ゲーミングキーボード界の大手ブランド、Logicool(ロジクール)がついに本格的なラピッドトリガー対応製品を市場に投入しました。その名も「G PRO X TKL RAPID」。
長年、数多くのプロゲーマーやゲーミング愛好家に支持されてきたロジクールが、近年の急速なトレンドであるラピッドトリガー搭載機種に乗り遅れていたことは、正直なところ多くのファンにとってももどかしい事実だったのではないでしょうか。
「やっと出たか」という声があちこちで聞こえる中、満を持して登場したこのモデル。
しかし、発売当初はSOCD(Simultaneous Opposing Cardinal Directions)との併用ができなかったり、スイッチ互換性が乏しいといった点から、評価は分かれていました。
期待が大きかっただけに、やや辛口なレビューも目立っていたのが実情です。
ところが、2025年初頭に配信されたファームウェアアップデートにより、このキーボードは一気に“再評価”の対象となります。
SOCDとラピッドトリガーの併用に対応し、これまでの懸念点がひとつ大きく改善されたのです。
さらに、実売価格が発売当初よりも下がり、性能に対するコストパフォーマンスも向上。
今回の記事では、この「G PRO X TKL RAPID」について、実際の使い心地、特徴的な機能、アップデート後の変化を含め、徹底的にレビューしていきます。
「ラピッドトリガー対応キーボードが欲しいけれど、何を選べばいいか分からない」「ロジクールの製品で統一したいけど、この機種ってどうなの?」という方には特に参考になる内容になっています。

Logicool 「G PRO X TKL RAPID」とは?

項目 | 詳細 |
---|---|
キーボードタイプ | テンキーレス(TKL) |
配列 | 日本語配列(JIS) ※海外版は英語配列あり |
スイッチ方式 | 磁気アナログスイッチ(Lash V2) |
アクチュエーションポイント | 0.1mm〜4.0mm(0.1mm単位で調整可能) |
ラピッドトリガー | 対応(0.1mm〜2.0mmで調整可) |
SOCD対応 | 対応(キー優先設定:全5モード) |
キーキャップ素材 | PBT(厚さ約1.2mm、レーザー刻印) |
接続方式 | 有線(USB Type-C) |
ポーリングレート | 1000Hz |
本体サイズ | 約357mm x 150mm x 38mm(高さはスタンドで調整可) |
重量 | 約1302g(ケーブル含まず) |
チルトスタンド角度 | 0° / 4° / 8°(3段階調整) |
ライティング | RGBライティング対応(G HUBで調整可) |
ソフトウェア | Logicool G HUB対応(プロファイル管理・設定変更可) |
その他機能 | メディアコントロールダイヤル・ミュートボタン搭載 |
ロジクールがついにラピッドトリガーを搭載
ロジクールから登場した「G PRO X TKL RAPID」は、同社初となるラピッドトリガー搭載ゲーミングキーボードです。
これまでSteelSeriesやWootingなどのメーカーが先行していたこの分野に、ついにロジクールが本格参戦したことで、ゲーマーたちから大きな注目を集めました。
ラピッドトリガーとは?
