ゲーミングデバイスのトップブランドとして名高いRazer(レイザー)。
そのRazerが送り出すヘッドセットの中でも、現行最高峰とされるモデルが「Kraken V4 Pro」(クラーケンV4プロ)です。
2024年11月の発売以降、「音質がすごい」「振動が新次元」「価格に見合う価値があるのか?」といった声が飛び交い、ゲーマー界隈で大きな注目を集めている本モデル。
特にFPSやバトロワ系のゲームにおいて、“足音がどれだけ正確に聞こえるか” は勝敗を分ける超重要要素ですが、その「定位感」の評価が高く、プロやストリーマーの間でも話題になっています。
また、今回の「V4 Pro」では、Razer独自の「Razer Sensa HDハプティクス」という新たな振動機能が搭載されており、音だけでなく体感としても“ゲームの世界”に没入できる仕様になっています。
さらに、従来のRazer製品と比べてもドライバーの進化や、オーディオインターフェース一体型のコントロールハブ、複数デバイスの同時接続対応など、大幅な機能強化が施されているのも注目ポイント。
しかしその一方で、価格は6万円超というヘッドセットとしてはかなりの高額帯に分類されます。
果たしてその価格に見合うだけのクオリティがあるのか、またどのようなユーザーに最適なのか。
この記事では、実際に使って感じたことをもとに、音質・装着感・マイク性能・操作性・カスタマイズ性など、あらゆる観点から「Kraken V4 Pro」を徹底レビューしていきます。
購入を検討している方、最新ゲーミングヘッドセットのトレンドを知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

Razer 「Kraken V4 Pro」とは?

項目 | 詳細 |
---|---|
ドライバー | Razer TriForce バイオセルロース 40mm ドライバー |
周波数特性 | 20Hz ~ 28kHz |
インピーダンス | 32Ω |
感度 | 98 dBSPL / mW |
マイクタイプ | 格納式ハイパークリアマイク(32kHz サンプリング) |
マイク指向性 | 単一指向性 |
マイク周波数特性 | 100Hz ~ 10kHz |
接続方式 | – Razer HyperSpeed Wireless(2.4GHz) – Bluetooth 5.2 – USB-C / USB-A(有線) – 3.5mm アナログ端子(AUX) |
コントロールハブ | OLED搭載コントロールハブ(音量/EQ/接続先切替/ライティング操作など) |
ハプティクス機能 | Razer Sensa HD ハプティクス搭載(3段階+カスタム) |
バーチャルサラウンド | THX Spatial Audio 対応(PCで使用時) |
重量 | 約397g(本体のみ) |
バッテリー持続時間 | 最大約50時間(2.4GHz、振動・ライティングOFF時) 最大約13時間(フル機能ON時) |
対応プラットフォーム | Windows PC / PS5 / PS4 / Nintendo Switch / スマートフォン / Xbox(3.5mmのみ) |
付属品 | – USB-C to USB-A ケーブル – USB-C to USB-C ケーブル – 3.5mm AUXケーブル – 専用巾着ケース – コントロールハブ |
フラッグシップモデルとしての位置づけ
Razer 「Kraken V4 Pro」は、Razerが「史上最高の没入感を追求したフラッグシップモデル」としてリリースしたゲーミングヘッドセットです。
従来のKrakenシリーズの正統進化モデルであり、機能性・音質・操作性・デザインすべてにおいてハイエンド仕様となっています。特に注目されているのが、以下の3点です。
✅ フラッグシップたる所以
- 高解像度の音響体験を実現する「バイオセルロースドライバー」
- 全身に響くような振動を実現する「Razer Sensa HDハプティクス」
- ゲーム、音楽、映画など多目的に使える「コントロールハブ搭載」
- ゲーム機・スマホ・PCなどにマルチ接続可能で切り替えもスムーズ
- Bluetoothと2.4GHz接続の音声を同時に再生可能
これらの仕様から、「V4 Pro」はまさに「Razerの技術をすべて詰め込んだ集大成的なモデル」と言えます。
高音質を実現するバイオセルロースドライバー
