方部分が細くなっているのが特徴で、特に指先の可動域を広く取れるようになっています。
形状のポイントとして、以下の点が挙げられます:
- 左右対称形状ながら、わずかに右利き向けのデザイン
「U2」は完全な左右対称ではなく、親指が当たる部分にくぼみを設けることで、より自然なグリップ感を実現しています。特に親指の位置が適切にフィットするため、掴み持ちをする際に安定感が増します。 - サイドのカーブが独特で、くびれが深い
側面のカーブが強調されており、親指と小指でしっかりとホールドできる設計になっています。このデザインにより、無理に力を入れずとも安定してマウスを保持できるため、長時間の使用でも疲れにくい構造です。 - サイズはミディアムクラス(Mサイズ)
「U2」の寸法は 長さ124mm × 幅65mm × 高さ38mm で、一般的なミディアムサイズのマウスに分類されます。G PRO X SUPERLIGHTと比較するとやや小ぶりに感じるものの、掴み持ちに最適なバランスを備えています。 - 「OP1 We」に似た形状
形状の印象としては、Endgame Gearの「OP1 We」に近いですが、後部が丸みを帯びており、よりしっかりと手に収まる設計です。
この独特な形状により、従来のZOWIE製品にはなかったフィット感を実現し、特に掴み持ちプレイヤーには最適なデザインとなっています。
コーティングの質感と耐久性
ZOWIEのマウスといえば、表面のコーティングの品質が高いことで有名ですが、「U2」もその伝統を受け継いでいます。
- マットコーティングを採用
表面にはマットな質感のコーティングが施されており、手汗をかいても滑りにくく、安定したグリップを維持できます。特に掴み持ちをする際に指先がしっかりと固定されるため、安定性が向上します。 - グリップ性能が高いが、汚れやすい
一方で、このコーティングは汚れが付きやすく、指紋や皮脂が目立ちやすい点もあります。長期間使用する場合は、こまめなクリーニングが必要になります。 - 高い耐久性
マウスシェル自体の強度が高く、側圧をかけても歪みが少ないため、激しい操作をしても安心して使用できます。また、クリック時の剛性もしっかりしており、安定した操作感を維持できる設計です。
軽量化されたボディとバランス
ZOWIEのワイヤレスマウスとしては、EC3-CWが76gだったのに対し、「U2」は 約60g と大幅な軽量化が図られています。
- 穴なしシェルで60gの軽量設計
最近の軽量マウスは、ハニカム構造(穴あきデザイン)を採用することが多いですが、「U2」は穴なしシェルのまま60gという軽さを実現しています。これにより、マウスの剛性を維持しつつ、軽量化を実現しています。 - 重量バランスの最適化
重心位置は センサー付近の中央 に配置されており、持ち上げたときのバランスが非常に良好です。実際に測定してみても、公称値の60gに近い 実測61.5g となっており、体感としてもほぼそのままの重量感があります。 - 軽量ながらも安定した操作感
軽量なマウスは時に制御しづらくなることがありますが、「U2」はグリップ幅の設計とサイドのくびれによって、安定した操作が可能です。特に、手を動かす際の負担が軽減されるため、長時間のプレイでも疲れにくいです。
「ZOWIE U2」概要のまとめ
「ZOWIE U2」は、新しい形状と設計により、従来のZOWIE製品とは異なる魅力を持つゲーミングマウスです。
- 掴み持ち向けの左右対称デザインを採用
- 指がフィットしやすいサイドのくびれが特徴的
- マットコーティングでグリップ感が高いが、汚れが目立ちやすい
- 穴なしシェルながら約60gの軽量設計
- センサー中央付近のバランスが良く、操作が安定する
これらの特徴により、特に 掴み持ちユーザー にとって非常に魅力的な選択肢となっています。
BenQ 「ZOWIE U2」のパフォーマンスと使用感

BenQ 「ZOWIE U2」は、単なる新形状のゲーミングマウスではなく、実際のパフォーマンス面でも非常に優れた設計がなされています。
高精度なセンサー、直感的なクリック感、最適化されたボタン配置など、プレイヤーの動きを最大限に引き出せる仕様になっています。
ここでは、「U2」の使用感と実際のパフォーマンスについて詳しく解説していきます。