ラピッドトリガーとは、キーの入力と離す動作の感知を極限まで高速化する機能です。
たとえば、通常のメカニカルキーボードではキーを一定距離押し込まないと反応せず、元の位置に戻らないと入力が解除されません。
しかしラピッドトリガー対応モデルでは、押した直後・離した直後に即時反応が可能になります。
この技術は特に「VALORANT」や「APEX」などのストッピングが重要なFPSタイトルで、動作の俊敏さと正確性を求めるプレイヤーにとって大きなアドバンテージとなります。
「G PRO X TKL RAPID」の注目ポイント
- 磁気アナログスイッチを採用し、アクチュエーションポイント(反応する深さ)を0.1mm単位で調整可能
- 日本語配列・テンキーレス(TKL)レイアウトでコンパクト&実用的
- G HUBソフトウェアで直感的な設定が可能
アップデートでSOCDとの併用にも対応
発売当初、最大の弱点とされていたのが「SOCD(Simultaneous Opposing Cardinal Directions)」とラピッドトリガー機能の併用ができなかったことです。
これは多くのゲーマーにとって致命的で、購入を躊躇する理由になっていました。
しかし、2025年初頭のアップデートによって以下の変更が加えられました。
✅ アップデート内容
項目 | アップデート前 | アップデート後 |
---|---|---|
SOCD+ラピッドトリガー | 同時使用不可(ポップアップで警告) | 同時使用可能に対応 |
対応SOCDモード | 一部モードのみ対応 | 全5モード対応 |
対応するSOCDモード(キー優先機能)
- 最後に入力したキーを優先(例:A→Dと押すとDが有効)
- 入力の深さが深いキーを優先
- 常にAかDのどちらか一方を優先
- 明示的に優先キーを選択
- 両方同時入力時に入力を無効化(ニュートラル)
このアップデートにより、競技性の高いFPSでも使える本格仕様となり、ゲーミングキーボードとしての完成度が大きく向上しました。
価格・入手性と現在の立ち位置
発売当初、価格はやや高めに設定されており、コストパフォーマンスの面で懸念されていましたが、現在では実売価格が大きく下がり、セール対象にもなる機会が増えています。
実売価格の推移(例)
時期 | 実売価格(概算) |
---|---|
発売当初 | 約32,000円 |
アップデート後(2025年現在) | 約25,000円~28,000円前後 |
加えて、G HUBによる分かりやすい設定、情報の豊富さ、そして安定したサポート体制もロジクールならではの強みであり、特にカジュアル層や初めてラピッドトリガーを体験する人におすすめできる製品です。
このように、Logicool 「G PRO X TKL RAPID」は、登場時の課題をアップデートで克服し、現在ではコスト・性能・使いやすさのバランスが取れたモデルへと進化しました。
Logicool 「G PRO X TKL RAPID」の性能・機能面の特徴

アクチュエーションポイントとラピッドトリガー設定
Logicool 「G PRO X TKL RAPID」は、磁気アナログスイッチを採用しており、キーの反応ポイントを自分好みに細かく調整できます。
特に注目なのが、アクチュエーションポイント(作動点)とラピッドトリガーの自由設定です。
アクチュエーションポイントとは?
キーをどれくらい押し込んだ段階で入力が反応するかを調整する機能で、細かい入力の精度を高めることができます。
- 調整幅:0.1mm~4.0mm
- 設定単位:0.1mm刻み
- 用途別の設定例:
- 0.1〜0.5mm → FPSなど瞬時の反応が求められる場面
- 2.0mm〜4.0mm → 誤入力を防ぎたいキー(ウルトやリロード)
ラピッドトリガー機能
キーをどこまで離したら入力が切れるかも調整可能。
- 通常のメカニカルでは、キーを「完全に戻す」必要がある
- ラピッドトリガーでは、わずか0.1mm戻しただけで入力OFFが可能
- これにより、「止まり」の動作が瞬時にでき、VALORANTのストッピングなどに絶大な効果
設定例(併用時)
設定項目 | 設定値 | 説明 |
---|---|---|
アクチュエーションポイント | 0.1mm | 最短で入力を検知 |
ラピッドトリガー解除点 | 0.1mm | 軽く戻しただけで入力終了 |
効果 | 移動・射撃・キャンセルが圧倒的に高速化 |
これにより、キャラクターの動作が機敏になり、1フレーム単位の勝負に対応できるスペックを持ちます。
SOCD・キー優先機能の使い勝手
「G PRO X TKL RAPID」のもう一つの注目機能が、SOCD(Simultaneous Opposing Cardinal Directions)機能と、キー優先設定の多様さです。
SOCDとは?
