この記事は2023年に公開された内容です
Razerの最新ゲーミングキーボード 「Huntsman V3 Pro TKL」 は、高速入力に特化したラピッドトリガー機能を搭載し、eスポーツシーンでも注目を集めるモデルです。
特に、アクチュエーションポイントを 0.1mm単位で調整可能 な光学スイッチを採用し、一般的な磁気スイッチのラピッドトリガーとは異なるアプローチを取っている点が特徴的です。
また、TKL(テンキーレス)モデルは、コンパクトながらも メディアコントロールダイヤルやカスタマイズ可能なキー を備えており、ゲーマーだけでなく、クリエイターやプログラマーにも適したキーボードとなっています。
さらに、Razerのデバイス管理ソフト「Razer Synapse」を起動せずとも ラピッドトリガーやアクチュエーションポイントの変更が可能 な点も大きな強みです。
この記事では、「Huntsman V3 Pro TKL」の特徴、打鍵感、実際の使用感を詳しくレビュー し、その実力を検証していきます。
VALORANTなどのFPSゲームでの操作性や、キーごとのカスタマイズ性能についても触れていきますので、ぜひ最後までご覧ください。

Razer 「Huntsman V3 Pro TKL」の特徴

項目 | 仕様 |
---|---|
スイッチタイプ | 第2世代Razerアナログオプティカルスイッチ |
ラピッドトリガー対応 | 対応(0.1mm単位で調整可能) |
アクチュエーションポイント調整 | 0.1mm〜4.0mmの範囲で調整可能 |
キーごとの感度調整 | 対応(キーごとにカスタマイズ可) |
キーキャップ | ダブルショットPBTキーキャップ |
接続方式 | USB Type-C 有線接続 |
サイズ展開 | テンキーレス(TKL) |
キー配列 | 日本語配列 / 英語配列 |
ボディ素材 | アルミニウム製トッププレート、樹脂製ボトムシェル |
メディアコントロール | 専用メディアコントロールボタン + マルチファンクションダイヤル |
ソフトウェア | Razer Synapse(ソフトウェアなしでも基本設定変更可) |
プロファイル切り替え | FNキー+数字キーで簡単切り替え |
本体寸法 | 約363mm × 139mm × 39mm |
ラピッドトリガー対応の光学スイッチとは?
「Huntsman V3 Pro TKL」の最大の特徴は、ラピッドトリガー機能を搭載した第2世代Razerアナログオプティカルスイッチ です。
一般的なラピッドトリガー対応キーボードでは、磁気スイッチ(ホールエフェクトセンサー) を用いてキーの押し込み具合を検知し、物理的な押し込みの深さに依存せずにキーのオン・オフを瞬時に切り替える ことが可能になります。
しかし、「Huntsman V3 Pro TKL」では 光学スイッチ を採用し、磁気センサーの影響を受けない安定した入力精度を実現しています。
さらに、このスイッチは 0.1mm単位でアクチュエーションポイント(キーが反応する深さ)を調整可能 で、最短0.1mmから最長4.0mmまで設定できます。
例えば、FPSゲームでは素早い反応が求められるため、0.1mm〜0.3mmの浅いアクチュエーションポイントを設定し、素早いキー入力を実現できます。
一方で、通常のタイピングでは誤入力を避けるために1.5mm〜2.0mm程度に設定することも可能です。
また、アップストローク(キーを離す際の感度)とダウンストローク(キーを押し込む際の感度)を個別に設定できる ため、自分のプレイスタイルに合わせた細かいカスタマイズが可能です。
これにより、例えば キーを深く押し込まないと反応しないが、離した瞬間にオフになる設定 なども実現できます。
3サイズ展開と日本語・英語配列の選択肢
Razer Huntsman V3 Proシリーズには、以下の3つのサイズが用意されています。
- フルサイズ(100%) …テンキー付きの標準サイズ。作業用やクリエイティブ用途にも最適。
- テンキーレス(TKL) …テンキーなしでコンパクトながら、矢印キーやファンクションキーは備える。
- 60%サイズ …最もコンパクトで、マウスの可動域を最大化できるが、一部のキー(Fキーや矢印キー)が省略されている。
また、各サイズには日本語配列(JIS)と英語配列(US) があり、好みに応じて選択できます。
英語配列はスペースキーが大きく、シンプルなデザイン ですが、日本語配列はかな入力にも対応 しており、エンターキーが大きめで押しやすいといった違いがあります。