PAW3395センサーの精度と追従性
「U2」に搭載されている PixArt PAW3395 は、現行のゲーミングマウスにおいて最高峰のセンサーのひとつとされています。
これは、旧型の PAW3370 からの進化版で、より正確なトラッキング性能と低消費電力を実現したモデルです。
PAW3395のスペック
- 最大 26,000 DPI まで対応(U2では4800/800/1000/1200/1600/3200/6400/12000のプリセット)
- 最大 650 IPS(Inches Per Second)
- 50G の加速度耐性
- モーションシンク技術に対応(より精密なトラッキング)
このスペックからも分かる通り、どんなに素早いマウス操作でも正確に追従 する能力を持っています。
FPSゲームなどの高速な動きでも、スムーズで遅延のないトラッキングが可能です。
センサーの位置とバランス
「U2」のセンサー位置は 本体の完全な中央 に配置されています。
従来のZOWIE製品(ZAやFKシリーズ)は、やや後方寄りにセンサーが配置されていましたが、「U2」ではバランスを最適化するために真ん中に配置されています。
メリット:
- マウスの動きを直感的に制御しやすい
- 縦方向、斜め方向のトラッキングがスムーズ
- 低DPIでの精密エイム時に安定感がある
また、リフトオフディスタンス(LOD)は 3段階調整可能 で、ユーザーの好みに合わせて最適な設定にすることができます。
低LOD設定にすると、マウスを持ち上げた際の不要なカーソル移動を抑えられるため、FPSゲーマーには特に便利です。
クリック感とボタン配置の工夫
「U2」のメインボタンには Huano Transparent Blue-Pink Dot(トランスペアレント・ブルーピンクドット) のスイッチが採用されています。
ZOWIEの従来モデルでは Huano Blue Dot が使われていましたが、「U2」では新しいスイッチに変更されています。
クリック感の特徴
- 押下圧は 普通〜やや軽め(力を入れずにパチパチと押せる)
- ストロークは 浅め(タップ撃ちと連射の打ち分けがしやすい)
- クリックの反発感が適度にあり、違和感なく操作できる
- ボタンを押す位置によって、やや硬さが変化する(先端にいくほど硬め)
特にタップ撃ちを多用するFPSプレイヤーにとっては、反発感がちょうどよく、素早い射撃が可能になります。
ストロークが深すぎず、かといって浅すぎもしない絶妙なバランスになっているため、多くのプレイヤーに適した仕様です。
サイドボタン
- 押し込みの硬さは標準的(誤入力しにくい)
- プリトラベル・ポストトラベルがほぼゼロ(瞬時に反応)
- 配置が絶妙で、親指の関節を曲げすぎずに押せる
サイドボタンは、大きめで押しやすく、反応速度も非常に速いです。
親指の自然な位置にフィットするように設計されており、意識しなくてもすぐにアクセスできるのが強みです。
スクロールホイールとサイドボタンの操作性
ZOWIEのスクロールホイールは、独特のゴリゴリ感(クリック感が強いスクロール)が特徴ですが、「U2」でもこのフィードバックを継承しつつ、さらに改良が加えられています。
スクロールホイールの特徴
- 24段階の光学式スクロール
- 回転は軽めだが、クリック感が強い
- 動作音は従来よりやや静か
- ホイールクリックの押し込みが適度な硬さで、誤爆しにくい
スクロールの軽さとクリック感の強さのバランスが取れており、スムーズなスクロール操作が可能になっています。
特に、武器の切り替えやスクロールジャンプを多用するプレイヤーにとっては、意図しない誤作動が少なくなり、使いやすい仕様です。
クリックレスポンスの調整
「U2」では、クリックの応答速度を 「ファスト」 と 「ノーマル」 の2種類から選択可能です。
測定結果として、クリック遅延は以下の通りでした:
モード | 平均クリック遅延 |
---|---|
ノーマル | 約8.6ms |
ファスト | 約4.4ms |
最近の超高速ゲーミングマウス(Razer Viper 8KHzやLogitech G PRO X Superlight 2)と比べると、「U2」のクリック遅延はやや遅めですが、一般的な用途であれば問題なく使えるレベルです。