「Kraken V4 Pro」に搭載されているドライバーは、「TriForce Bio-cellulose 40mm ドライバー」。
これは、過去モデルよりも音の再現性が格段に向上した新設計です。
✅ バイオセルロースドライバーの特徴
項目 | 内容 |
---|---|
材質 | バイオセルロース(植物由来の繊維素材) |
サイズ | 40mm |
特徴 | 非常に薄く、振動伝達性が高いため、繊細な音も忠実に再現 |
比較 | チタニウムドライバーよりも温かみと深みのある音に仕上がる |
効果 | サビ前の「シャラン…」のような微細な音も聞き逃さない繊細さ |
従来の「チタニウムドライバー」はやや硬質で金属的な音色を得意としていましたが、バイオセルロースは自然な音の伸びや空間表現に長けており、音楽鑑賞や映画鑑賞でも優れたパフォーマンスを発揮します。
多彩な接続性と同時オーディオ再生機能
「Kraken V4 Pro」では、接続性の柔軟さと同時接続・同時再生という、かゆいところに手が届く設計が魅力です。
✅ 接続方法(最大4種類)
接続方式 | 説明 |
---|---|
2.4GHz ワイヤレス | 安定した低遅延の無線接続。ゲーム用途に最適 |
Bluetooth | スマートフォン等と接続し音楽再生・通話が可能 |
USB Type-C | 有線接続で高音質&低遅延 |
3.5mm AUX | アナログ機器にも対応。幅広い互換性 |
✅ 同時再生機能(デュアルオーディオ)
- 2.4GHz+Bluetoothの同時再生が可能
- 例)PS5でゲーム音を聴きながら、スマホでDiscordのVCに参加
- 切り替え不要で「ゲームしながら通話や音楽を聴く」という使い方が可能
この機能は、配信者やマルチタスク派のゲーマーには非常に便利です。
Barracudaシリーズでは切り替え式だったため、完全同時再生は「Kraken V4 Pro」の独自機能と言えます。
✅ コントロールハブによる直感操作
付属の「OLEDコントロールハブ」は、まさにハードウェアとソフトウェアの橋渡し役。
- デバイスの切り替え(PC、CS機、スマホなど)
- オーディオのイコライザー切り替え
- ゲーム・チャット音量のバランス調整
- ライティングやバッテリー残量表示まで可能
OLED画面はGIFやアイコン表示にも対応しており、視覚的にも楽しく使える設計になっています。
Razer 「Kraken V4 Pro」のゲーミング性能の評価

FPSゲームにおける音の定位感と臨場感
「Kraken V4 Pro」の真価が発揮されるのが、FPSなどの音の定位(方向感)や微細な環境音が勝敗を分けるゲームです。
✅ 使用シーン:APEX LEGENDSなどのFPSタイトル
実際のプレイテストでは、以下のような特徴が確認されました。
項目 | 評価内容 |
---|---|
音の定位 | ドライバーの構造(斜め配置)とTHX Spatial Audioにより、足音や銃声の方向が非常に明確。真横・斜め後ろなどの把握もスムーズ。 |
中高音域 | 足音やリロード音、ドアの開閉など、重要な「環境音」がクリアに聞こえる設定 |
イコライザ設定 | ゲーム用EQよりも「音楽用EQ」または「カスタムEQ」の方が自然なバランスで足音が聞こえやすかったとの声もあり。 |
遅延 | 2.4GHzワイヤレス接続による低遅延で、タイムラグによる不利は一切感じられない。 |
また、斜めに設計されたドライバーの配置が、特に定位感の強化に貢献しており、「後ろ右から敵が来ている」といった微妙な位置も耳でしっかり捉えられます。
ハプティクス機能の活用と注意点
「Kraken V4 Pro」最大の特徴の一つが、Razer Sensa HDハプティクス(振動機能)です。
✅ ハプティクスの特徴
- 爆発音や銃撃音など、ゲーム内の特定音源に応じてヘッドセット自体が振動
- 振動レベルは3段階+細かいカスタム調整が可能
- 映画・レース・アクション系ゲームでより没入感の高い体験が可能
⚠ ゲームジャンルによる注意点
ゲームジャンル | ハプティクスとの相性 | 理由・備考 |
---|---|---|
FPS(APEX等) | △(低推奨) | 足音など繊細な音が振動でマスキングされる可能性あり。振動OFFまたは「強度1・プロファイル:コントロール」が推奨。 |
レースゲーム・映画 | ◎ | 爆発・エンジン音・衝突音などに連動して振動するため、圧倒的な没入感。体が反応する感覚に近い。 |