価格については、サイズが大きいほど高価 になり、さらに日本語配列の方が若干安価 に設定されている傾向があります。
また、フルサイズとTKLモデルには マグネット着脱式のリストレストが付属 しており、長時間のゲームプレイ時にも手首の負担を軽減できる設計になっています。
高級感のあるデザインとメディアコントロール機能
「Huntsman V3 Pro TKL」の外観は、ゲーマー向けキーボードらしいスタイリッシュなデザイン となっており、トッププレートにはアルミニウム素材 を採用。剛性が高く、耐久性にも優れています。
また、メディアコントロールボタンとマルチファンクションダイヤル が搭載されており、音量調整やミュート、スクロール、明るさ調整などが直感的に操作できます。
これらの機能はRazer Synapse(専用ソフトウェア)でカスタマイズ可能 で、自分好みのコントロール設定を割り当てられます。
さらに、キーキャップには ダブルショットPBT加工 が施されており、表面に細かなテクスチャ加工が施されることで、滑りにくく、指がしっかりとフィット するようになっています。
ゲーマーが長時間プレイする際にも安定した打鍵感を提供できる仕様です。
加えて、RGBライティング(Chroma RGB) に対応しており、シナプスソフトウェアを使用することで、キーボード全体のライティングを細かくカスタマイズ できます。
例えば、特定のキーだけ光らせたり、ゲームプレイ中のアクションに応じてライティングを変化させることも可能です。
USB Type-C接続 にも対応していますが、端子がやや奥に入り込んだ形状のため、一部のカスタムケーブルは使用できない可能性がある 点には注意が必要です。
「Huntsman V3 Pro TKL」は、ラピッドトリガー対応の光学スイッチ、高級感のあるデザイン、豊富なカスタマイズ機能を備えたハイエンドゲーミングキーボード です。
Razer 「Huntsman V3 Pro TKL」の打鍵感と使用感の評価

高速入力を可能にするアクチュエーションポイント調整
「Huntsman V3 Pro TKL」は、アクチュエーションポイント(キーが反応する深さ)を 0.1mmから4.0mmの範囲で調整可能 です。
これは、キーの押し込み具合を細かくカスタマイズできる という点で、従来の固定アクチュエーションポイントを持つメカニカルキーボードとは一線を画しています。
この調整機能により、プレイヤーのゲームスタイルや用途に応じた最適なセッティング が可能です。
- FPS向けの設定(0.1mm〜0.3mm)
- ほんの少しキーに触れるだけで入力が反映されるため、素早い反応 が可能。
- 素早いストッピング(移動の停止)が重要なVALORANTなどのゲームで有利。
- ただし、誤入力しやすくなるため、慎重なキー操作が必要。
- タイピング向けの設定(1.5mm〜2.5mm)
- タイピング時の誤爆を減らしつつ、快適な入力ができる設定。
- 長文入力やプログラミング用途にも適している。
- 従来のメカニカルキーボードに近い設定(3.0mm〜4.0mm)
- 深く押し込まないと反応しないため、確実な打鍵感 が得られる。
- 誤入力を最小限に抑えられるため、MMORPGなどのゲームにも向いている。
さらに、アップストローク(キーを離した際のオフポイント)とダウンストローク(キーを押した際のオンポイント)を個別に設定 することも可能です。
たとえば、ダウンストロークは浅め(0.1mm)、アップストロークは深め(0.5mm)に設定することで、素早い入力を可能にしつつ、誤作動を防ぐ ことができます。
キースイッチの安定性と耐久性
「Huntsman V3 Pro TKL」には、Razer第2世代アナログオプティカルスイッチ が搭載されています。
このスイッチは、一般的なメカニカルスイッチとは異なり、物理的な接点を持たず、光学センサーでキーの押し込みを検知する 仕組みになっています。
この方式のメリットは以下の通りです。
- 物理的な摩耗が発生しないため、耐久性が向上(Razerの発表では1億回以上のキープレスに耐える)
- 応答速度が非常に高速(物理接点のチャタリングが発生しないため、即座にキー入力が反映される)
- キーごとに安定した打鍵感を提供(メカニカルスイッチのようにスイッチごとの個体差が少ない)
また、キーの安定性にも優れており、全キーにスタビライザーが搭載 されています。
特に、大きなキー(スペースバー、シフトキー、エンターキーなど)は、キーのブレが少なく、均一な押し心地 になっています。
これは、キーを斜めに押した際にも安定して動作するため、高速入力時の精度が向上する というメリットがあります。