特にスラムクリック(連続クリック)が発生しにくいため、安定した操作が可能になります。
パフォーマンスと使用感まとめ
「ZOWIE U2」は、センサー、クリック感、スクロールホイールの各要素において、高いパフォーマンスを発揮するゲーミングマウスです。
- PAW3395センサー搭載で正確なトラッキングと低消費電力を実現
- センサー位置が中央に配置され、より直感的な操作が可能
- クリック感は適度な反発力があり、タップ撃ちや連射の打ち分けがしやすい
- サイドボタンは押しやすく、誤爆しにくい絶妙な配置
- スクロールホイールのクリック感が改良され、操作性が向上
- クリックレスポンスの調整が可能で、より素早い入力ができる
このように、「ZOWIE U2」は 掴み持ちプレイヤー や 高精度なエイムを求めるFPSゲーマー に最適なゲーミングマウスです。
BenQ 「ZOWIE U2」のバッテリーと接続性

BenQ 「ZOWIE U2」は、ZOWIEブランドとしては比較的珍しい 完全ワイヤレス のゲーミングマウスです。
ワイヤレスであることによる利便性の向上はもちろん、接続の安定性やバッテリー持続時間にも配慮された設計がなされています。
さらに、エンハンスドワイヤレスレシーバー を搭載することで、ワイヤレスマウス特有の遅延や不安定さを極限まで抑えています。
ここでは、「U2」のバッテリー性能と接続性について詳しく解説していきます。
充電ドックとエンハンスドワイヤレスレシーバー
「U2」には、通常のUSBワイヤレスレシーバーに加えて エンハンスドワイヤレスレシーバー が付属しています。
これは、通常のUSBレシーバーよりも接続の安定性を向上させる特別な仕様のレシーバーです。
エンハンスドワイヤレスレシーバーの特徴
- 電波の受信方向を最適化 し、より安定した通信を実現
- マウスの動作をよりスムーズに し、遅延を最小限に抑える
- 充電ドックとしても使用可能 で、マウスを置くだけで充電が開始
このレシーバーは、充電ドックとしての役割も兼ねているため、ケーブルを抜き差しする手間を省くことができます。
マウスをスタンドに置くだけで自動的に充電が始まるため、「充電を忘れてしまう」といった問題を解決してくれます。
また、エンハンスドワイヤレスレシーバーは 電波の受信方向を最適化 することで、通常のワイヤレスレシーバーよりも安定した接続を可能にします。
特に、ワイヤレスマウスにありがちな「一瞬だけ動作が途切れる」といった不安定さを軽減してくれるのがポイントです。
バッテリー持続時間と充電速度
「U2」のバッテリーは、約70時間 の連続使用が可能とされています(1000Hzのポーリングレート設定時)。
これは、一般的なワイヤレスゲーミングマウスと比較して 標準的なバッテリー持続時間 です。
バッテリー性能の詳細
設定 | 連続使用可能時間 |
---|---|
1000Hz | 約70時間 |
500Hz | 約90時間 |
125Hz | 約100時間以上 |
低いポーリングレートで使用すればバッテリー持ちが向上するため、ゲーム以外の用途では 500Hzや125Hz に設定することで、より長時間の使用が可能になります。
また、フル充電までにかかる時間は約2時間 で、比較的短時間でバッテリーを回復できます。
これはエンハンスドワイヤレスレシーバーの充電機能が効率的に動作しているためで、充電を忘れがちなユーザーでも安心して使える設計になっています。
ポーリングレートと応答速度の比較
「U2」は、125Hz / 500Hz / 1000Hz の3段階のポーリングレート設定が可能です。
ポーリングレートとは、マウスがPCに対してどれくらいの頻度でデータを送信するかを示す数値で、高いほど反応速度が速くなります。
ポーリングレートの影響
ポーリングレート | 応答速度(理論値) | バッテリー持続時間への影響 |
---|---|---|
1000Hz | 1ms | 消費が最も大きい(約70時間) |
500Hz | 2ms | 消費がやや少ない(約90時間) |
125Hz | 8ms | 最もバッテリー持続(100時間以上) |
1000Hzでは最も速い応答速度を実現できますが、その分バッテリーの消費が激しくなります。