本来、左右のキー(AとDなど)を同時に押すと入力が相殺されて“移動停止”になりますが、SOCD機能によりその動作をカスタマイズ可能に。
対応モード一覧
モード名 | 内容 |
---|---|
最後の入力を優先 | 後から押したキーを有効化 |
深く押した方を優先 | 押し込みの深さで判断 |
明示的なキー優先 | どちらか一方を優先設定 |
両方OFF(ニュートラル) | 同時押し時に両方入力OFF |
自動切り替え | 状況に応じて自動で反応調整 |
これらを組み合わせることで、以下のようなプレイが可能になります:
- APEXやフォートナイトでの超高速レレレ撃ち
- VALORANTなどでの即停止ストッピング
SOCD機能はラピッドトリガーと併用可能になったことで、プロ級の入力制御が可能になり、カジュアルユーザーからコアゲーマーまで幅広い層に対応する仕様へと進化しています。
ソフトウェア「G HUB」の使いやすさ
ロジクール製品最大の強みの一つが、専用ソフトウェア「G HUB」の操作性と安定性です。
G HUBの特徴
- UIが直感的で分かりやすい
→ キーをクリックして選び、スライダーを動かすだけで設定完了 - アクチュエーションポイント/ラピッドトリガーの個別設定が可能
- SOCDモードも視覚的に選択可能
- ライティング、キー割り当て、プロファイル切替も一括管理
実用面でのメリット
- ソフトウェアが自動アップデートに対応
- ロジクール製マウス・ヘッドセットとも統一管理可能
- 使用者が多いため、ネット上の情報・カスタム例も豊富
一部のマイナーメーカー製品ではソフトが英語のみ対応だったり、ダウンロードページが分かりづらかったりしますが、G HUBならその心配は無用。導入のしやすさと設定の簡単さは、まさに初心者フレンドリーです。
このように、Logicool 「G PRO X TKL RAPID」は、性能面でも柔軟性と高精度を両立した製品となっており、アップデートによって他社製品と肩を並べる、いや場合によってはそれ以上の価値を発揮できるモデルへと仕上がっています。
Logicool 「G PRO X TKL RAPID」のデザイン・打鍵感・使用感のレビュー

外観・配列・デザインの印象
「G PRO X TKL RAPID」の外観は、ロジクールらしいスタイリッシュで実用性の高いデザインに仕上がっています。
✅ 外観の特徴
- テンキーレス(TKL)配列
- フルサイズよりコンパクトで、マウスの可動域を広く確保
- 日本語配列(JIS)を採用
- 国内ユーザーにはなじみ深く、違和感なく使用可能
- ホワイト、ブラック、ピンクの3色展開
- ピンクはややビビッドで個性強め
- 表面はマット仕上げ(一部シルバーの反射ポイントあり)
- 高級感があり、モニターライトの反射が美しい
デザイン面での細かなポイント
部位 | 特徴 |
---|---|
トッププレート | アルミ素材+一部シルバー加工で視覚的アクセント |
ダイヤル・メディアキー | 物理的な操作感があり、音量調節などが快適 |
裏面 | 樹脂製でややチープな印象もあるが、5点の滑り止めあり |
スタンド角度 | 4°と8°の2段階で調整可能 |
カラーと見た目のバランス
- ホワイトやピンクはケーブルが黒なのが惜しいポイント
- 全体的にシンプルで洗練されたデザインで、ゲーミング環境に自然に溶け込む印象
打鍵感とキースイッチの安定性
本製品に採用されているのは磁気アナログスイッチ(Lash V2)。
このスイッチはラピッドトリガー対応のために独自設計されており、一定の個性があります。
打鍵感の特徴
- 打鍵荷重:35g程度(軽め)
- 軸のブレ:非常に少なく、過去最高クラスの安定性
- スペースバー下には吸音材を内蔵 → 底打ち音を抑制
- スタビライザーにややカシャカシャ感あり(個体差あり)
キーキャップの仕様
項目 | 内容 |
---|---|
素材 | PBT樹脂(高耐久) |
厚み | 約1.2mm(やや薄め) |
表面 | ザラザラ加工あり、滑り止め効果も高いが汗でベタつく場合あり |
打鍵時の感覚まとめ
- 音は静かめ~中音(カチャカチャ系ではなく、コツコツ系)
- 軽い力で入力できるので長時間の使用でも疲れにくい
- 打感は「癖がないリニア軸に近い感触」
打鍵音の反響やスタビライザーの感触は好みが分かれる部分ですが、全体的には高い完成度といえる仕上がりです。
ゲームでの使用感と適正タイトル
実際にゲームで使用した際の使用感は、アップデート後に大きく改善された印象です。
特にSOCDとラピッドトリガーの併用が可能になったことで、FPSでも格闘ゲームでも本領を発揮するようになりました。
使用感のポイント
- ラピッドトリガーの効果で、VALORANTでのストッピング精度が向上
- SOCD機能により、APEXでのレレレ撃ちや左右切り返しがスムーズ
- ポーリングレート:1000Hz
- 十分な反応速度(ただし最近の8000Hzモデルよりは控えめ)
- PlayStation 5では使用不可(認識はされるが入力不可)
- PC専用機として考えるのが無難
適性タイトルと相性
ゲームジャンル | 適正度 | 理由 |
---|---|---|
VALORANT | ★★★★★ | ストッピングが早く、照準安定に貢献 |
APEX / Fortnite | ★★★★☆ | レレレ撃ちやキー切替の応答性が優秀 |