さらに、キーキャップには ダブルショットPBT を採用。表面にはテクスチャ加工が施されており、長時間使用してもツルツルになりにくく、指にしっかりフィットする 仕様になっています。
特に、FPSゲームでは 素早いキー操作の際に滑りにくい という点で有利になります。
静音性と金属音の影響
「Huntsman V3 Pro TKL」の打鍵音については、一般的なメカニカルキーボードよりもやや大きめ という評価になります。
その理由は、
- アルミニウム製トッププレート により、底打ち時に金属音が響きやすい
- スタビライザーが全キーに搭載されているため、軽いキー押しでも微妙なカシャカシャ音が発生
- キーの跳ね返りが強いため、キーが戻る際に高めの音が鳴る
実際の使用感としては、以下のような特徴があります。
- 底打ち音がやや大きめ(強くキーを押し込むと「カチャカチャ」とした音が響く)
- 跳ね返りが強いため、キーを離した際に「カチッ」という音が発生
- 軽いタッチでは比較的静かだが、強めの打鍵では金属音が気になる場合がある
特にFPSプレイヤーの間では、ラピッドトリガーを活かしてキーを素早く操作する ため、キーの跳ね返りの強さが評価されることが多いですが、タイピング用途では連続入力時に音が気になる可能性 があります。
また、底打ち音を軽減するために、吸音材の追加やルブ(潤滑剤)の塗布を推奨する声 もありますが、純正の状態では対策されていないため、静音性を重視する人にはやや不向きかもしれません。
一方で、キーの応答性を最優先するゲーマーにとっては、高速なリセットポイントと優れたキー安定性がもたらす圧倒的な操作感 がメリットとなります。
「Huntsman V3 Pro TKL」は、
✅ 超高速入力が可能なラピッドトリガーとアクチュエーションポイント調整機能
✅ 安定したキースイッチと高耐久なPBTキーキャップ
✅ ゲーム向けに最適化された操作感
を備えている一方で、
❌ 底打ち時の音がやや大きい
❌ 跳ね返りが強いため、静音性を求める人には不向き
というデメリットもあります。
Razer 「Huntsman V3 Pro TKL」のゲーミングパフォーマンスと実際の使用感

VALORANTでの操作性テスト
Razer 「Huntsman V3 Pro TKL」は、FPSゲーム向けに設計されたゲーミングキーボードですが、特にVALORANTなどの競技性の高いFPSでどれほどのパフォーマンスを発揮できるのか を検証しました。
✅ ラピッドトリガーによる高速なキーリセット
本モデルの最大の特徴であるラピッドトリガー は、キーの押し込み具合に応じて瞬時にキー入力をオフにできる機能です。
一般的なキーボードでは、キーが完全に戻らないと再入力できませんが、「Huntsman V3 Pro TKL」では0.1mm単位でオフポイントを調整できる ため、キーを浅く押したままでも素早く反応し、頻繁なキー操作が求められるFPSにおいて有利に働きます。
実際にVALORANTでストッピング(移動の停止動作)を試したところ、
- キーを押すのをやめた瞬間にキャラクターが止まる
- 他のラピッドトリガー対応キーボードと比べても、素早い切り替えが可能
という感覚が得られました。特に、キーの跳ね返りが強いため、離した瞬間の動作が直感的に行える のが印象的でした。
✅ キーごとのアクチュエーションポイント設定
VALORANTでは、移動キー(WASD)を浅く設定し、武器切り替えキー(1,2,3)やリロードキー(R)は深めに設定する ことで、誤入力を防ぎつつ、移動時の反応速度を向上させることができます。
実際に以下の設定で試してみました:
- WASDキー:アクチュエーションポイント0.1mm → 反応速度が向上し、素早く動ける
- 1,2,3キー(武器切り替え):アクチュエーションポイント1.0mm → 誤入力を防ぎ、安定した操作が可能
- スペースキー(ジャンプ):アクチュエーションポイント0.5mm → 連続ジャンプ時の誤爆を抑えつつ、素早い入力を実現
このように、「Huntsman V3 Pro TKL」ではキーごとに感度を細かく調整できるため、プレイヤーの操作スタイルに合わせたカスタマイズが可能 です。
✅ 跳ね返りの強いスイッチがストッピングに有利
「Huntsman V3 Pro TKL」のスイッチは、キーの跳ね返りが非常に強い ため、キーを離した瞬間に自動的に押し戻される感覚 があります。
これにより、ストッピングの動作がよりスムーズに 行えました。
