ついにロジクールが“本気”を出した。
Logicool 「G515 RAPID TKL」は、同社が満を持して投入したラピッドトリガー搭載・ロープロファイル設計の次世代ゲーミングキーボードです。
ここ数年、ロジクールのキーボードは堅実ながら革新性に欠けるという声もありましたが、この「G515 RAPID TKL」はその評価を一変。
薄型・軽量ながらも高速入力性能を備えた本格派モデルとして注目されています。
磁気式アナログスイッチによって0.1mm単位の反応点調整が可能となり、瞬時の操作が求められるFPSシーンでも正確な入力を実現。
さらに価格も約2万3,000円と、ハイエンド機としては手の届きやすい設定です。
この記事では、デザイン・打鍵感・カスタマイズ性など多角的に「G515 RAPID TKL」を検証し、従来モデルとの違いや実際の使用感を詳しく紹介していきます。

Logicool 「G515 RAPID TKL」とは?

Logicool 「G515 RAPID TKL」は、ロジクールが新たに打ち出したラピッドトリガー搭載・ロープロファイル設計のテンキーレスゲーミングキーボードです。
薄型で軽量ながらも、磁気式スイッチによる正確な入力と、アクチュエーションポイントを0.1mm単位で調整できる柔軟性を兼ね備えています。
■ 基本スペック一覧
項目 | 内容 |
---|---|
キーレイアウト | 日本語配列・テンキーレス(TKL) |
スイッチタイプ | 薄型磁気式アナログスイッチ |
アクチュエーション調整 | 0.1mm〜2.5mm(0.1mm単位) |
ラピッドトリガー | 対応(調整幅:0.1mm単位) |
ポーリングレート | 1000Hz |
材質 | プラスチックシャーシ+ステンレストッププレート |
キーキャップ | PBT素材/透過印字(WASDのみグレー) |
接続方式 | USB Type-C(有線) |
対応ソフト | Logicool G HUB(LIGHTSYNC対応) |
角度調整 | 2段階チルトスタンド(4°/8°) |
カラー | ブラック/ホワイト |
価格目安 | 約23,000円 |
ロジクールが本気を出した理由
ここ数年のロジクールは堅実なモデル展開が続いていましたが、競技シーンでは他社のラピッドトリガー搭載機が主流になりつつありました。
そこで「G515 RAPID TKL」は、「ロープロファイル × 磁気式スイッチ × ラピッドトリガー」という、これまで存在しなかった組み合わせで登場。
長年培ってきた製品設計力をベースに、以下の3点を実現しています。
- 速さと正確さの両立:
キー入力の反応点を0.1mm単位で調整可能。ストロークも短く、瞬発的な操作に対応。 - 快適な打鍵感:
ロープロファイル設計により、指の移動量が少なく疲れにくい。長時間の作業にも最適。 - 手の届く価格設定:
磁気式スイッチ機としては異例の2万円台前半。コストパフォーマンスも高水準です。
従来モデル(G913・G515)との違い
「G515 RAPID TKL」は、以前のロジクール製薄型キーボード「G913 TKL」「G515 LIGHTSPEED」と比較しても、明確な進化が見られます。
主な進化点:
- キーの安定性が向上
キーの揺れやガタつきがほぼ解消され、より一体感のある打鍵感に。 - アナログ対応の磁気式スイッチを採用
反応点を0.1mm単位で調整可能になり、競技シーンでの精度が大幅向上。 - ソフトウェア制御が強化
G HUBでアクチュエーションやRT設定、SOCD(同時入力処理)まで調整可能。 - デザインの完成度アップ
2トーンカラーや透過印字キーにより、ゲーミングと実用性のバランスが向上。
一方で、改善が望まれる点も存在:
- 0.01mm単位など極端な精度設定は非対応。
- 一部の多機能割り当て(MODタップなど)は未実装。
それでも、実用性・見た目・操作性のトータルバランスでは、明らかに完成度が高まっています。
ピッドトリガーとロープロファイルの融合