格闘ゲーム | ★★★★☆ | 入力精度が高く、キー優先設定が活きる |
MMORPG | ★★★☆☆ | 多ボタン不要なユーザー向けには◎ |
コンシューマゲーム機(PS5等) | ★☆☆☆☆ | 利用不可、PC限定 |
特に対戦系FPSゲームでは、ユーザーの操作に即応する「高速性と正確性」が武器になるため、真価を発揮できる場面が多いキーボードです。
このように、「G PRO X TKL RAPID」は、ゲーミングキーボードに求められる要素(性能・打感・実用性)をバランスよく備えたモデルです。
ハイエンド機としての豪華さや極限スペックは控えめですが、万人にとって扱いやすい“ちょうど良さ”がある製品だといえるでしょう。
Logicool 「G PRO X TKL RAPID」を使用した私の体験談・レビュー

私はこれまでに多くのラピッドトリガー対応モデルを使用してきました。
その中でも、今回レビューするLogicool 「G PRO X TKL RAPID」は、ラピッドトリガー機としては“異色”の立ち位置にあると感じました。
以下、実際に使ってみた率直な印象と気づきをまとめます。
初期ファームウェアの使用感:大手ブランドの“惜しい一台”
購入直後(アップデート前)は、正直期待外れな部分が目立ちました。
主な不満点(当初)
- SOCDとラピッドトリガーの併用不可
- ラシャV2スイッチの互換性が極端に狭い
- 他社のラピトリ対応スイッチ(例:Gateron KS-20など)との互換性なし
- キーリセット距離に微妙な“デッドゾーン”があり、高速連打にやや遅延を感じる
これらは競合他社と比較した際、コアゲーマー視点では明確なマイナスポイントでした。
WootingやDrunkDeerと比べると、ソフト・ハードともに“追いついていない感”がありました。
アップデート後:立ち位置が大きく変わった
2025年初頭のファームウェアアップデートで、SOCDとラピッドトリガーの併用が可能になったことで、「G PRO X TKL RAPID」はようやく“本格派の土俵”に立ったと感じています。
特に評価したポイント
- 全5種類のSOCDモード対応(キー優先機能含む)
→ 他社製にもないほど細かく調整できる - G HUBでの設定が圧倒的に分かりやすい
→ プロファイルの切替やインターフェースが洗練されている - 設定反映が即時&安定しており、再起動などのストレスが少ない
各種ラピッドトリガー機との比較
項目 | Logicool G PRO X TKL RAPID | Wooting 60HE | Apex Pro TKL 2023 | DrunkDeer G65 |
---|---|---|---|---|
RT最小値 | 0.1mm | 0.15mm | 0.1mm | 0.1mm |
キーリセット精度 | 普通(少しブレあり) | 非常に高精度 | ややムラあり | 良好 |
ソフトUI | 最も分かりやすい | 中級者向け | 分かりやすい | やや煩雑 |
カスタマイズ性 | 中程度 | 非常に高い | 高め | 高め |
価格帯 | 約28,000円 | 約25,000円 | 約22,000円 | 約15,000円〜 |
所感まとめ
- WootingやDrunkDeerが“精密制御向け”とすれば、「G PRO X TKL RAPID」は“導入ハードルの低い中堅層向け”
- ゲームプレイに必要な機能は一通り揃っており、「まず1台目のラピッドトリガーとしては非常に適している」
ゲームでの使用感(VALORANT/APEX中心)
VALORANT
- ラピッドトリガーによるストッピング速度は良好、ただしごく一部のキーに反応のムラを感じたこともあり
- ストレイフ切り替え時の安定性はSOCD実装後に大幅改善
APEX
- レレレ撃ちとの相性も良く、キー優先機能の多様性が光る
- ただし0.1mm固定運用だと若干の違和感あり → 0.2mm〜0.3mmの調整で最適化
打鍵感・構造面の感想
- ラピッド系にしては静音性高め
- 軸のブレが少なく、手元の操作精度はかなり安定
- スタビライザーの“遊び”が気になるキーあり(スペースバーなど)
- キーキャップはPBTだが、1.2mmとやや薄めなので個人的には交換したくなる
総評
「G PRO X TKL RAPID」は、あらゆる機能を“ちょうどよく揃えたラピッドトリガー対応機”であり、極限を求める層には物足りないが、実用性・導入しやすさ・信頼性のバランスが非常に優れています。
個人的評価
評価項目 | スコア(5点満点) | コメント |
---|---|---|
機能の幅 | 4.0 | SOCD対応で大幅強化されたが、反応精度は一歩譲る |
ソフトの使いやすさ | 5.0 | G HUBが圧倒的に扱いやすい |
打鍵感 | 4.0 | 軸ブレの少なさは秀逸、打鍵音は控えめ |
拡張性・互換性 | 2.5 | スイッチのカスタマイズ不可が惜しい |
総合おすすめ度 | 4.2 | 入門者〜中級者に強く勧めたい一台 |
Logicool 「G PRO X TKL RAPID」に関する Q&A

Logicool 「G PRO X TKL RAPID」に関して、よく聞かれそうな質問とその回答をまとめました。
ラピッドトリガーとは何ですか?どんなメリットがありますか?