RPG・アクション | ○ | 振動により演出の迫力UP。シーンによってON/OFFを使い分けるのが理想。 |
ハプティクス調整機能(Synapse内)
- 振動の強度(1~6まで設定可能)
- 感知周波数のカスタマイズ(人の声に反応しないよう設定も可能)
- プロファイル選択:「ダイナミック」「コントロール」「カスタム」など
振動そのもののパワーは以前のモデル(Kraken V3など)より繊細になった分、体感はやや上品・控えめな印象です
ただし、その分ゲームジャンル問わず使いやすくなりました。
長時間使用時の装着感と疲労感
「Kraken V4 Pro」は約397gと、やや重量のある部類のヘッドセットです。
しかし、装着感については工夫が凝らされています。
✅ 装着感の評価
項目 | 内容 |
---|---|
重量 | 約397g(振動ユニット搭載のため重め) |
クッション素材 | 密着性の高いフォーム+合皮ヘッドバンド |
ヘッドバンド | 柔らかくフィット感があり、圧力分散がうまく設計されている |
イヤーカップ | スイーベル構造で可動性が高く、首掛けスタイルにも対応 |
長時間使用時 | 圧迫感は少ないが、夏場などは群れやすい可能性あり(素材が合皮のため) |
密着性が高いため遮音性も非常に良好。ゲームに集中しやすい環境を提供してくれます。
ただし、超長時間の使用や汗ばむシーズンには蒸れが気になる場面もあるので、その点は注意。必要であれば「イヤーパッドカバー」などの対策がおすすめです。
Razer 「Kraken V4 Pro」のマイク性能とソフトウェアカスタマイズ

マイク音質の評価
「Kraken V4 Pro」のマイクは「格納式 ハイパークリア 超広帯域マイク」を採用し、32kHzのサンプリングレートに対応した、フラッグシップ仕様のマイクです。
ですが、実際のレビューでは、以下のように賛否両論があります。
✅ 評価ポイント(メリット)
- 32kHz対応により、一般的な16kHzマイクよりも高域まで拾える
- 格納式で使わないときは収納可能 → スタイリッシュに使える
- ミュート中はLEDでステータス確認可能(赤ランプで一目で分かる)
❌ 実際の音質に対する懸念点
項目 | 内容 |
---|---|
音質 | ロボットっぽいノイズや無機質な音質が若干あり |
安定性 | ワイヤレス通信との相性で時折バランスが崩れるケースも |
評判 | 他モデル(例:BlackShark V2 Proアップグレード版)と比較して「マイクは見劣りする」との評価も |
マイクで高音質な配信や録音を求める方には、やや期待外れかもしれません。
Razer Synapse 4によるソフトウェア設定
「Kraken V4 Pro」は、Razerの専用ソフト「Synapse 4」で、各種細かなカスタマイズが可能です。
【音響・振動系設定】
機能 | 内容 |
---|---|
EQプリセット | ゲーム / 映画 / 音楽 / カスタム(5バンドイコライザー) |
THX Spatial Audio | 60種類以上のゲームタイトルに最適化されたバーチャルサラウンド |
ハプティクス設定 | 振動強度(1~6段階) / 周波数感知範囲のカスタム調整可能 |
プロファイル切替 | ダイナミック / コントロール / カスタム などを使用シーンに応じて切り替え |
【マイク系設定】
設定項目 | 説明 |
---|---|
音量調整 | マイク入力音量の基本設定 |
ノイズキャンセリング | ノイズ抑制レベルの設定(OFF〜強まで) |
ボイスゲート | 一定音量未満の音声をカット(クリック音や環境音を除去) |
イコライザー | ・マイクブースト:自然で明瞭な声 ・ブロードキャスト:配信向けトーン ・カンファレンス:会議や通話向けチューニング |
✅ カスタム性の高い点
- ハプティクスの周波数感知範囲をHz単位でカスタマイズ可能
→「人の声だけを除外して振動させる」といった使い方が可能 - EQプリセットやライティング設定をプロファイルとして保存可能
→ ゲーム/映画/作業で設定をワンタッチで切り替え
コントロールハブによる物理操作性
「Kraken V4 Pro」には「OLEDディスプレイ付きコントロールハブ」が付属しており、ソフトウェアを起動しなくても手元で細かく操作できます。
主な機能