「G515 RAPID TKL」の最大の特徴は、薄さと速さの共存です。
ロープロファイル設計によりストローク自体が短く、そこにラピッドトリガー機能が加わることで、従来よりも格段に速いキー反応が可能になりました。
● なぜ「薄い × ラピッドトリガー」が強いのか
- ストロークが短い(約2.5mm)
物理的な移動距離が短く、入力から反応までの時間が短縮。 - 0.1mm単位で反応点を調整可能
プレイスタイルや指の癖に合わせて“最速入力”を作れる。 - リセット距離が極小
キーを離した瞬間に再入力できるため、連打やストップ&ゴーがスムーズ。
● プレイシーン別おすすめ設定
用途 | アクチュエーション設定 | ポイント |
---|---|---|
FPS(Apex / VALORANTなど) | 0.1〜0.3mm | レレレ移動・即入力が快適 |
仕事・タイピング重視 | 1.0〜1.5mm | 誤入力を防ぎつつ打鍵感を確保 |
音楽・リズムゲーム | 0.2〜0.5mm | タイミング入力に最適 |
SOCD(同時入力)設定も対応しており、ゲームタイトルごとの規約に合わせた切替が可能です。
「G515 RAPID TKL」は、薄型の快適さと磁気式スイッチの精度を融合させた新世代モデルです。
「ラピッドトリガーの速さ」と「ロープロの疲れにくさ」を両立し、価格も抑えられたバランス型。
極限まで追求するハイエンド志向のユーザーだけでなく、“初めてのラピッドトリガー”を体験したいゲーマーにも強くおすすめできる1台です。
Logicool 「G515 RAPID TKL」のデザインとビルドクオリティ

「G515 RAPID TKL」のデザインは、「薄さ」と「精密さ」の両立がテーマ。
ロジクールが長年培ってきたビルド技術をもとに、軽量でありながらも安定感のある構造に仕上げられています。
ゲーミング用途としての実用性はもちろん、デスク上での存在感や触り心地の完成度も高く、ロジクールらしい高品質な外観が際立ちます。
洗練された2トーンデザインと軽量構造
外観はシンプルながらも高級感があり、ホワイトとブラックの2色展開。
トッププレートはステンレス調で、下部は軽量なプラスチックを採用した2トーン構造となっています。
- 厚さわずか約22mmのロープロファイル設計で、薄く、すっきりとした印象。
- トッププレート:金属調の質感で、デスクライトの反射も控えめ。
- ボトムケース:樹脂製で軽量だが、ねじれ剛性は高く、たわみが少ない。
- 重量感:軽いながらも、底面のラバーがしっかりしており安定感を確保。
項目 | 内容 |
---|---|
厚み | 約22mm |
カラー | ブラック/ホワイト |
材質 | ステンレス調トップ+樹脂ボトム |
底面構造 | 滑り止めラバー+チルトスタンド |
接続方式 | USB-C(着脱可能ケーブル) |
全体のデザインは、ノートPCのような薄型フォルムとゲーミングらしい直線的ラインを融合した印象。
ローなシルエットがデスクを広く見せる効果もあります。
チルトスタンドと快適な打鍵姿勢
「G515 RAPID TKL」は2段階のチルトスタンドを搭載しており、角度を「約4°/8°」に調整可能です。
ロープロファイル特有の低さとこの角度調整が組み合わさることで、長時間のタイピングやゲームでも手首の疲労を最小限に抑えられるようになっています。
- フラットモード:ノートPC感覚で自然な打鍵姿勢。
- 4°モード:軽い角度がつき、一般的なタイピングに最適。
- 8°モード:キーが見やすくなり、WASD操作中心のFPSにも向く。
また、底面のラバーグリップが大型で、激しい操作中でもキーボードがずれにくくなっています。
さらに手前の高さが低いので、リストレストなしでも快適に使用できるのもロープロファイルならではのメリットです。
WASD配色とライティングのこだわり
「G515 RAPID TKL」のキーキャップはPBT素材の薄型仕様で、表面はややザラつきのあるマットテクスチャ。