ラピッドトリガーとは、キーを「押す」「離す」動作の反応点を非常に細かく調整できる機能です。特にFPSゲームでは、素早くストッピング(移動停止)できるため、射撃精度の向上やキャラコントロールのレスポンス改善に直結します。
SOCDとの併用はできますか?
2025年初頭のファームウェアアップデートによって、ラピッドトリガーとSOCDの同時使用が可能になりました。これにより、AとDキーの同時押し時の動作を細かくカスタマイズでき、APEXやVALORANTなどで左右の切り返しが滑らかに行えるようになります。
PS5などの家庭用ゲーム機で使えますか?
基本的に非対応です。接続自体は可能ですが、入力が反応しないため実用的ではありません。PC専用キーボードと考えるのが安全です。
G HUBの使い勝手はどうですか?
非常に分かりやすく、直感的な操作でラピッドトリガーやアクチュエーションポイントの設定が可能です。プロファイルの保存や切り替えも簡単で、初めてラピッドトリガー機を使う方でも安心して導入できます。
打鍵音はうるさいですか?
ラピッドトリガー搭載キーボードとしては比較的静かです。キーのブレが少なく、吸音材も内蔵されているため、底打ち音や軸のガタつきも抑えられています。ただし、スペースバーなど一部キーではスタビライザーのカシャカシャ感が気になる場合があります。
他社製のラピッドトリガー搭載機と比べてどうですか?
機能面ではWootingやDrunkDeerのような超高精度モデルには及ばない部分もありますが、G HUBの使いやすさ・情報の豊富さ・信頼性では大手ロジクールならではの強みがあります。初心者〜中級者には非常にバランスの良い選択肢です。
ライティングの調整はできますか?
RGBライティングに対応しており、G HUBから色・明るさ・アニメーションなどを細かくカスタマイズできます。個別キーごとの色指定や、プリセットのライティングパターンも多数用意されているため、自分好みのライティング環境を作ることが可能です。
キーキャップの交換はできますか?
一応、標準的なキーサイズが採用されているため交換は可能ですが、スイッチが独自仕様であるため、互換性には注意が必要です。特に軸の形状やキャップの高さによっては干渉する可能性があるため、PBT素材の薄型タイプが無難です。
複数のプロファイルを使い分けられますか?
G HUBで複数のプロファイルを作成・保存可能です。ゲーム用・作業用など用途に応じて設定を切り替えたり、自動でアプリ連動切替することもできます。
音量調整ダイヤルはどんな感じ?
本体右上に物理ダイヤルが搭載されており、回すだけで音量調整が可能です。クリック感のないスムーズな操作で、音量の微調整がしやすく、動画視聴や配信時にも便利です。
ファームウェアアップデートはどうやって行いますか?
G HUBをPCにインストールしている場合、アップデートは自動的に通知され、ワンクリックで適用可能です。手動でのファイルダウンロードや複雑な手順は不要です。
Macでの使用は可能ですか?
基本的なキー入力は可能ですが、G HUBはMac対応が限定的なため、ラピッドトリガーやSOCD設定などの細かい調整はWindows環境で行うのが推奨されます。
ラピッドトリガーのリセット距離は正確ですか?