例えば、通常の磁気スイッチでは指を浮かせる意識が必要ですが、このキーボードでは押し込むのをやめるだけでキーが自動的に戻る ため、より直感的な操作が可能です。
プロファイル設定とキーごとのカスタマイズ
「Huntsman V3 Pro TKL」では、Razer Synapse(専用ソフトウェア)を使用することで、キーごとの設定をカスタマイズ可能 です。
✅ プロファイルの切り替え機能
ゲームプレイ時と日常使用時で設定を使い分けたい場合、プロファイル機能を活用することで、ワンタッチで設定を変更可能 です。
例:
- プロファイル1:FPSゲーム用(アクチュエーションポイント浅め、ラピッドトリガーON)
- プロファイル2:タイピング用(アクチュエーションポイント深め、ラピッドトリガーOFF)
これらの設定をFNキー+数字キー(1〜4)で瞬時に切り替え られるため、仕事やゲームを頻繁に行き来するユーザーにも便利です。
✅ キーごとのアクチュエーション&ラピッドトリガー調整
また、「Huntsman V3 Pro TKL」では、キーごとに
- アクチュエーションポイント(オンになる深さ)
- ラピッドトリガー(オフになる深さ)
を個別設定できます。
例えば、FPSにおいては「移動キー(WASD)は超浅め」「その他のキーは通常の感度」といった調整が可能で、これによりゲームプレイ時の操作感を最適化 できます。
シナプス不要で使える機能とは?
多くのゲーミングキーボードでは、専用ソフトウェア(Razer Synapseなど)をインストールしないとカスタマイズができませんが、Huntsman V3 Pro TKLは、ソフトウェアなしでもキーボード上で主要な設定を変更可能 です。
✅ キーボード上でラピッドトリガー&アクチュエーションポイント変更
このモデルでは、以下の方法で ソフトウェアを開かずにキー感度を変更 できます:
- FNキー+Caps Lockキー を押すと、キーボードがオレンジ色に点灯し、ラピッドトリガーの調整モードに入る
- ダイヤルを回してラピッドトリガーの深さを調整
- Escキーを押して設定を保存
- FNキー+Tabキー でアクチュエーションポイント調整モードへ切り替え、同様の方法で設定可能
これにより、試合の合間やゲーム中でも設定を素早く変更 でき、状況に応じた最適な操作感を実現できます。
✅ RGBライティングの簡単設定
また、RGBライティングの基本的な変更もキーボード上で可能 です。
- FN+F11キー:ライティングのオン・オフ
- FN+矢印キー:輝度の調整
- FN+F12キー:ライティングエフェクトの変更(ウェーブ、固定色、ブリージングなど)
細かいカスタマイズはRazer Synapseで行う必要がありますが、基本的な操作はキーボード単体で完結できる のも大きなメリットです。
「Huntsman V3 Pro TKL」は、ラピッドトリガーによる高速なキー入力 を実現し、特にFPSプレイヤーにとって強力な武器となるキーボードです。
🔹 FPS向けの強み
- ラピッドトリガーによる高速キーリセットでストッピングが容易
- キーごとのアクチュエーションポイント調整で誤爆を防ぐ
- シナプスなしでもラピッドトリガーやRGB調整が可能
🔹 カスタマイズ性の高さ
- キーごとにアクチュエーションポイント&ラピッドトリガーを変更できる
- プロファイル切り替えでゲーム/作業をスムーズに行き来可能
Razer 「Huntsman V3 Pro TKL」を使用した私の体験談・レビュー

初めての「Huntsman V3 Pro TKL」 – 期待と第一印象
私は普段からメカニカルキーボードやゲーミングキーボードを愛用しており、今回の「Huntsman V3 Pro TKL」 には非常に期待していました。
特に、Razerの光学スイッチを採用したラピッドトリガー対応モデル ということで、「磁気スイッチとの違いはどれくらいあるのか?」 という点を重点的に検証したいと思いました。
実際に開封してみると、トッププレートのアルミニウム素材 が高級感を演出しており、全体的な作りの剛性が非常に高い ことがわかります。
特に、キーキャップのダブルショットPBT加工 は質感が良く、滑りにくいのが好印象でした。
また、テンキーレスモデルということもあり、デスク上のスペースを広く使える点もメリットに感じました。
特にFPSゲームをプレイする際、マウスの可動域を確保しやすく、快適な操作が可能 になります。
FPSゲームでの使用感 – ストッピングのしやすさに感動
私が最も気になっていたのが、VALORANTにおけるストッピング(キャラクターの移動を正確に止める動作)のしやすさ です。