印字は透過タイプで、ライトをオンにするとキー文字が柔らかく浮かび上がります。
耐久性・視認性ともに高く、長期間使ってもテカりにくい仕様です。
- WASDキーのみグレー配色で、FPSユーザーが瞬時に位置を把握しやすい。
- LIGHTSYNC RGB対応で、1680万色の発光をG HUBから細かく設定可能。
- エフェクト(波・サイクル・固定色など)を切り替えられ、明るさ・速度・方向も調整可。
- 白筐体×寒色ライト(スカイブルーやシアン)は特に視認性が高い。
特徴 | 内容 |
---|---|
キーキャップ素材 | PBT(透過印字) |
特殊配色 | WASDのみグレー |
発光システム | LIGHTSYNC RGB |
設定ソフト | Logicool G HUB |
打鍵音 | 静かめ(高音の共鳴が少ない) |
打鍵音は軽やかで、内部フォームによる共振抑制設計が施されています。
高音域のカチャつきが少なく、タイピング音が一定のリズムで心地よく響く印象です。
「G515 RAPID TKL」は、デザイン性と機能性を高いレベルで両立させた完成度の高い1台です。
- 薄型のロープロ構造で見た目もミニマル、机上がすっきり。
- チルトスタンドと軽量筐体により、長時間プレイでも快適。
- PBTキーキャップとRGBライトが耐久性・美観の両面を支える。
ロジクールらしい上質な質感に、使いやすさを徹底的に磨き上げた設計。
ゲーミングでもタイピングでも映える、“見せることを前提に作られたプロ仕様キーボード”と言えます。
Logicool 「G515 RAPID TKL」の打鍵感とスイッチ性能

「G515 RAPID TKL」の打鍵感は、ロープロファイルの軽快さと磁気式スイッチの精密な制御性を融合させた新感覚の仕上がりです。
キーストロークは浅く、それでいて反応は鋭く、長時間の使用でも疲れにくい。
「薄くて速い」という相反する要素を高次元で両立した点こそ、本機の最大の特徴です。
新開発「薄型磁気スイッチ」の特性
「G515 RAPID TKL」に採用されているのは、新開発の薄型磁気スイッチ(リニアタイプ)。
一般的なメカニカルスイッチと異なり、金属接点を物理的に押し込む構造ではなく、磁力の変化を読み取って入力を検知します。
特徴とメリット
- 接点がないため、摩耗しにくく高耐久。
長期間の使用でも入力の精度が落ちにくい。 - 荷重変化が少なく、押下が非常にスムーズ。
押し始めから底打ちまで一貫した抵抗感で、タイピングやゲーミングに適している。 - 入力精度が高く、微妙な押し込みも正確に検出。
0.1mm単位の調整が可能で、自分の押下スタイルに完全フィット。
スペック概要
項目 | 内容 |
---|---|
スイッチ方式 | 磁気式(ホールエフェクト方式) |
ストローク | 約2.5mm |
アクチュエーション範囲 | 0.1〜2.5mm(0.1mm刻み) |
荷重感 | 軽め(スッと沈み込む直線的な感触) |
構造 | 薄型設計 × アナログ検知方式 |
つまり、押す力に対して機械的な抵抗を感じにくく、「指が吸い込まれるように沈む」感覚。
従来のメカニカルよりも自然で、軽快な打鍵が味わえます。
アクチュエーションポイントの精度と調整幅
「G515 RAPID TKL」では、アクチュエーションポイント(反応点)を0.1mm単位で調整可能。
さらにラピッドトリガー機能にも対応しており、キーの押下・離しの位置を個別に設定できます。
調整の自由度
- 0.1mm〜2.5mmの範囲で設定可能。
キーごとに反応の深さを変えられるため、誤入力防止や高速入力など用途に応じたチューニングが可能。 - ラピッドトリガーとの組み合わせで、キーの戻り位置(リセットポイント)も自由に調整できる。
これにより、押し直しのレスポンスが格段に速くなる。
シーン別おすすめ設定例
シーン | アクチュエーション | ラピッドトリガー | 特徴 |
---|---|---|---|