とはいえ、ゲーミング用途であれば 1000Hzの設定が基本 となるため、実質的には70時間のバッテリー持続時間が標準値となるでしょう。
また、クリック遅延(レスポンス時間)についても、1000Hz時に約 4.4ms という測定結果が出ており、他の競合製品と比べても優秀な数値です。
競合製品との比較
製品 | クリック遅延(1000Hz設定時) |
---|---|
ZOWIE U2 | 約4.4ms |
Logicool G PRO X Superlight 2 | 約3.2ms |
Razer Viper V2 Pro | 約3.5ms |
「ZOWIE U2」は、LogcoolやRazerの最新ゲーミングマウスに比べると若干の遅延がありますが、一般的なプレイヤーにとっては ほぼ体感できないレベル です。
また、ZOWIEはソフトウェアを必要としない プラグ&プレイ 仕様のため、設定が簡単であることもメリットの一つです。
バッテリーと接続性まとめ
「ZOWIE U2」のバッテリー性能と接続性は、現代のワイヤレスゲーミングマウスの基準をしっかりと満たしながら、ZOWIEならではの安定性と使いやすさを備えています。
- エンハンスドワイヤレスレシーバー により、安定した接続と充電機能を両立
- バッテリー持ちは約70時間(1000Hz設定時)で、実用的な長時間駆動
- フル充電まで約2時間 と、比較的短時間での充電が可能
- 1000Hz / 500Hz / 125Hzの3段階のポーリングレート設定が可能
- 競合製品と比較しても遜色のないクリック遅延(約4.4ms)
特に、充電ドックとしても機能するエンハンスドワイヤレスレシーバー の存在は、ワイヤレスマウスを使う上での利便性を大きく向上させています。
「充電の手間を省きたい」「安定した接続を重視したい」と考えているユーザーにとって、非常に魅力的な選択肢となるでしょう。
BenQ 「ZOWIE U2」を使用した私の体験談・レビュー

「ZOWIE U2」を実際に使用してみて、これまでのZOWIEマウスとは異なる新しい魅力を感じました。
特に、掴み持ちに最適化された形状、軽量ながら剛性感のあるボディ、そしてワイヤレス化による利便性の向上が大きなポイントです。
ここでは、筆者が実際に FPS(ファーストパーソン・シューティング)ゲーム を中心にU2を使用した際の体験談を詳しく紹介します。
掴み持ちとの相性が抜群に良い
筆者は普段、掴み持ちをメインに使用しており、これまで ZOWIE ECシリーズ を愛用してきました。
しかし、「U2」を試したところ、ECシリーズよりもさらに掴み持ちに特化した設計になっていると感じました。
特に、サイドのくびれが深いデザイン により、親指と小指のフィット感が抜群に良く、自然にマウスをホールドできます。
実際にApex LegendsやVALORANTをプレイしてみると、エイム時の安定感が非常に高く、細かいマイクロアジャスト(微調整)がしやすいのが印象的でした。
また、通常の掴み持ちだけでなく、「つまみ持ち」にも適していると感じました。
「U2」は前方が細めのデザインになっているため、指先の可動域が広がり、より自由度の高い動きが可能になります。
軽量なのに安定感がある操作性
「U2」の重量は 約60g ですが、実際に使用してみると「軽すぎる」と感じることはなく、むしろ適度な重みがあるおかげで安定感が増しているように思いました。
例えば、Logicoolh G PRO X SUPERLIGHT 2(約60g)やRazer Viper V2 Pro(約58g)は、超軽量な分、慣れるまでに時間がかかることがあります。
しかし、「U2」は重量バランスが センサー付近の中央に配置 されており、意図しないブレが発生しにくいため、使い始めからスムーズに操作できました。
また、DPIを 800 / 1600 に設定し、ローセンシ~ミドルセンシでプレイしてみたところ、特にリフトオフディスタンス(LOD)が低いため、意図しないカーソル移動が起こりにくいことも確認できました。
クリック感とボタン配置の良さ
「U2」のメインボタンは Huano Transparent Blue-Pink Dot というスイッチを採用しており、クリックの感触がZOWIEの従来モデルとは少し異なります。