- ラピッドトリガーを0.1mm、アクチュエーションポイントを0.3mmに設定
- キーの跳ね返りが強いため、指を浮かせると自然にリセットされる
この設定で試してみたところ、ストッピングの精度が非常に高く感じました。
特に、ラピッドトリガー機能によって、キーを少し浮かせるだけでリセットされるため、瞬時に移動を停止できます。
また、キーの跳ね返りの強さが予想以上に大きかったため、指を押し込んだ状態から力を抜くだけでキーが自動的に戻る感覚 がありました。
これは、一般的な磁気スイッチのキーボードとは異なる感触 で、物理的な押し戻しが強い分、直感的な操作がしやすい と感じました。
タイピング時の使用感 – 誤入力が気になる場面も
ゲーム用途では非常に優秀な「Huntsman V3 Pro TKL」ですが、日常のタイピングにおいては少し注意が必要 だと感じました。
- ラピッドトリガー0.1mmの状態でタイピングをすると、キーが敏感すぎて誤入力が発生
- キーを軽く触れただけで入力されるため、文字入力時に意図しない二重入力が起こることがある
特に、「こんにちは」と打とうとすると「ここんにちは」となることがあり、細かい入力をする際にはアクチュエーションポイントを1.5mm程度に設定するのが良い と思いました。
この点については、プロファイル機能を活用することで「ゲーム用」と「タイピング用」の設定を切り替える ことで解決可能でした。
ラピッドトリガーとアクチュエーションポイント調整の恩恵
「Huntsman V3 Pro TKL」の最大の特徴である、アクチュエーションポイントとラピッドトリガーの細かい調整機能 は、ゲームプレイにおいて大きなメリットを感じました。
【設定の試行錯誤】
- WASDキーのアクチュエーションポイントを0.1mm、ラピッドトリガーを0.2mm に設定 → 超高速ストッピングが可能
- 数字キーやリロードキーを1.0mmに設定 → ゲーム中の誤入力が減る
- スペースキーのアクチュエーションポイントを0.5mmに設定 → 意図しないジャンプを防ぐ
こうした細かいカスタマイズができることで、自分のプレイスタイルに最適な設定を追求できる のは大きな魅力です。
気になった点(デメリット)
もちろん、「Huntsman V3 Pro TKL」にも気になる点(デメリット) があります。
✅ 金属音が気になる
- アルミニウム製トッププレートの影響で、キーの底打ち時に「カチン」という金属音が鳴る ことがある
- ゲーム中はそこまで気にならないが、静かな環境での作業時には打鍵音が少し響く
✅ キーが重めで、長時間の使用では疲れる可能性あり
- 公式スペックでは押下圧40gとなっているが、実際の感触としては少しだけ重く感じる
- 長時間のプレイや作業では、指の疲れが気になる可能性がある
✅ USB Type-C端子が奥まっているため、一部のカスタムケーブルが使えない
- コイルケーブルや太めのUSB Type-Cケーブルが端子の奥まで挿し込めないことがある
- 純正ケーブルは問題なく使用できるが、カスタムケーブル派の人には不便
✅ シナプス(Razer Synapse)なしでも使えるが、一部の高度な設定には必要
- 基本的なラピッドトリガー調整やアクチュエーションポイント変更はキーボード上でできるが、細かいプロファイル管理やライティング調整はソフトウェアが必要
- シナプスは起動時に多少の負荷がかかるため、軽量ソフトウェアを求める人にはデメリット
総評 – FPS向けゲーミングキーボードとして最適な選択肢
「Huntsman V3 Pro TKL」は、FPS向けキーボードとして現状トップクラスの性能を持っていると感じました。
✅ ラピッドトリガーの精度が高く、VALORANTなどのFPSに最適
✅ キーごとの感度調整が可能で、プレイヤーのスタイルに合わせたカスタマイズができる
✅ 物理的なキーの跳ね返りが強く、ストッピング動作が直感的に行える
一方で、
❌ 静音性を求める人には向かない
❌ キーが若干重めなので、長時間のタイピングには疲れやすい
FPSに特化したキーボードが欲しい人には間違いなくおすすめ ですが、タイピング用途にも使いたい場合はプロファイル機能を活用して設定を使い分ける のがベストな選択肢だと感じました。
Razer 「Huntsman V3 Pro TKL」に関するQ&A

Razer 「Huntsman V3 Pro TKL」に関して、よく聞かれそうな質問とその回答をまとめました。
「Huntsman V3 Pro TKL」のスイッチはどのようなタイプですか?