FPS(移動・射撃) | 0.1〜0.3mm | 0.1mm | レレレ移動やストップ&ゴーが鋭く反応 |
タイピング | 1.0〜1.5mm | 無効 | 誤入力を防ぎつつ快適なリズム打鍵 |
音ゲー/リズム系 | 0.2〜0.5mm | 0.1mm | 反応の正確さとリズム性を両立 |
「キーごとに深さを変える」ことがポイント。
WASDやスペースなどアクションキーは浅め、EscやDeleteは深めに設定することで、速さと安定性を両立した操作性が手に入ります。
静音性とストロークの短さがもたらす快適さ
「G515 RAPID TKL」は、ロープロファイルならではのストロークの短さと、内部フォーム構造による打鍵音の抑制が見事に調和しています。
静音設計のポイント
- 内部フォームが衝撃音を吸収。
高音域の「カチャカチャ」したノイズをカットし、柔らかい打鍵音を実現。 - プレート剛性の高さにより、キーを強く打っても響きが少ない。
- 打鍵音は“コトコト”寄りの低音傾向。
一般的なメカニカルよりも落ち着いた音で、深夜の使用やオフィスでも安心。
ストロークの短さがもたらすメリット
- 疲労軽減:指の移動量が少ないため、長時間プレイでも手が疲れにくい。
- リズム感のある入力:キーの反応が速いため、打鍵テンポが整いやすい。
- タイピングとの両立:静かで軽いため、ゲームだけでなく文章入力にも適している。
特に白筐体モデルは、LEDの光を柔らかく反射し、夜間の作業環境にも映える設計。
“使って心地よく、見て美しい”——そんな完成度の高い仕上がりです。
「G515 RAPID TKL」の打鍵体験は、単なる薄型ゲーミングキーボードの域を超えています。
磁気スイッチの滑らかさと0.1mm単位の精密調整、そして静音かつ軽快なフィードバック。
これらが組み合わさることで、「速く・正確に・静かに」という理想的な操作感を実現。
まさにロジクールが誇る“次世代ロープロファイルスイッチの完成形”といえるでしょう。
Logicool 「G515 RAPID TKL」のG HUBによる高度なカスタマイズ

「G515 RAPID TKL」を最大限に活かすためには、Logicool専用ソフト「G HUB」の活用が欠かせません。
このツールを使えば、ライティング・キーリマップ・アクチュエーション調整・拡張入力設定まで、細部にわたって自分好みに最適化できます。
LIGHTSYNC(ライティング設定)
G HUBの「LIGHTSYNC」タブでは、LEDの色・発光効果・速度・方向・明るさなどを自由にカスタマイズできます。
白モデルと黒モデルで光の印象が変わるため、環境に合わせた調整が効果的です。
主なカスタマイズ項目
- 発光モード:固定色/波/呼吸/カラーサイクル など
- 方向・動き:水平・垂直・ランダムなどを選択
- 明るさ:20〜60%程度で反射を抑え、目に優しい光に調整
使用シーン | おすすめ設定 | 理由 |
---|---|---|
作業時 | 固定色(白・薄青)× 明るさ30% | 目が疲れにくく、視認性が高い |
ゲーム時 | ウェーブ/カラーサイクル × 明るさ60% | 没入感を演出 |
夜間 | 固定色(寒色系)× 明るさ20% | 暗所でも落ち着いた印象 |
G HUBはアプリごとにプロファイルを作成でき、ゲーム起動時に自動で配色を切り替えることも可能です。
キーリマップとラピッドトリガー設定
次に、「割り当て」タブではキーリマップ(再配置)やFNレイヤーの編集ができます。
さらに「アナログスイッチ」タブでは、アクチュエーション(反応点)とラピッドトリガー(復帰点)をキーごとに細かく設定可能です。
カスタマイズ手順
- 対象キーを選択
→ ベースまたはFNレイヤーを選び、任意のキーをクリック。 - 機能を割り当てる
→ 他のキーやショートカット、マクロを設定。誤操作防止のため無効化も可能。 - アクチュエーションを調整
→ 押下深さを0.1〜2.5mmの範囲で設定。 - ラピッドトリガーをON
→ 離した瞬間の再入力タイミングを0.1mm刻みで調整。