特に ストロークが浅めで、軽い力でパチパチ押せる ので、タップ撃ち(単発射撃)やバースト射撃が非常にやりやすかったです。
また、サイドボタンの位置が絶妙で、親指を大きく動かさずに押せるのが良い点でした。ボタン自体の押し込みも程よい硬さがあり、FPS中に誤爆することがほとんどありませんでした。
スクロールホイールに関しては、ZOWIE伝統の 「ノッチ感のある24段階スクロール」 が健在ですが、個人的には回転がやや軽くなったことで、より快適に操作できるように感じました。
ワイヤレス接続の安定感と充電の手軽さ
筆者は、これまで ZOWIEの有線マウス(EC2、FK2、S2) をメインで使用してきたため、ZOWIEのワイヤレスマウスには正直なところ少し不安がありました。
しかし、「U2」は エンハンスドワイヤレスレシーバー のおかげで、接続が非常に安定しており、有線マウスと遜色ないレスポンスを感じました。
また、このレシーバーは 充電ドックとしても機能する ため、ゲームをプレイしないときはスタンドに置くだけで充電が完了します。
これにより、バッテリー切れの心配がほぼゼロ になった点は非常に便利でした。
充電持続時間に関しても、1000Hzの設定で約70時間 使えるため、筆者のように 毎日2~3時間プレイするゲーマーでも1週間に1回の充電で済む のは大きなメリットです。
使ってみた感想まとめ
「U2」を実際に使用してみた結果、以下の点が特に優れていると感じました。
- 掴み持ちに最適な形状:サイドのくびれが深く、指先のフィット感が抜群
- 軽量ながらバランスが良い:持ちやすく、意図しないブレが発生しにくい
- クリック感が快適:ストロークが浅めで、素早いタップ撃ちがしやすい
- サイドボタンが押しやすい:誤爆が少なく、適度な押し込み感
- ワイヤレスの接続安定性が高い:エンハンスドワイヤレスレシーバーの効果が大きい
- 充電が非常に便利:置くだけで充電できるドック機能付き
特に 掴み持ちをするゲーマーにとって、ほぼ理想形 のマウスといえる完成度でした。
BenQ 「ZOWIE U2」に関するQ&A

BenQ 「ZOWIE U2」に関して、よく聞かれそうな質問とその回答をまとめました。
「ZOWIE U2」はどんなゲーマーにおすすめですか?
「ZOWIE U2」は 掴み持ち(Claw Grip) に特化した形状のため、掴み持ちをメインで使うFPSゲーマーに特におすすめです。また、ワイヤレスの利便性を求めつつ、有線マウスのような安定性を求めるプレイヤーにも最適です。
「ZOWIE U2」はかぶせ持ちにも向いていますか?
「ZOWIE U2」はやや小ぶりな形状で、掴み持ち向けに設計されているため、深めのパームグリップ(かぶせ持ち)にはあまり向いていません。ただし、手が小さい人であればパームグリップでも快適に使える可能性があります。
「ZOWIE U2」のセンサー性能はどのくらい優れていますか?
「ZOWIE U2」はPixArt PAW3395 センサーを搭載しており、最大 26,000 DPI、650 IPS、50Gの加速度耐性 を備えた 業界最高レベルのセンサー です。トラッキング精度が非常に高く、どんなゲームでも安定した操作が可能です。
「ZOWIE U2」のバッテリー持ちはどれくらいですか?
ポーリングレート1000Hzの設定時で 約70時間 の連続使用が可能です。ポーリングレートを500Hzや125Hzに下げると、より長時間の使用ができます。
充電方法はどのようになっていますか?
「ZOWIE U2」の充電方法は2つあります:
- USB Type-Cケーブル を直接接続して充電
- エンハンスドワイヤレスレシーバー(充電ドック) にマウスを置くだけで充電
特に 充電ドックを使えば、プレイ後に置くだけで充電が完了 するため、バッテリー切れの心配がありません。
ワイヤレス接続の安定性はどうですか?
「ZOWIE U2」には エンハンスドワイヤレスレシーバー が付属しており、通常のワイヤレスレシーバーよりも 接続の安定性が向上 しています。これにより、有線マウスと遜色のないレスポンスを実現し、遅延や接続の途切れが発生しにくくなっています。
「ZOWIE U2」のクリック感はどんな感じですか?