- 音量ダイヤル(Windows音量と連動)
- チャット⇔ゲーム音バランスの調整
- 接続ソースの切替(PC/CS機/3.5mm)
- ハプティクス強度やプロファイルの変更
- OLED画面によるリアルタイムの状態表示(接続中のデバイス、バッテリー残量など)
これは物理的な操作性の高さという点で、競合製品(例:SteelSeries Nova Pro Wirelessなど)にも匹敵する強みです。
総合評価:マイクとソフトウェア面のバランス
項目 | 評価 |
---|---|
マイク性能 | ❌ 高価格モデルとしては期待外れな印象。配信・実況用途には物足りない。 |
カスタマイズ性 | ✅ Synapse 4は非常に高機能で柔軟。イコライザーや振動の細かい調整が魅力。 |
操作性 | ✅ OLEDコントロールハブの存在が操作ストレスを大幅に軽減。 |
Razer 「Kraken V4 Pro」を使用した私の体験談・レビュー

ゲームプレイ中の印象
🎮 FPSプレイ時(Apex Legendsなど)
評価項目 | 内容 |
---|---|
音質 | 明らかにBlackShark V2 Proより解像度が高く、バランスが良い |
足音の聞こえやすさ | EQを音楽向け設定にした方が聞き取りやすかった(ゲーム向けEQは足音の低音が削られすぎ) |
定位感 | 非常に良好。斜めに傾いたドライバー設計の効果か、方向の判別がしやすい |
ハプティクス | オフ推奨。FPSでは重要な音が振動でかき消されてしまうことも |
フィット感 | 密着性が高く、音漏れ・外音遮断も◎。ただし若干蒸れやすい |
✅ ゲームでの感想まとめ:
Apex Legendsで長時間プレイしてみましたが、足音の発見率が上がった感覚があり、ランク戦でも活躍できました。
振動はオフがベストで、定位感・解像感はまさにフラッグシップといったところです。
音楽・映画鑑賞での印象
🎵 音楽(Spotify再生)
- 使用EQ:音楽プリセット+カスタム低音ブースト
- 体験:
- 今まで聞こえていなかった音に気づいた
- バイオセルロースドライバーの中高音の繊細さが際立つ
- EDMの重低音もハプティクスと連動させると臨場感UP(強度3前後推奨)
🎬 映画(Netflix:SF/アクション)
- ハプティクス:強度3、プロファイルは「コントロール」
- 感想:
- 爆発や銃撃シーンに合わせたリアルな震え方に感動
- 単なる「ブルブル」ではなく、音に応じた緻密な振動
- モーター音や余計な唸りも感じにくく、洗練されている
長時間使用で感じたこと
項目 | 感想 |
---|---|
重さ | 実測約390g。最初は気にならなかったが、3時間超の使用でやや首・肩が疲れる |
クッション性 | 密着感・圧分散は良好。イヤーパッドが柔らかく、圧迫感は感じにくい |
発熱 | 合皮素材のヘッドバンド部分はやや蒸れやすい。長時間なら耳カバーなど併用推奨 |
重量級だが、装着感は想像以上に良好です。
ただ真夏は蒸れそうなので調整は必要に感じました。
使用後の総評(筆者の評価)
項目 | 評価(5点満点) | コメント |
---|---|---|
音質 | ★★★★★ | 明らかに従来モデルより進化。全体バランスが良く、解像度も高い |
マイク | ★★☆☆☆ | 機械音っぽさが残る。他社や旧モデルに劣る印象 |
ソフト設定 | ★★★★★ | ハプティクス含めて非常に細かく設定可能。柔軟性高い |
操作性 | ★★★★☆ | コントロールハブが便利。ただ、バッテリー残量表示などはもう少しUIがほしい |
コスパ | ★★★☆☆ | 定価約7万円は高め。完成度は高いが「決定打」には欠ける部分も |
✅ 使い分けのおすすめ
- FPS専用:BlackShark V2 Pro
- 音楽・映画鑑賞:Kraken V4 Pro
- 配信やVC重視:外部マイク+V4 Pro
Razer 「Kraken V4 Pro」は、ゲームだけじゃなく、“観る・聴く”も楽しみたい人に最適なフラッグシップモデルです。
ただし、音質と臨場感を求める人には強くお勧めできるものの、マイク目的なら他の選択肢も考えられます。
Razer 「Kraken V4 Pro」に関するQ&A

Razer 「Kraken V4 Pro」に関して、よく聞かれそうな質問とその回答をまとめました。
「Kraken V4 Pro」はどんな人に向いていますか?