シーン別おすすめ設定
用途 | アクチュエーション | ラピッドトリガー | 特徴 |
---|---|---|---|
FPS(移動・射撃) | 0.1〜0.3mm | 0.1mm | 最速反応でレレレやストップ&ゴーが滑らか |
タイピング | 1.0〜1.5mm | 無効 | 誤入力を防ぎながらリズミカルな打鍵 |
音ゲー/リズム系 | 0.2〜0.5mm | 0.1mm | 押下・復帰のタイミングが安定 |
よく使うキー(WASDなど)は浅め、誤爆を避けたいキー(EscやCtrl)は深めに設定すると快適です。
拡張機能:SOCD・DKS・ゲームモード
G HUBは、プロゲーマー向けの高精度入力補助機能にも対応しています。
SOCD(同時押し入力制御)
A+Dなどの対向キーを同時押しした際の処理を制御。
- 最後に押したキーを優先
- 左右どちらかを常に優先
- 両方を無効化 などの設定が可能。
競技タイトルによっては制限される場合があるため、大会前は必ず規約を確認しましょう。
DKS(Dual/Multiple Stage Key)
1つのキーに最大4つのアクションを段階的に割り当て可能。
例:
- 軽く押す=歩く
- 深く押す=走る
- 離す=リロード
→ 操作をキー数に依存せず分担できるのが強みです。
ゲームモード
- ゲーム中に無効化したいキー(例:Windowsキー)を指定可能。
- 現状は単一キー対応だが、今後のアップデートで修飾キー+組み合わせ制限にも期待。
メリットと注意点の整理
メリット
- 直感的なUIで設定がわかりやすい
- キー単位でラピッドトリガー・アクチュエーション調整が可能
- アプリごとの自動プロファイル切り替え対応
- DKS・SOCD対応で高精度プレイにも最適
注意点
- 0.01mm単位など極微細な調整は非対応
- 一部タイトルでは拡張機能が制限される可能性あり
- ゲームモードの複合キー無効化は未対応
G HUBを使うことで、「G515 RAPID TKL」は“ただのキーボード”から“戦略的デバイス”へ進化します。
ライト演出の統一、キー挙動の最適化、ラピッドトリガーの調整など、自分の操作感覚を完全に再現できる点が最大の魅力です。
特にFPSやクリエイティブ用途では、「浅く、速く、正確に動くキーボード」という「G515 RAPID TKL」の特性を最大限に引き出してくれるでしょう。
Logicool 「G515 RAPID TKL」を使用した私の体験談・レビュー

実際に「G515 RAPID TKL」を数週間使用してみて、ゲームからタイピング、そしてカスタマイズまで幅広く試した結果、「軽さ・静かさ・応答性のバランスが非常に高い」という印象を持ちました。
ここでは体験を4つの観点から整理して紹介します。
FPSでの使用感:操作の“思考遅延”がなくなる感覚
FPS(ApexやVALORANTなど)で使用したときにまず感じたのは、動きの制御が非常に直感的という点です。
ラピッドトリガーと浅めのアクチュエーション設定により、WASDの切り返しが非常に滑らかに反応しました。
- 0.1〜0.2mm設定の効果:レレレ(横移動)の切り返しが思考と同時に発生するレベル。
- Space/Ctrlの0.3〜0.5mm設定:誤爆が減り、ジャンプやしゃがみの操作精度が上がった。
- 1000Hzポーリングでも違和感なし:理論上は上位機種より劣るが、体感差は感じず。
ゲーム設定例 | アクチュエーション | ラピッドトリガー | 主な用途 |
---|---|---|---|
WASD / Shift | 0.1mm | 0.1mm | 移動の切り返しを最短化 |
Space / Ctrl | 0.4mm | 0.2mm | 誤操作防止 |
数字列 / R / F | 0.8mm | 0.5mm | 安定性重視 |
動きの精度が向上し、リズムを崩さない。特に移動制御のレスポンスが高く、操作が自分の感覚に追従してくる印象でした。
タイピング・執筆作業:疲れにくく、リズムが整う