第2世代Razerアナログオプティカルスイッチを搭載しています。物理的な接点がなく、光学センサーによる高速入力 を実現しています。
キースイッチの押し心地はどんな感じですか?
やや重めで、跳ね返りが強い のが特徴です。公式スペックでは押下圧40gとされていますが、他のゲーミングキーボードと比較すると若干重く感じるかもしれません。
タイピング用途にも使えますか?
使えますが、ラピッドトリガーをONにしたままタイピングすると、誤入力が発生しやすい です。特にキーを軽く触れるだけで反応してしまうため、ゲーム用とタイピング用でプロファイルを切り替えることを推奨 します。
静音性はどうですか?
静音性はあまり高くありません。アルミニウム製のトッププレートの影響でキーを底打ちした際に金属音が発生する ことがあり、特に静かな環境では気になるかもしれません。
Razer Synapse(ソフトウェア)なしでも使えますか?
基本的な設定(ラピッドトリガー調整、アクチュエーションポイント変更、プロファイル切り替え)はキーボード単体で可能 です。ただし、細かいプロファイル管理やRGBライティングの詳細設定にはRazer Synapseが必要です。
プロファイルの切り替えは簡単にできますか?
FNキー+数字キー(1〜4)でプロファイルを瞬時に切り替え可能 です。例えば、
- プロファイル1:FPS用(ラピッドトリガーON、アクチュエーション0.1mm)
- プロファイル2:タイピング用(ラピッドトリガーOFF、アクチュエーション1.5mm)
といった使い分けができます。
FPSゲームに適していますか?
非常に適しています。特にVALORANTのような正確な移動停止(ストッピング)が重要なゲームでは、ラピッドトリガーとキーの跳ね返りの強さが活躍 します。
ラピッドトリガーの精度はどうですか?
非常に優秀で、例えばWooting 60HEと同等かそれ以上の応答速度を感じる ことができます。特に、キーを押し込むのをやめた瞬間に反応がオフになるため、動作の正確性が向上します。
他のゲームでも使えますか?