0.1mm単位での調整が可能ですが、ごく微細な調整精度(0.01mmなど)を求めるユーザーにはやや物足りなさがあるかもしれません。ただし、キーのブレが少なくリニアな入力感なので、一般的なゲームプレイでは十分に高い精度と反応を実感できます。
Logicool 「G PRO X TKL RAPID」レビューのまとめ

Logicool 「G PRO X TKL RAPID」は、「ラピッドトリガー搭載」という注目ポイントを引っ提げて登場したロジクール渾身のゲーミングキーボードです。
当初はSOCDとの併用不可やスイッチの互換性問題など、やや“惜しい”印象もありましたが、2025年初頭のアップデートにより、その評価は大きく変わりました。
✅ Logicool 「G PRO X TKL RAPID」の強み
- ラピッドトリガー対応&0.1mm単位のアクチュエーション設定
- SOCD(キー優先設定)に完全対応
→ 全5種類の挙動から選択可能 - G HUBによる圧倒的な設定のしやすさ
- PBTキーキャップ採用/静音性も高め/軸ブレ少ない
- アップデートによって“買ってから後悔しない製品”に進化
- 実売価格が下がっており、コスパが向上中
❌ 購入前に注意すべきポイント
- スイッチ交換・カスタマイズ不可 → 独自仕様のため将来的な拡張性にやや不安
- PS5など家庭用ゲーム機では使用不可
- 0.01mmなど極限精度を求める上級者には物足りない場合も
- キーの端によってはスタビの音が気になる個体もあり
こんな人におすすめ!
ユーザータイプ | おすすめ度 | 理由 |
---|---|---|
ラピッドトリガー初挑戦の人 | ★★★★★ | 設定が簡単で扱いやすく、導入しやすい |
ロジクール製品で統一している人 | ★★★★★ | G HUBでデバイス連携がしやすい |
VALORANT/APEXプレイヤー | ★★★★☆ | SOCDやRT設定が活きるジャンル |
キー入力の安定性を重視する人 | ★★★★☆ | 軸ブレ少なく、静音設計で快適 |
キーボードを自作/改造したい人 | ★★☆☆☆ | カスタマイズ性が限定的、非対応スイッチ多め |
超ハイエンドな入力精度を求める人 | ★★☆☆☆ | 0.01mm以下の調整には非対応、反応速度も標準的 |
総合評価(筆者視点)
評価項目 | 点数(5点満点) | コメント |
---|---|---|
入力性能 | 4.0 | ラピッドトリガー&アクチュエーション調整で高水準 |
カスタマイズ性 | 2.5 | スイッチ固定式が残念 |
打鍵感 | 4.0 | 軽快で疲れにくく、全体的に静か |
ソフトウェア | 5.0 | G HUBが圧倒的に使いやすい |
コストパフォーマンス | 4.2 | 実売価格の下落でバランスが良好に |
総合満足度 | 4.2 / 5.0 | カジュアル〜中級ゲーマーには“買い”の一台 |
Logicool 「G PRO X TKL RAPID」レビューの総括
Logicool 「G PRO X TKL RAPID」は、長年ラピッドトリガー機能の搭載が待望されていたロジクールから登場した、テンキーレス型の本格派ゲーミングキーボードです。
発売当初はSOCDとの併用不可やスイッチ互換性のなさなど、ゲーミング市場のトレンドに対して出遅れた印象もありましたが、2025年初頭のファームウェアアップデートにより、これらの課題が解消され、大きく評価を見直すべき製品へと進化しました。
G HUBによる分かりやすく直感的な設定環境や、キー優先設定の柔軟性、そして軽快な打鍵感と高い安定性は、初めてラピッドトリガーを使う人にとっても非常に扱いやすく、ゲーミングデバイスとしての導入ハードルが低いのが特徴です。
また、ロジクール製マウスとの親和性やサポート体制の安心感も、他社製品にはない強みの一つといえるでしょう。
もちろん、超高精度を求める上級者にとっては0.01mm単位の調整ができない点やスイッチ非対応などの制限は残っていますが、価格帯も下がりつつある現在においては、総合的に見て非常にバランスの良い選択肢になっています。
初めてのラピッドトリガー機を探している方、あるいはロジクールの安心感を重視したい方にとって、「G PRO X TKL RAPID」は“ちょうどいい”一台として、自信を持っておすすめできる製品です。
最後までお読みいただきありがとうございました。
あなたにぴったりのキーボード選びの参考になれば幸いです。

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