「G515 RAPID TKL」はゲームだけでなく、長文の入力作業でも優秀です。
ロープロファイル特有の浅いストロークにより、指の動きが最小限で済み、長時間の執筆でも疲れを感じにくいです。
- 1.2〜1.5mm設定でタイプミスが減少。
- スイッチの戻りがスムーズで、リズム感のある打鍵が可能。
- 打鍵音は静かで、「コトッ」と収まるような落ち着いたサウンド。
作業設定例 | アクチュエーション | RT | 効果 |
---|---|---|---|
文字キー | 1.3mm | 無効 | ミスタイプ減少&疲労軽減 |
矢印・補助キー | 0.8mm | 0.5mm | 素早い編集操作が可能 |
特に夜間のタイピングでも周囲への配慮ができ、静音×軽快な操作感が快適でした。
G HUBでの調整・カスタマイズ体験
G HUBを使うことで、自分専用の挙動を作れる感覚が非常に楽しかったです。
ライト演出やキー割り当て、アクチュエーションの深さを組み合わせることで、作業用とゲーム用をワンタッチで切り替えられます。
- プロファイルの自動切替:アプリ起動で即反映されるのが便利。
- キー単位の調整可視化:アクチュエーションを色分けして確認可能。
- オンボード保存:G HUBを立ち上げなくても設定を維持できる。
良かった設定例
- WASDのみ浅め(0.1mm)、その他は1.0mm以上にして操作分離。
- ライトは固定色×30%輝度で目の疲労を軽減。
- Windowsキーを無効化して、ゲーム中の誤爆を防止。
G HUBの操作性は直感的で、数回触るだけで十分理解できる設計でした。
静音性・携行性・細部の気づき
- 軽くて薄いため、外出時に持ち運んで使うのも容易。
- 底面のゴムグリップがしっかり効いており、デスク上での安定感も高い。
- 打鍵音は「トンッ」とした柔らかさで、マイクに乗りにくい。配信や録音環境でも使いやすい。
- ただし、大型キー(EnterやSpace)を端で押すと軽い揺れ音が出る個体差も感じた。
- WASDのグレー配色は実用的だが、統一感を求める人には白キー版も選べるとより理想的。
総合的な感想
良かった点
- ロープロ×ラピッドトリガーの組み合わせが新鮮で快適
- 打鍵感が軽く、長時間作業でも疲れにくい
- 設定次第でゲーム/執筆どちらにも最適化可能
- 静音性とデザイン性の両立
気になった点
- ラピッドトリガー調整が0.1mm単位まで(より細かい調整は不可)
- ゲームモードのカスタム(複合キー無効化)が制限あり
- WASDキーの配色は好みが分かれる
体験のまとめ
「G515 RAPID TKL」を使って感じたのは、ロジクールがようやく“速さと使いやすさ”を両立させたということです。
ラピッドトリガーの反応は鋭く、それでいて扱いやすく、ロープロファイル特有の軽快さと正確性がしっかり融合しています。
ゲーム中の操作が指の動きに自然に追従し、思考とアクションがほぼ同時に繋がる感覚は非常に心地よいものでした。
一方で、タイピング用途でも静音で疲れにくく、長時間の使用に適しています。
G HUBによる設定も直感的で、ライトやキーの挙動を自在に調整できるのも魅力です。
全体として、「G515 RAPID TKL」は“競技性能”と“日常快適性”を見事に両立したキーボードであり、軽さ・速さ・静かさを求めるユーザーに理想的な選択肢だと感じました。
Logicool 「G515 RAPID TKL」に関するQ&A

Logicool 「G515 RAPID TKL」に関して、よく聞かれそうな質問とその回答をまとめました。
「G515 RAPID TKL」はどんなユーザーにおすすめですか?
FPSやTPSなど、素早い操作と精密な入力が求められるゲームをプレイする方に特におすすめです。また、ロープロファイル設計により疲れにくく、仕事や文章入力との兼用にも最適です。ゲーム専用というよりは、「一台で全てをこなしたい人」に向いています。
「G PRO X TKL」との違いは何ですか?