FPSゲーマー・映画や音楽を高音質で楽しみたい人・複数デバイスを一台で使いたい人に向いています。特に、高い没入感や立体音響、振動体験を求める方におすすめです。
マイク音質はどうですか?配信やVCにも使えますか?
マイク音質は「可もなく不可もなく」。通話やVCには十分ですが、配信クオリティを求める場合は専用マイクの併用がおすすめです。
振動機能はどんな場面で活躍しますか?
- 爆発や銃撃シーン(FPSやアクションゲーム)
- レースゲームでのエンジン音や路面の振動
- 映画での低音シーン(爆発・音楽ベースライン)
など、臨場感や体感重視のシーンで特に活躍します。ただし、音楽やVCでは振動が邪魔になることもあるため、切り替え推奨です。
ゲームと通話を同時に聞くことはできますか?
可能です。2.4GHz接続(PC・CS機など)とBluetooth接続(スマホ)を同時に使用できるため、ゲームしながらDiscord通話や音楽再生ができます。
重さは気になりますか?長時間使用できますか?
本体重量は約397gとやや重ためですが、クッション性が高くフィット感も良好なので、短~中時間であれば快適です。ただし、数時間以上の連続使用では疲労を感じる方もいます。
PS5やSwitchでも使えますか?
対応しています。付属のコントロールハブからUSB接続 or AUX接続することでPS5・Switchで使用可能です。ただし、THX Spatial Audioなどの一部機能はPC限定です。
Razer Synapse 4って何ができるの?
Razer Synapse 4では以下が可能です:
- イコライザー(EQ)調整
- マイク設定(ブースト、ノイキャンなど)
- ハプティクス設定(強度・周波数カスタム)
- ボタンやノブの機能割り当て
- ライティング設定(Chroma RGB)
初心者にも比較的わかりやすいUI設計になっています。
価格に見合った価値はある?コスパはどう?
約7万円と高価格帯ですが、機能の豊富さ・音質・没入感の高さを考慮すると、エンタメ全体を楽しみたい人には十分価値があります。ただし、マイク品質や軽さを重視する方には割高に感じられるかもしれません。
ハプティクス機能はオフにもできますか?
可能です。ヘッドセットの本体ボタンまたはRazer Synapseソフトウェアからオフに切り替えができます。振動が不要な場面(VC、静音プレイ)では簡単に無効化できます。
Razer 「Kraken V4」との違いは?
主な違いは以下の通りです:
比較項目 | V4 Pro | V4 |
---|---|---|
ハプティクス振動機能 | あり(HD仕様) | なし |
同時オーディオ再生(2.4GHz+Bluetooth) | 可能 | 不可(切り替え) |
コントロールハブ | OLED搭載の多機能モデル | 簡易モデルまたは無し |
ドライバー | バイオセルロース 40mm | チタニウム 40mm |
重量 | 約397g | 約350g |
価格 | 約6〜7万円 | 約3〜4万円 |
イヤーパッドの素材と着け心地は?蒸れない?
イヤーパッドの外周は合皮素材+メッシュ構造で、クッション性が非常に高く密着感も良好です。ただし合皮部分があるため、夏場や長時間使用では多少の蒸れを感じる可能性あり。心配な方はイヤーパッドカバーの使用もおすすめです。
他のRazer製品との連携はできますか?
できます。Razer Synapseを通じて、他のChroma RGB対応デバイスとライティングを同期させたり、共通プロファイル管理が可能です。キーボード・マウス・マウスパッドなどと一体感のある演出ができます。
どのくらいの距離でワイヤレス接続できますか?
Razer HyperSpeed(2.4GHz)接続時は約10メートル前後まで安定して使用可能です。壁や家具などの遮蔽物があると多少接続が不安定になる可能性がありますが、一般的な家庭使用であれば問題ありません。
バッテリー切れ時は有線で使えますか?