もちろん使えますが、ラピッドトリガーはFPS向けに最適化されている ため、MMORPGやRTSではそこまで恩恵がない場合があります。また、一部のゲームではラピッドトリガーが意図しない動作をする可能性があるため、事前に確認が必要 です。
Razer 「Huntsman V3 Pro TKL」レビューのまとめ

Razer 「Huntsman V3 Pro TKL」の総評 – FPSゲーマー向け最強キーボード
「Huntsman V3 Pro TKL」は、現状トップクラスの応答速度とカスタマイズ性を備えたゲーミングキーボード です。
特に、ラピッドトリガー機能と0.1mm単位で調整可能なアクチュエーションポイント が、FPSプレイヤーにとって非常に大きなアドバンテージになります。
特に、以下の点で他のゲーミングキーボードを圧倒しています。
✅ ラピッドトリガーによる圧倒的な応答速度
- 最短0.1mmの入力・リセットが可能
- キーを押すのをやめた瞬間に動作が停止し、FPSでのストッピングが抜群にしやすい
- 磁気スイッチではなく光学スイッチ を採用しているため、磁場や温度変化の影響を受けずに安定した動作が可能
✅ キーごとのアクチュエーションポイントとラピッドトリガー設定が可能
- FPSでは WASDキーのみを超浅く(0.1mm)、その他のキーは誤爆防止で深めに 設定できる
- タイピング用途ではラピッドトリガーを無効にし、適切な深さで快適に入力できる
- プロファイル機能で、ゲーム用・タイピング用をワンタッチ切り替え
✅ ソフトウェアなしでもラピッドトリガー調整が可能
- キーボード単体でラピッドトリガーの感度変更ができる(FN+Caps Lockキー+ダイヤル操作)
- シナプスを起動しなくても、基本的なカスタマイズがキーボード上で完結する
✅ 打鍵感と耐久性の高さ
- 全キーにスタビライザーを搭載 しており、キーのぐらつきが少なく安定した打鍵感
- PBTキーキャップ により、長時間使用しても滑りにくく、快適な操作性を維持
- アルミニウム製トッププレート により、剛性が高く耐久性抜群
✅ ゲーミング環境に適したデザイン
- コンパクトなテンキーレス(TKL)モデル で、デスク上のスペースを有効活用
- マルチファンクションダイヤル&メディアキー搭載 で、直感的な操作が可能
- RGBライティング(Chroma対応) で、視覚的にもカスタマイズ性が高い
向いていない人・デメリット
完璧に見える「Huntsman V3 Pro TKL」ですが、いくつか注意点もあります。
❌ 静音性を求める人には向かない
- キーの跳ね返りが強いため、打鍵音がやや大きい(特に底打ち音)
- アルミニウム製ボディ の影響で、底打ち時に金属音が鳴る ことがある
- 静音スイッチではないため、オフィスや静かな環境では使いにくい
❌ キーの押下圧が若干重め
- スペック上は 押下圧40g だが、実際の感覚としては他のゲーミングキーボードより重く感じる
- 長時間の使用では指が疲れやすい(特にタイピング用途では注意が必要)
❌ USB Type-C端子が奥まっており、一部のカスタムケーブルが使えない
- コイルケーブルなど、一部のサードパーティ製USBケーブルが物理的に接続できないことがある
❌ シナプス(Razer Synapse)を使用しないと一部の高度な設定ができない
- キーボード単体でほとんどの設定が可能だが、プロファイルの細かい管理やRGBライティングの詳細調整はソフトウェアが必要
- シナプスはPC起動時に負荷がかかるため、ソフトウェアを最小限にしたい人には向かない
結論 – どんな人におすすめか?
✅ おすすめできる人
- FPSゲーム(VALORANT, CS2, Apex Legends など)をプレイする人
- ラピッドトリガーを活用して、素早いキー入力・リセットを求める人
- キーごとのアクチュエーションポイントを細かく調整したい人
- ソフトウェアを使わずに設定変更できるキーボードが欲しい人
❌ おすすめできない人
- 静音性を重視する人(金属音が気になる)
- 長時間のタイピング用途を想定している人(キーが重め&誤入力しやすい)
- カスタムUSBケーブルを使いたい人(奥まった端子の影響で使用制限あり)
Razer 「Huntsman V3 Pro TKL」レビューの総括
Razer 「Huntsman V3 Pro TKL」は、ラピッドトリガー機能と0.1mm単位で調整可能なアクチュエーションポイントを備えた、FPSゲーマー向けの最先端キーボードです。
キーの跳ね返りが強く、ストッピング動作が直感的に行えるため、VALORANTのような競技性の高いゲームで特に威力を発揮します。
また、キーごとの感度調整やプロファイル切り替えが可能で、ゲームプレイだけでなく日常のタイピング用途にも適応できる柔軟性を持ち合わせています。
さらに、Razer Synapseを使用しなくても基本的な設定変更ができる点は、利便性の高さにつながります。
ただし、打鍵音の大きさやキーの重さは人によってはデメリットに感じる部分かもしれません。
FPSで最高のパフォーマンスを求めるなら、間違いなくトップクラスの選択肢となる一台です。
競技シーンでの優位性を求めるゲーマーにとって、「Huntsman V3 Pro TKL」は強力な武器となることでしょう。