メインボタンには Huano Transparent Blue-Pink Dot(ブルーピンクドット) スイッチが採用されており、
- 軽めのクリック感 で、タップ撃ちがしやすい
- ストロークが浅め で、素早い連射が可能
- 押す位置によって若干の硬さの違いがある
といった特徴があります。クリック感は「ZOWIEらしいソリッドな押し心地」で、競技向けの調整がされています。
スクロールホイールの回し心地は?
ZOWIE伝統の 「24段階の光学式スクロールホイール」 を採用しており、
- クリック感がしっかりしている
- やや軽めの回転だが、スクロールの段差が明確
- 動作音は従来より静かになった
という特徴があります。スクロールホイールのしっかりとしたフィードバックを求める人に適しています。
ポーリングレートの調整は可能ですか?
「ZOWIE U2」は 125Hz / 500Hz / 1000Hz の 3段階のポーリングレート に対応しており、裏面のボタンで簡単に切り替えが可能です。
「ZOWIE U2」にはソフトウェアが必要ですか?
「ZOWIE U2」は ZOWIE伝統の「ドライバーレス設計」 を採用しているため、ソフトウェアなしで使用可能 です。DPIやポーリングレートの変更は、マウスのボタンで直接調整できます。
BenQ 「ZOWIE U2」レビューのまとめ

BenQ 「ZOWIE U2」は、ZOWIEの長年のノウハウを活かしつつ、全く新しい形状とワイヤレス技術を採用した革新的なゲーミングマウスです。
特に、掴み持ちに最適なデザイン、安定したワイヤレス接続、ZOWIEならではの剛性感のある作り が特徴的で、競技シーンにおいても十分に通用する性能を備えています。
ここでは、「U2」の全体的な評価をまとめ、どのようなユーザーにおすすめできるのかを考察していきます。
「ZOWIE U2」の長所と短所
「U2」を実際に使用し、様々な観点から評価した結果、以下のような 長所(メリット)と短所(デメリット) が見えてきました。
✅ 長所(メリット)
- 掴み持ちに最適な形状
- サイドのくびれが深く、指先のフィット感が抜群
- 縦方向・斜め方向の動きがスムーズで、精密なエイムがしやすい
- OP1 WeやECシリーズと比較して、よりコンパクトで扱いやすい
- 穴なしボディで60gの軽量設計
- ZOWIEマウスの中で最も軽量なモデル
- 重心がセンサー付近にあり、ブレが少ないため安定感がある
- 高性能なPixArt PAW3395センサーを搭載
- 最高クラスのトラッキング精度と低消費電力
- 1000Hzのポーリングレートで、遅延のないスムーズな操作が可能
- クリック感が向上し、タップ撃ち・連射がしやすい
- Huano Transparent Blue-Pink Dotスイッチ採用で、軽快なクリック感
- サイドボタンの配置が絶妙で、誤爆しにくい設計
- ワイヤレス接続の安定性が高い
- エンハンスドワイヤレスレシーバー により、接続が極めて安定
- 有線マウスと遜色のないレスポンスを実現
- 充電の利便性が高い
- エンハンスドワイヤレスレシーバーが充電ドックとして機能
- 置くだけで充電でき、バッテリー切れの心配が少ない
- ソフトウェア不要のプラグ&プレイ仕様
- ZOWIE伝統のドライバーレス設計 で、設定が不要
- PCに接続するだけで、すぐに使用できる
❌ 短所(デメリット)
- 汚れやすいマットコーティング
- グリップ力が高い反面、指紋や皮脂が目立ちやすい
- こまめな清掃が必要
- クリックの硬さがやや不均一
- メインボタンの押す位置によって、若干の硬さの違いがある
- 先端部分ほどクリックが重め
- スクロールホイールの音がやや大きい
- 24段階のスクロールはしっかりとしたクリック感があるが、回転音が気になる場合がある
- 1000Hz以上のポーリングレートに非対応
- 競合製品(Razer Viper V2 Proなど)は4000Hzや8000Hzに対応
- 超高速レートを求めるユーザーにはやや物足りない
- 価格がやや高め
- ZOWIEのマウスは基本的に耐久性が高い分、価格がやや高め
- ワイヤレス&高性能センサー搭載のため、比較的高価(約20,000円前後と予想)
「ZOWIE U2」はどんな人におすすめか?