USB有線接続または3.5mm AUX接続で使用できます。バッテリーが切れても、ケーブルで接続すればすぐに使用可能です。
ヘッドセットを充電しながら使用できますか?
USB有線接続中であれば充電しながらの使用も可能です。ただし、充電速度はやや落ちるため、事前のフル充電を推奨します。
Razer 「Kraken V4 Pro」レビューのまとめ

🎧 Razer 「Kraken V4 Pro」の総評
「Kraken V4 Pro」は、「没入感」「音質」「柔軟な接続性・操作性」を重視するユーザー向けのフラッグシップモデルです。
特に、ゲーム用途だけにとどまらず、音楽・映画鑑賞・マルチデバイス運用において真価を発揮します。
✅ 「Kraken V4 Pro」の良かった点
項目 | 内容 |
---|---|
✅ 音質 | バイオセルロースドライバーにより繊細で立体的なサウンド表現が可能。小さな音までクリアに聞こえる。 |
✅ 没入感 | Razer Sensa HDハプティクスにより、シーンに応じたリアルな振動が体感できる。映画やレースゲームでの臨場感は圧巻。 |
✅ 接続性 | USB、Bluetooth、2.4GHz、AUX対応でマルチデバイス接続が簡単&切り替えスムーズ。 |
✅ コントロール性 | 専用のOLEDコントロールハブによって、音量・EQ・入力切替など直感的に操作可能。 |
✅ ソフトウェア | シナプス4の進化により、EQやハプティクスの細かいカスタムが快適にできる。 |
❌ 気になった点・改善してほしい点
項目 | 内容 |
---|---|
🛑 マイク性能 | ワイヤレスマイクとしては平均的以下。ロボ声傾向やEQ設定の限界を感じる。 |
🛑 振動の遅延 | 一部の音源で音と振動のズレを感じるシーンがあった(特に音楽系)。 |
🛑 本体重量 | 約390gでやや重たい部類。長時間装着にはやや疲労感あり。 |
🛑 価格の高さ | 定価 約7万円(税込)で、機能に対する価格のバランスは人によって評価が分かれる。 |
👤 こんな人におすすめ!
- ゲーム + 映画・音楽も楽しみたいマルチメディア派
- 複数デバイスを切り替えて使いたい人(PC, PS5, スマホ等)
- 低音の震えやシーンごとの振動など、没入感を重視したい人
- Razerファンや周辺機器を統一して使いたい人
🚫 逆におすすめできない人
- マイク品質に強くこだわる人(配信者やVC重視プレイヤー)
- 軽量性・快適性を最優先する長時間ゲーマー
- 価格に対して厳しい目線を持つ人(コスパ重視)
📝 総合評価(筆者視点)
項目 | 評価(5点満点) | 備考 |
---|---|---|
音質 | ★★★★★ | 歴代Razer製品でも最高レベルの解像感とバランス |
振動機能 | ★★★★☆ | リアルな表現力だが、音源によっては遅延が気になる |
マイク | ★★☆☆☆ | マイクだけなら旧モデルの方が上。改善の余地あり |
操作性 | ★★★★★ | コントロールハブの使い勝手は非常に良好 |
快適性 | ★★★☆☆ | クッション性は高いが、重さと蒸れやすさに注意 |
コスパ | ★★★☆☆ | フル機能込みの体験としては魅力的だが価格は高め |
🔚 Razer 「Kraken V4 Pro」レビューの総括
Razer 「Kraken V4 Pro」は、まさに“フラッグシップ”と呼ぶにふさわしいゲーミングヘッドセットです。
音質、装着感、没入感、すべてにおいて高い完成度を誇り、特に新搭載のセンサHDハプティクスによる振動機能は、ゲーム体験を次の次元へと引き上げてくれます。
一方で、マイク音質や価格面で惜しい部分もあり、万人にとって完璧な選択肢とは言い切れない部分もありますが、それを補って余りある魅力を持っています。
ハイスペックでゲームや映像、音楽をとことん楽しみたい方にとって、本機は非常に頼もしい相棒となるでしょう。
自分だけの没入空間を追求したいなら、Razer 「Kraken V4 Pro」はきっとその期待に応えてくれるはずです。

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