「G PRO X TKL」はクラシックなメカニカルスイッチを採用し、打鍵の反発感と高い耐久性が魅力です。一方で「G515 RAPID TKL」は磁気式スイッチ+ラピッドトリガーを採用し、反応速度と軽さを重視しています。つまり、「G PRO X TKL」が“押し心地重視”、「G515 RAPID TKL」が“応答速度重視”という設計思想の違いがあります。
ラピッドトリガー機能のメリットは何ですか?
キーを完全に戻さなくても再入力できるため、キーリセットの待ち時間を短縮できます。これにより、例えばFPSでのレレレ移動・ストップ&ゴー、リズムゲームでの連打入力がスムーズになります。反応の速さだけでなく、操作のリズムが安定するという点も利点です。
打鍵音はどの程度静かですか?
打鍵音は一般的なメカニカルキーボードよりもかなり静かです。高音のカチャカチャ音が抑えられており、“コトコト”という控えめな音が中心。深夜やオフィス環境でも安心して使えるレベルの静音性があります。
G HUBを使わなくても設定は保持されますか?
はい。G HUBで設定したプロファイルをオンボードメモリに保存できるため、他のPCに接続しても同じ設定で動作します。大会出場や職場での持ち運びでも便利です。
他社製のラピッドトリガー対応キーボードと比べてどうですか?
0.01mm単位の極細調整を持つモデル(例:Wooting 60HE+など)には劣る部分もありますが、「G515 RAPID TKL」は「扱いやすさ」と「価格バランス」に優れています。初めてラピッドトリガーを体験する人にとって、非常に導入しやすい一台です。
ケーブルは着脱式ですか?
はい。USB Type-Cケーブルの着脱式となっています。ケーブル長は約2mで取り回しも良く、交換やメンテナンスも容易です。
長時間使用しても疲れませんか?
ロープロファイル設計による薄型筐体と短ストロークのおかげで、手首や指への負担が少ないです。軽いタッチで入力できるため、長時間プレイや文章作成でも疲れを感じにくい設計です。
角度調整はできますか?
はい。底面には2段階のチルトスタンド(約4°/8°)が搭載されています。フラットすぎると感じる人でも、角度をつけることで手首への負担を軽減できます。特にロープロファイルはもともと低いため、好みに合わせて微調整できる点が快適です。
PBTキーキャップの質感はどうですか?
ややザラッとしたマットな質感で、長時間の使用でもテカりにくいのが特徴です。また、文字が透過するためLEDの光を均一に通し、暗い部屋でも視認性が高いです。打鍵中も滑らず、指先の安定感をしっかり保てます。
他社製のキーキャップは使えますか?
基本的には専用設計(ロープロファイル用)のため、汎用キーキャップとの互換性は限定的です。ただし、「G515 RAPID TKL」のキーステムは標準MX軸に近いため、一部の薄型対応キャップなら交換可能な場合もあります。見た目をカスタマイズしたい場合は、同系統のロジクール製アクセサリを待つのが安全です。
「G515 RAPID TKL」のスイッチは交換できますか?
スイッチはホットスワップ対応ですが、現時点では純正スイッチの単体販売は未定です。交換を前提にするよりも、初期状態のキーをG HUBで調整し、アクチュエーション深度を変えて自分好みにカスタマイズするのが現実的です。
ライティング(LIGHTSYNC)はどのくらい細かく設定できますか?
G HUBでキー単位の発光制御こそできませんが、エリア単位のカスタマイズやカラーウェーブ、呼吸効果など豊富な演出が可能です。白モデルでは寒色(スカイブルーやミント系)との相性が良く、黒モデルでは暖色(オレンジやレッド)が映えます。作業中は控えめな光量に設定すると、目が疲れず集中しやすいです。
ワイヤレス接続には対応していますか?