以上のメリット・デメリットを踏まえると、「U2」は以下のようなユーザーに最適なゲーミングマウスと言えます。
✅ 「ZOWIE U2」が最適なユーザー
- 掴み持ちのゲーマー
- 深めの掴み持ちにフィットする形状で、安定感抜群
- 繊細なエイム操作を求めるFPSプレイヤーに最適
- 有線マウスの操作感が好きなワイヤレス派
- 有線に近いレスポンスを実現したワイヤレス接続
- 充電ドック付きで、有線の手間なく使える
- ZOWIEの従来モデル(EC / FK / ZAシリーズ)を愛用している人
- ZOWIEらしい剛性感のある作りと、高品質なボタン配置
- ただし、従来のECシリーズのようなパームグリップ向けではないので注意
- ソフトウェア不要で、すぐに使えるマウスを求める人
- ZOWIE伝統の 「プラグ&プレイ」設計 により、余計な設定が不要
- PCに接続するだけで、すぐに使用可能
BenQ 「ZOWIE U2」レビューの総括
項目 | 評価 |
---|---|
形状・フィット感 | ★★★★★(掴み持ちに最適) |
重量バランス | ★★★★★(60gでバランス良し) |
クリック感 | ★★★★☆(わずかに硬さのばらつきあり) |
センサー性能 | ★★★★★(PAW3395搭載で最高クラス) |
ワイヤレス接続 | ★★★★★(エンハンスドレシーバーが優秀) |
バッテリー持ち | ★★★★☆(70時間で標準レベル) |
スクロールホイール | ★★★☆☆(やや音が大きい) |
価格 | ★★★☆☆(やや高価) |
BenQ 「ZOWIE U2」は、掴み持ちに特化した新形状と高い操作性を兼ね備えたワイヤレスゲーミングマウスです。
軽量ながらも剛性のあるボディ、最新のPAW3395センサーによる高精度なトラッキング、エンハンスドワイヤレスレシーバーによる安定した接続性が特徴で、競技シーンにおいても十分に通用するスペックを誇ります。
特に、ZOWIEらしいシンプルな設計とソフトウェア不要のプラグ&プレイ仕様は、余計な設定をせずにすぐに使いたいプレイヤーにとって大きな魅力となるでしょう。
従来のZOWIE製品と異なり、ワイヤレス化と軽量設計を両立しながらも、操作の安定感や精密なエイムを損なわない絶妙なバランスが取られています。
充電ドックとしても機能するレシーバーの利便性、誤爆しにくいボタン配置、適度なクリック感など、細部にわたるこだわりも見逃せません。
掴み持ちをメインにプレイするFPSゲーマーや、安定したワイヤレス接続を求めるユーザーにとって、「U2」は最良の選択肢のひとつと言えるでしょう。
ZOWIEが培ってきたノウハウが詰まったこの一台が、あなたのゲームプレイをより快適なものにしてくれるはずです。

・Logicool 「G Pro X Superlight 2」 レビュー|8000Hz対応の最強ゲーミングマウスを徹底解説!
・BenQ 「ZOWIE EC-CW」シリーズ徹底レビュー|ワイヤレス性能・エルゴノミクス設計を徹底検証(EC1-CW / EC2-CW / EC3-CW)
・Razer 「DeathAdder V3 Pro」の特徴と使用感を徹底レビュー|4000Hz対応の究極マウス
・Endgame Gear 「OP1we」徹底レビュー!軽量&細身で掴み持ち最適なゲーミングマウスの実力とは?
・Endgame Gear 「XM2we」徹底レビュー!軽量&ワイヤレスで掴み持ち最適なゲーミングマウス
・VAXEE 「ZYGEN NP-01S Wireless」を徹底レビュー!つかみ持ちに最適な高性能ワイヤレスマウス
・Ninjutso 「Sora V2」レビュー|超軽量39gの穴なしゲーミングマウスの実力とは?
・Lamzu 「MAYA」徹底レビュー!超軽量45gの最強ゲーミングマウスの実力とは?
・ゲーミングマウスとは?普通のマウスとの違いと選び方・寿命まで徹底解説!