「G515 RAPID TKL」は有線専用モデルです。ただし、有線ゆえの安定した信号伝達と遅延ゼロの反応性がメリットであり、競技シーンでも安心して使えます。同シリーズの今後の展開として、ワイヤレス版の登場にも期待が高まっています。
「G515 RAPID TKL」を買う決め手になるポイントは?
最も大きいのは、「薄くて速くて静か」という3要素が同時に手に入ることです。キーボードを“ゲーム専用機”としてではなく、日常使い+高性能操作ツールとして求める人に最適です。派手さではなく、実用性と完成度の高さで勝負するキーボードといえるでしょう。
Logicool 「G515 RAPID TKL」レビューのまとめ

Logicool 「G515 RAPID TKL」は、ロープロファイルの快適さに磁気式スイッチ×ラピッドトリガーを組み合わせ、「薄いのに速い」というニーズを現実的な価格帯で満たした1台です。
競技寄りの挙動を狙える一方、静音・軽量・ミニマルな外観で日常利用にも溶け込みます。
極端な超微細調整や一部の上級機能(複合キー無効化など)に余白はあるものの、総合完成度は高く、万人に勧めやすいバランスタイプに仕上がっています。
総評
ここが強い
- 薄型×短ストローク(約2.5mm)で疲れにくくテンポ良い打鍵
- 磁気式+RTにより0.1mm刻みの反応点・復帰点調整が可能
- 静音傾向&PBTキャップで実務/夜間でも扱いやすい
- G HUBでライティング・リマップ・SOCD・DKSまで一括設定
- 2万円台中盤という現実的な価格設定
留意したい点
- ポーリングは1000Hz(8K対応機より数値上は控えめ)
- 0.01mm級の超微細な追い込みは不可
- ゲームモードは主に単体キー無効化(複合ショートカットのブロックは弱め)
向いているユーザー像
- FPS/TPSで機敏な移動制御(レレレ、ストップ&ゴー)を作りたい人
- タイピングもゲームも1台でこなしたい人(静音×軽快)
- 初めてのラピッドトリガー体験を、手頃な価格と堅実な品質で試したい人
- 薄型配列の省スペース性/携行性を重視する人
クイックスタート設定例
用途 | 対象キー | アクチュエーション | ラピッドトリガー | ねらい |
---|---|---|---|---|
FPS機敏 | WASD/Shift | 0.1〜0.2mm | 0.1〜0.2mm | 切り返し最短化 |
FPS安定 | R/E/F/数字列 | 0.6〜1.0mm | 0.4〜0.8mm | 誤爆抑制 |
タイピング | 文字キー | 1.2〜1.5mm | 無効 or 0.8mm | タイポ減&リズム安定 |
共通 | Windowsキー | ― | ― | 無効化で事故防止 |
コツ:役割で深さを分ける。よく使う移動キーは浅く、ミスが痛い機能キーは深く。
購入判断の指針
買い
- 「薄くて速い」を両立したい
- 静音&軽快で配信・オフィスでも使いたい
- 調整は0.1mm単位で十分、価格も抑えたい
再検討
- 8Kポーリングや0.01mm級の超微細調整を必須視する
- ゲームモードでAlt+Tabなど複合操作のブロックを細かく作り込みたい
Logicool 「G515 RAPID TKL」レビューの総括
Logicool 「G515 RAPID TKL」は、単なる新モデルではなく、「薄さ」「速さ」「静かさ」を極限まで洗練させたロジクールの新しい方向性を示すキーボードです。
磁気スイッチによるラピッドトリガーの応答性は、ゲーミングだけでなく、作業やクリエイティブな用途にも心地よい軽快さをもたらします。
さらに、G HUBによる柔軟なカスタマイズ性、堅牢で洗練されたデザイン、長時間使用しても疲れにくいロープロファイル構造など、どの要素をとっても完成度が高く、使うほどに信頼が深まる印象を受けます。
華美な演出よりも「機能美」と「実用性」を重視した設計は、まさにロジクールらしい真面目さと革新の融合といえるでしょう。
「G515 RAPID TKL」は、日常も競技もシームレスにつなぐ、現代のスタンダードキーボードとして長く愛される存在になるはずです。

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